おいしい生活(5)
LES
SAVEURS
レ・サヴール
今年(2000年)のゴールデン・ウィークは東京で数日過ごしていました。連日夜遅くまで遊んでいたので、部屋に戻ってからお茶を飲むときにつまむお菓子がほしくて、昼間出かけたとき、ホテルの隣にあった店で買ってきました。店は「レ・サヴール日比谷」といい、宿泊しているホテルのすぐ東隣にあります。以前から気になっていたのですが、買ったのは今回がはじめてです。
夜、部屋でお茶を入れ、買っておいたクッキーをつまんだとき仰天しました。栗一個がまるごと入ったマロンや、パリではポピュラーらしいマカロンというお菓子も、一口食べるなり、思わず「何で?!」と叫んでしまいました。
神戸にもおいしい店は数多くあり、この種のおいしいものは食べ慣れているのですが、お菓子でこれほど感激したことはこれまでにありません。
適度の柔らかさと甘み、素材の持ち味に作り手の感性がマッチしたところで生み出される絶妙なバランス、これはもう芸術作品と言ってもよいお菓子です。
作っている人は当然ただ者ではないと思い、調べてみました。するとここの地下一階にはレストラン レ・サヴールがあり、お菓子のキッチンをあずかっている高木康政氏は1992年、フランスで最も由緒あるお菓子のコンクール、”アルパジョン”でグランプリに輝くという経歴の持ち主でした。文字通り世界一になっている人だったのです。
大変気に入ったので、翌日友人を誘ってもう一度「レ・サヴール」へ行きました。ここはカフェにもなっているので、ケーキやパニーニもあります。
食べてみると、これもまた昨晩のお菓子同様、素材の持ち味を十分引き出し、そこにシェフの才能と感性が加わり、他では真似のできない味になっていました。今回の旅行のメインであったランス・バートンのショーも十分楽しめましたが、高木氏の作り出す奇蹟のようなお菓子には本当に感激しました。
どれもおいしいのですが、中でもお薦めはマロン(200円)とマカロン(バニラ、モカ、ショコラ/各200円)です。マドレーヌ(150円)もその他のものも、全部おいしいので、有楽町近辺に行くことがあれば、ぜひ味見をしてみてください。あなたが甘いものが好きな人なら、きっと気に入ると思います。
LES SAVENURS (レ・サヴール)
場所:東京都千代田区有楽町1−1−1 日生劇場1F
営業時間:平日/8:00〜21:30 日祝日/11:00〜20:30
TEL:03-3591-1531 FAX:03-3503-3039
電話での注文、地方発送もしてもらえるそうです。追加:店の場所は有楽町の日生劇場1Fですからすぐにわかると思います。JR有楽町駅で線路に沿って帝国ホテルのほうに行き、帝国ホテルの角を日比谷公園のほうへ曲がるとすぐです。