マジシャン別Very Best集

Tom Mullica

Nicotine Nincompoop

ニコチン中毒

ビデオ Expert Cigarette Magic ..... Made Easy!
発売元 A-1 MULTIMEDIA
発行年度 1996年

 

1999/7/12


最初に

トム・マリカを有名にしたのはこのマジックです。"Nicotine Nincompoo"「ニコチン中毒」という名前がついた、火のついたタバコを食べるマジックです。

実際に見ると、これほど驚くマジックもありません。全体で3,4分のマジックですが、途中、見ているほうが、何度ももう無理だと思ってしまいます。

現象

火のついたタバコを1本、2本と口の中に入れて行きます。途中、全部を口の中に入れたと思ったら、また火がついたまま口から出てきます。 4本くらいでこのようなことをやり、さらに8本、12本で火のついたタバコを口の中に入れて行きます。12本ほどくわえたら、タバコの束の直径だけでも5,6センチになっています。さらにティッシュペーパ押し込むと、ティッシュが燃えて、中からタバコが出てきます。またティッシュを押し込み、もうこれ以上入らないと思った途端、突然、普通に喋り始めます。

たった今まであれほど口の中に詰まっていた火のついたタバコ12本と数枚のティッシュが口の中から消えてしまっています。一瞬にして全部飲み込んでしまったとしか思えません。

最後に

これはトム・マリカのトリネタでもあり、今まで本やビデオでもこのトリックだけは種明かしをしなかったのですが、1996年にA-1 MULTIMEDIAから発売されました3巻セットのビデオで、初めて解説しました。

マジックの種明かしを見て、これほど感激したのは初めてです。今までにも何度か彼のこの演技はテレビで見ているのですが、何度見ても、まったくタネがわからなかったのです。もしあなたが彼のこの演技をまだ一度も見たことがなくても、火のついたタバコ12本と、数枚のティッシュを口に詰め込んだところを想像してみてください。このような大きなかたまりを、こっそり抜き出したりすることは不可能です。まして、ミスディレクションも何も効きません。観客が全員、目を凝らして口を凝視しています。そのような状況で、一体、どうやってあれだけの分量を取り出すことができるのでしょう。実際にこのマジックを真似しなくても、方法を知るだけでも、巧妙さに感激するはずです。

このビデオでも何度も警告していることですが、絶対、真似をするなと言っています。もしこの警告を無視して、口の中をやけどしたりしても、一切、関知しないからと、しつこいくらい繰り返し言っています。

火のついたタバコを本当に12本も口の中に入れたり、出したりするわけですから、試さない方が無難です。

火のついたタバコを、火がついたまますっぽり口の中にいれる技法で、「タンギング」というのがあるのですが、それは普通、1本で行います。2本、3本と増えただけで極端に難しくなります。12本を入れるのはもう正気の沙汰ではありません。真似をする人はいないでしょうが、もしやるのなら、口の中を大やけどしても自分の責任でやってくださいよ。


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