マジシャンは魔法使いの役を演じる役者である。
1997/7/22
「マジシャンは魔法使いの役を演じる役者である」 これは近代奇術の父とうたわれるフランスの天才マジシャン、ロベール-ウーダン(Robert-Houdin)の言葉です。 マジックは、ただ不思議な現象を見せるだけでは「芸」になりません。 人為的に作り出した不思議な現象をもとに、観客を楽しませなければ芸として通用しません。そのためには、どうしても演技者としての要素が不可欠になってきます。 あなたがマジックを人に見せるとき、「本物の魔法使い」になったつもりでマジックをみせてください。そうすれば、どんなささやかなトリックでも、それは一級のマジックになります。 手品師は、元来、魔法使いなのだということを忘れないで下さい。手先の器用さを見せるのはジャグラーです。ジャグリングはジャグリングでとても楽しい芸ですが、マジックは手先の器用さを見せるのではなく、不思議な現象を観客に提供することで成り立つ芸だということを忘れないで下さい。
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