The Bell Trick
最初にこのマジックはPCAM東京大会のとき、フレッド・カップスに見せてもらいました。マジックをやっている人が見ればタネはすぐにわかりますが、演出は秀逸です。
現象がわかりやすいので、小さな子供がいるような場所でも大丈夫です。お誕生会やクリスマスなど、ちょっとしたパーティなどで演じるのに最適でしょう。
現象
基本的な現象は「予言」です。しかし、演出次第でいくつかの見せ方が可能だと思います。ざっと、アウトラインを紹介します。
マジシャンは大きなベルと、きれいな箱を持って出てきます。ベルはクリスマスのツリーに吊すような形のベルですが、振ると実際に鳴ります。このベルには、2、3メートルの長さの布テープ(リボン)が付いており、テープの端を観客に持ってもらいます。マジシャンは腕にベルをぶらさげています。観客がテープを引っ張ると、ベルがカランカランと鳴ります。
持ってきたきれいな箱には、ある品物が予言として入っていますが、今は見せません。
さらに、1組の大きなトランプのようなカードの束を取り出します。このカードの表には、一枚一枚に、色々な品物の絵が描いてあります。「チョコレート」「キャンディ」「人形」「ティッシュペーパ」「ネックレス」「おもちゃの自動車」「本」などです。全部違うものが描いてあります。
カードをよく混ぜたら、このカードを裏向きのまま一枚ずつテーブルの上に置いて行きます。カードを配っている間に、好きなときに手に持っているテープを引っ張ってもらって、ベルを鳴らしてもらいます。ベルが鳴ったら配るのをやめ、鳴ったとき、手に持っているカードを表向きにします。
そのカードの絵を見ると、「テディベア」の絵が描いてありました。テーブルの上の箱を開けると、同じテディベアの「ぬいぐるみ」が入っています。予言は見事に当たりました。
手伝ってもらった子に、テディベアのぬいぐるみをプレゼントして終わります。
コメント
観客の年齢層によってプレゼントするものを変えれば、応用範囲の広いマジックになります。
以前、家人が関係している「花の会」があり、そこでこれをやりました。活け花をやっている人達なので花を出現させたかったのです。適当な花の写真を集めて、ジャンボカードに張り付けて、花のカードを作ろうかと思いましたが、時間もなかったので、文字で書いて済ませました。「バラ」「キク」「チューリップ」「サクラ」など、花の名前を書いたのです。実際にはこれでも十分です。
先と同じようにやって、 ベルが鳴ったときのカードは「バラ」でした。箱を開けるとバラが出てくるというわけです。
「ストップカード」の原理ですので、ベルを使う必要はないと言えばないのですが、このような演出をするだけで、雰囲気は変わるものです。黙ってカードを配って行き、「ストップ」と言ってもらうより公明正大で、楽しいと思いと思いませんか?
カップスが使っていたベルは、手首にぶら下げることが出来るように、輪がついていたと思います。
私が使っているベルは「ロフト」で購入した真鍮製のベルです。大きさは10センチほどですが、実際に鳴らすと相当大きな音で鳴り響きます。
魔法都市の住人 マジェイア