Ring on Glass
最初にフレッド・カップスは私にとっては永遠のアイドルです。カップスが生前好んでやっていたマジックの中で、私がカップスから直接見せもらったものや、書籍、ビデオなどで知ったものまで含めて、私のわかる範囲でできるだけを紹介します。
1回目として、"Ring on Glass"を紹介します。
現象
ヨーロッパかアメリカで放映されたテレビ番組のなかで、カップスがやっていました。
レストランで若いカップルが食事をしています。カップスがウエィターのような役で、飲み物の注文を取りに来たとき、マジックを見せるという演出です。
男性から指輪を借り、それを細いロープに通します。真ん中でしっかりと指輪をくくりつけ、はずれないようにしてから、指輪ケースの中に指輪を入れます。 ロープはケースから出ています。ロープの両端を左右からカップルに持ってもらうと、ケースがロープの中央でぶら下がった状態になります。指輪のケースを強く下に引くと、ロープからケースがはずれます。ロープの中央にあった指輪が見あたらないのでケースの中を見ると、そこにも指輪はありません。
ケースにはメモ用紙のようなものに書いたメッセージがあります。そのメッセージを読むと、「飲み物を忘れないように」と書いてあります。
カップスがあわてて注文の飲み物をテーブルの上に出し、ワインをグラスに注ごうとすると、ワイングラスの脚の部分に、カップルの消えた指輪あるのを見つけて、観客と一緒に驚きます。絶対不可能な状態で通っています。
そのグラスをテーブルクロスで包んで、ガラスの破片が飛び散らないようにしてから、脚の部分を金槌で軽くたたいて折り、指輪をはずして返します。
コメント
このテレビ番組は、モノクロですし、おそらく1970年代のはじめくらいに録画されたものだと思います。このネタ自体もおそらくカップスのオリジナルではなく、当時から市販されていたネタかもしれません。
現在でもHnak Leeのところで今でも買えます。"Ring on Glass"という名前で$69.95です。その都度グラスを割るので、5個のグラスがついてきます。1回あたり、1,500円程度の出費になりますが、これはクロースアップだけでなく、パーラーマジックとしても十分実演可能です。ちょっとしたパーティのときや、特別な人に見せるには洒落たマジックになるでしょう。
添付の解説書に説明してあるのは上記のようなものではなく、もっとシンプルなものです。
魔法都市の住人 マジェイア