Viewed ESP Prediction
2000/9/11
最初にESPカードを使った少々変わった予言のマジックです。大抵の予言マジックは、予言の紙を最後に見せて、それが当たっていることを示します。ところがこのマジックは、手伝ってもらう観客ひとりだけを除いて、他の観客はすべて結果を知っています。予言が当たる経過を見ることができるので、一層不思議に思えます。
現象
丸、十字、波、四角、星の5種類が各5枚ずつある一般的なESPカードを使います。よく切り混ぜた後、観客に手渡し、裏向きに二つの山を作ってもらいます。
ここでマジシャンはスケッチブックを取りだし、手伝ってもらっている観客には見せないようにして、予言を書きます。この予言は、手伝ってもらっている観客以外はみんなに見せます。最後まで予言が見えるようにして、立てておきます。
手伝ってもらう観客に、左右の山どちらでも構いませんので、一番上のカードを選んでもらい、表向きにしてもらいます。全部で5枚のカードを左右の山から選んでもらい、表向きにしてテーブルの上に並べて行きます。2、3枚並べたあたりで、観客から「あれっ」という声が出てきます。4枚目、5枚目と並べると、スケッチブックに描いた予言と完全に一致していることがわかりますから、徐々に不思議さが増してきます。
最後に、手伝ってもらった観客にもスケッチブックを見せると、自分の並べた図形のパターンと一致していますから、大変驚きます。
コメント
これはリチャード・オスターリンドのマジックです。メンタルマジックは途中が退屈なものが多いのですが、これは当たって行く途中経過も見せられるという意味では大変めずらしいマジックです。
ビデオでオスターリンドが演じているのを見たとき大変驚きました。とても気に入ったので、特にマニアの前では好んで演じています。なおこれは『メンタルマジック事典』(松田道弘著、東京堂出版)の中で、「メンタルマジック20選」にも選ばれているくらいですから傑作のひとつであることは間違いないでしょう。
オスターリンドのビデオはJeff Busby Magic, Inc.から、"Richard Osterlind's Challenge Magic!"という名前で、数年前に発売されました。値段は忘れましたが、興味のある方はBusbyのところへ問い合わせてください。
魔法都市の住人 マジェイア