2000/5/10記
ランス・バートン
Lance
Burton
日時:2000年5月3日(水・祝)・4日(木・休)・5日(金・祝)
会場:東京国際フォーラム ホールA
昼:開場 14:00/開演 15:00
夜:開場 18:00/開演 19:00
料金:S席\10,000 A席\9,000
私が行ったのは5月5日、夜の部でした。会場の東京国際フォーラムは有楽町駅のそばです。宿泊していたホテルから歩いて10分程度のところでしたので、午後6時をまわってから出かけました。会場に着くと入り口でカメラやテープレコーダーのチェックをしています。昨年のデビッド・カッパーフィールドもそうでしたが、最近ステージマジックの場合この種のチェックが厳しくなっています。これくらい厳しくしておかないと、演技の最中にフラッシュを光らせたりする人もいるからでしょう。また、目では見えなくても、カメラを通すと仕掛けがわかってしまうこともありますから、しょうがないのかも知れません。
ロビーで関連グッズを販売していました。売店に行ってみると、パンフレット、Tシャツ、ポスター、CD、マジックトランプを売っていましたが、最後の公演であったためか一番欲しかったパンフレットやマジックトランプはすでに売り切れていました。
座席は前から2列目の中央やや左側という見やすい席でしたので、これはラッキーでした。それにしてもこの会場は広い。
昨年デビッド・カッパーフィールドもここで1週間ほどやって、連日満席だったようですが、知名度からいえば日本でマジックをやっていない人でランス・バートンを知っている人は1%以下ではないでしょうか。アメリカではラスベガスのホテル・モンテカルロに専用劇場「ランス・バートン・シアター」を持ち、週に10公演をこなしている人気のあるマジシャンですが、日本ではほどんど知られていないはずです。それなのにこんな広い会場を使ってチケットは売れるのか、人ごとながら気になっていました。ラスベガスのランス・バートン・シアターは1階が800名、2階が400名で計1,200名収容できる大きなものですが、国際フォーラムは5,000名も入る会場です。4倍も大きい会場で、普段演じているマジックが後方の観客にも見えるのか、それも心配でした。開演直前に、後ろを振り返って客席の埋まり具合をチェックしてみると、二階席は使用していないものの、一階は7割くらいの入りでしたので、まずまずなのかも知れません。
★全体の感想
5日にランス・バートンを見て、前日にはフランツ・ハラーレイも見ました。ハラーレイのマジックは「メガ・イリュージョン」というだけあって、スケールの大きいことがウリですから扱う道具はどれも桁違いに大きいものばかりです。ランス・バートンも一部大きなものを使いますがスライハンドのマジックや、観客をステージにあげたり、小さな子供に手伝ってもらったりすることも多いので、ハラーレイほど大ネタばかりという印象はありません。
今回二日続けてフランツ・ハラーレイとランス・バートンを見てつくづく思ったことは、マジックとテレビの相性です。特に大きな道具を使うものになればなるほど、テレビの画面を通すとリアリティが感じられません。昨年来日したデビッド・カッパーフィールドも扱う道具が大がかりになっています。大きくすればするほど観客に与えるインパクトも強いと思っているのでしょうが、何でもかんでも大きければよいというものでもありません。「消失現象」にしても、ジェット機、列車、自由の女神、ハワイの島、タージマハールとだんだん大きくなっていますが、いくら大きいものを消しても、テレビの画面を通して見れば高々数十センチの枠の中に納まってしまいます。しかも、どう間違っても消えるはずのないものを消されても、消えたという実感はありません。テレビでしか実演できないのであれば、いくら大きくても不思議さはありません。
デビッド・カッパーフィールド、フランツ・ハラーレイ、ランス・バートンと見比べてみると、大きな道具を使う割合は、フランツを10とすれば、デビッドが7、ランスが4くらいでしょうか。私にはライブで見るのであれば、このランスくらいがちょうどよいと感じました。フランツのときなど、大きなスピーカーの前に座っていたこともあり、あの状態で2時間以上見ていたら難聴になりそうです。急遽ティッシュペーパーで耳栓を作り、耳に突っ込んで見ていました。
今回のランス・バートンのショーで、私が一番気に入ったマジックは最初に演じた「鳩出し」です。あれは1982年に22歳のとき、FISM国際大会でグランプリを取ってからもう20年近く演じ続けていることになります。そのことからだけでも、どれだけランスがこの芸を大切にし、磨きを掛けているかわかります。ほれぼれするほど完璧で、自分の芸になっています。
マジックは意外性が売り物ですから、たいていのマジックは最初見たとき感激しても、二度目は現象がわかっているだけに感激が薄れるものです。しかしあの「鳩出し」はそのようなことを越えて、何度でも見たいと思うくらいすばらしいものです。これはマジックの世界では本当に希有なことです。私の個人的な好みで言えば、そのレベルものはチャニング・ポロックの「鳩出し」、フレッド・カップスの「ホーミング・カード」など、片手で事足りるくらいしかありません。
あともうひとつ今回のショーで感心したのは、舞台転換のスムーズなことです。大きなネタを見せたあと、いったんカーテンを降ろして次の準備をするとき、ランスがカーテンの前に出てきて小ネタをやってくれます。このため観客は継ぎ目がほとんど気になりません。ホッとする時間が与えられ、緊張が緩和されますから、次の大ネタが一層効果的になります。
デビッド・カッパーフィールドやフランツ・ハラーレイの場合、大ネタが続いたり、衣装も同じものであったりするため、観客はずっと同じ緊張を強いられてしまいます。緊張しっぱなしでは、それに慣れてしまい、少々のことでは驚かなくなりますが、その点、ランスは途中何度か小さい子供をステージに上げたりして、客席の緊張をときほぐしてくれます。笑い同様、驚きにも「緊張と緩和」(桂枝雀師匠の言葉)が必要です。
それと色の使い方もデビッドやフランツより数段巧みです。あるマジックを見せるとき、比較的色が統一されています。そしてマジックが変わると、全体の色も変わりますので、観客の気分も変わります。例えば小鳥のエルビスが入った鳥かごが浮かぶときは赤いラメのバック、そのすぐ次にやった「蓄音機」のマジックでは全体のイメージがブルーに変わり、視覚的にも観客は新しいマジックをみる心づもりができます。「アメリカ先住民族の祈とう師」のときは全体が茶色といった具合に、あるマジックに対する色のイメージがはっきりしています。一番最後に演じた「仮面舞踏会」のときだけ多くの色を使うことで、一層全体が華やかになっています。これもそれまでは同時に多くの色を使うことをしていなかったことによる効果でしょう。
<注意>(重要)
ここから内容の紹介に入りますが、もしあなたがこれからラスベガスでランス・バートンのステージを見るつもりか、これまでにテレビでもランスの演技を見たことがないのでしたら、以下の解説は読まないほうがよいかも知れません。勿論種明かしはしていませんが、現象はある程度詳しく書いていますので、オチがわかっていると実際に見たとき、驚きが幾分減ってしまって損をした気分になるかも知れません。そのあたりの判断は自分で決めて下さい。
★通訳の人が舞台に現れ挨拶。その後、舞台すぐ下にある席に座り、同時通訳をする。初日のときは通訳の不備が目立ったそうだが、私が行ったのは最後の公演であったため、だいぶ慣れたのか、スムーズになっていた。
★オープニング
1982年スイスのローザンヌでグランプリを獲得した例の手順。場面設定は夕暮れの街角。街灯がひとつ、ほのかに輝いている。ビバルディの「四季」が流れ、ランスが登場。白い手袋を脱いで、丸めてから客席に投げると、空中で手袋が鳩に変わった!!私は前から2列目だったが、観客の頭の上で鳩に変わったとしか思えない。鳩は街灯に静かにとまる。
このあとカード、キャンドル、シガレットを使いながら鳩を出す一連のマニピュレーションを見せてくれる。これでランス・バートンが世に出ただけのことはあり、本当に何度見てもすばらしい。この有名なマジックを目の前で見られただけでも行った甲斐がある。
ひとつ気になったのは火のついたタバコのシーン。これは今では問題があるかも知れない。20年近く前は気にならなかったが、最近は嫌煙権がうるさく、特にアメリカの場合交通機関、レストランなど、人の集まるところではほとんど禁煙になっている。あのようにタバコを何度もふかす場面を見ていると不愉快に感じる人も増えてきたのではないかと気になった。
★パネル(美女の出現と消失)
テーマが「旅」ということで、旅行に欠くことのできないものは女性だからだろうか、美女を出現させる。広がったパネルを筒状にすると、中から計6名の美女が次々と現れる。この女性たちがランスの"My Girls"だそうだ。
ランスが大きな黒いマントを着て、現れた女性を一人ずつマントに包み込んでいくと、女性全員が消えてしまう。
★小鳥
白い紙ナプキンを細かく破っていく。隣に男性の給仕が現れ、お盆の上には酒の入ったボトルとグラスが乗っている。ランスはナプキンを破る手を止め、お盆からボトルとグラスを取り、お酒をグラスにそそぐ。グラスから手を離すと、グラスだけが空中に浮いたままボトルからお酒がそそがれている。一口飲んだ後、グラスとボトルを給仕に返す。紙ナプキンを破って小さな破片にしていると、それが白い小鳥(手乗りインコ)になる。エルビスという名前だそうだ。
ステージのバックは赤いラメのような生地で輝いているのが印象的。 このとき、音楽は「火の鳥」に変わっていた。ここで「火の鳥」の曲を流し、バックが赤い燃えるようなラメの生地であるのは、のちほどエルビスが不死鳥となり、復活してくることの暗示であった。ランスで感心するのは、このようなディテイルにもこだわっているため、気がつく人は一層楽しめるだろう。
閑話休題
エルビスを球状の鳥かごに入れる。エルビスが入ったまま、その鳥かごが空中にうかぶ。「フローティング・ボール」の要領だが、途中直径50センチくらいの金属製のリングを鳥かごの周りに自由に通すので、糸などで吊していないことの証明になっている。これも不思議であった。
最後は鳥かごに布をかぶせ、ゾンビボールのようなことをやってみせる。突然布の中から銀色のテープが流れ出てきて、布を取るとエルビスも鳥かごも消えている。
★蓄音機
巨大な蓄音機があり、コーン(円錐)状のスピーカーを蓄音機の上に立て、中に女性が一人入る。台についている大きなハンドルを回すと、コーンが回転して音楽が流れてくる。
ランスともう一人別の女性がコーンを覆っている布を左右に引っ張って行くと、コーンが骨組みだけになり、中にいた女性が消えている。気がつくと、布を引っ張っていたランスが、いつの間にか消えた女性になっている。本物のランスは客席の中央から現れる。
★子供と玉子
客席から5、6歳の小さな男の子と、10歳くらいの女の子を選んでステージに上がってもらう。
子供にランスの持っているシルクハットを調べてもらい、中が空であることを確認してもらう。そこから本物の玉子を数個取り出す。子供に玉子を手渡すとき、誤ってステージに落とすと本物の生たまごのため、グシャッとつぶれる。
ステージにビニールマットを敷き、落としてもステージが汚れないようにしてから、さらにシルクハットから玉子を出し続ける。小さな男の子が両手で持ちきれないほどたくさんの玉子を出す。落とさないように必死で持っている男の子の仕草がかわいい。しかし10個ほど持ったところで、ついに落としてしまう。帽子からあれだけたくさんの生玉子が出てくるだけでも不思議であった。
玉子のあとはさらにシルクが数十枚出てきて、最後は本物のニワトリまで出てくる。
二人の子供が客席に戻るとき、「結婚行進曲」の音楽が流れる。
★マイケル・グドーのジャグリング
最初3個の巨大なお手玉のようなものでジャグリングをする。その後、3本の大きなナイフでも行い、一輪車に乗ってナイフのジャグリングをする。3個のリンゴでジャグリングしながらそのリンゴを食べていき、リンゴがだんだん小さくなる。
とにかく無茶苦茶おもしろい。これを見ているとジャグリングというのはただボールの数を増やせばよいというものではないことがよくわかる。シリアスなマジックばかりが続くと観客も疲れるが、先の子供が出てくるものや、このようなジャグリングが間に入ると緊張が緩和され、疲れない。
★二人羽織
男性の観客を一人あげて、「二人羽織」のようなことする。観客の男性が前になり、ランスがその人のすぐ後ろに密着して大きなマントを着る。正面から見れば顔は観客だが、マントから出ている手はランスという状態でマジックを行う。
ステッキを新聞紙で包み、広げると消えているものや、風船をふくらませてフローティングボールのようなことをやっていた。最後はギャグの人体浮揚で終わる。
★3枚のライジングカード
ランスが普通のトランプを一組持って客席に降りてくる。3人の観客に1枚ずつトランプを取ってもらい、覚えてもらったらステージに戻る。このままでは小さくて後ろの観客には見えないので、ステージ用の、高さが1メートルくらいある大きなトランプを出してきて、それを使って観客のトランプを当てる。実際には「ライジングカード」のように自動的に観客のカードがせり上がってくるが、3人のカードの当て方にはそれぞれ工夫がある。特に最後のカードは予想外のクライマックスがある。 一般の人が一番驚くのは2枚目かも知れない。
★アメリカ先住民族の祈とう師
ランスが、アメリカ先住民族の祈とう師が使っていた帽子をかぶり、皮でできた円錐状のテントに入る。入り口は開いているので、ランスの姿は見えている。体の前にマントのようなものを広げると、その布が動き出し、中に生き物が入っているようなふくらみのままステージの前方に出てくる。これが3回繰り返され、ステージには三つの布で覆われたかたまりがあり、それが音楽に合わせて動いていた。
三つが出た時点でランスはテントの中に入り、入り口を閉める。助手がテントの布を取るとランスは消えている。
先ほどからステージに出ていた3つの布のひとつからランスが出現する。
<15分間休憩>
★自動車の消失
ステージに本物のスポーツカーが現れ、ランスと女性が乗り込み、前面が透けている大きな箱の中に車ごと入る。ランスだけ出てきて、箱の中には車と女性が一人残り、中で手を振っているのが見える。それが一瞬にして車も女性も消える。箱をバラバラにするが、完全に消えてしまっている。
★小鳥と鳥かご
ステージのカーテンを閉めて、ランスが幕の前に現れる。
先ほど消えた小鳥のエルビスが小さな鳥かごに入って再び出てくる。 ランスはこの鳥かごに、向こうが透けて見えるくらい薄いシルクをかぶせる。両手を軽く合わせるように鳥かごを握ると、鳥かごも中のエルビスも、空中に溶けるように消えてしまう。
このマジックは昔からある有名なものだが、シルクをかぶせるだけで、あんなにもゆっくり消して大丈夫なことがわかり驚いた。
次に客席の子供に4,5人出てきてほしいと頼むが、12人も出てきた。今消えたばかりの鳥かごとエルビスをもう一度子供の背中から出現させる。今度は鳥かごを子供全員で前後左右、上も下も子供たちに押さえさせて、絶対どこかに隠すのは不可能に思えるような状態にしておいて、それでも鳥かごとエルビスを消してしまう。
小さな女の子を一人だけ残し、あとの子供には客席に戻ってもらう。残った女の子の襟のあたりから長い紙テープを取り出す。出てきたテープの山から「ランス・バートン・マジック・トランプ」を取り出し女の子にプレゼントする。ランスも子供のとき、このセットをおばあちゃんに買ってもらって練習したそうだ。このマジックトランプは入り口でも予約受付をしていた。(スベンガリ・デックかな?)
★ダンシング・ハンカチーフ
観客の男性から白いハンカチを借りる。端に小さな結び目を作ると、即席の人形のように見える。それが突然空中を飛んだり跳ねたりして踊り出す。ステージにある大きな透明のビンに飛び込み、ビンの中でもハンカチは踊っている。ランスが赤いハンカチを取り出すと、それもビンの中に飛び込み、紅白のハンカチが音楽にあわせて踊る。いつの間にか子供が産まれたようで、小さなハンカチが3枚現れ、それも一緒になって踊る。
★人体切断と人体交換
人間が一人入れるくらいの細長い箱がある。上から、「頭」「胸」「腰」「足」の絵が描いてあり、4つに別れるようになっている。この箱が二つあり、ひとつは全面ブルーで、もう一つはピンクになっている。
女性と男性が現れ、それぞれ箱に入り、金属の板を突き刺し、体を4等分する。バラバラになっていることを確認するため、箱を四つに分けてステージの上に置く。その状態で中を見せると、体の各パーツが見えている。もう一度組み立て直すが、男女の箱を混ぜてしまい、そのため最後に箱を開けると男性と女性の衣装が逆になって現れる。
★人体浮揚
客席から女性に一人出てもらい、ステージの上にあるシンプルな台の上で横になってもらう。台を支えていた脚を取り払っても、台と女性は浮かんでいる。完全に支えがないことを示すために大きなリングを通してみせる。これは昔からあるのだが、ちょっとした改良を加えることで原理を知っている人でも引っ掛かる。
このマジックはこれまでにもテレビで何度も見たが、実際に目の前で見ると大変不思議であった。テレビでは脚を取り除いても奥行きがよくわからないので今ひとつ説得力がないが、目の前で見ると思っていた以上に不思議に見える。
★種明かし
みなさんにマジックのやり方を教えると言って、特別に後ろからマジックを見せてくれる。
人間が一人やっと入れるくらいの箱があり、そこにランスが入る。ランスが入ると助手がステッキを20本くらい箱に向かって突き刺す。よくあるマジックだが、これも後ろから見るとタネがわかる。観客はこれでこのタネがわかったと思うが、実際はもう一度引っ掛けられるようになっている。
★友人紹介
ここで一度カーテンをおろし、紫色のブレザーを着たランスがカーテンの前に出てくる。 客席にいる日本人のマジシャンで、ランスと特に親しいマジシャンや友人を紹介する。この日はマジックランドのオーナー、小野坂東さん(トンさん)、YUKAさん(女性マジシャン)、バルト小石さん(ナポレオンズの小柄な人)が紹介されていた。
★仮面舞踏会
仮面舞踏会のシーンを再現しながら、途中アヒルが数頭現れたり、悪漢と戦いながら人体交換が起きたりと盛りだくさんの現象が起きる。大変華やかではあるが、クライマックスにしては少々インパクトが弱いかも知れない。
そのためか、一番最後に大きな音と共に舞台の左右から銀色のテープが発射され、客席の上からキラキラと大量の銀テープが降ってくる演出を付け加えていた。これは壮観であった。
<最後に>
ランス・バートンはラスベガスのホテル・モンテカルロがオープンするとき、専用劇場を作り、13年間という破格に長い専属契約を結んでいます。今も週に10公演こなしているので、海外での公演は不可能と思われていました。それが今回、どのような経緯からか、日本で見ることができうれしく思っています。
ランス自身、今でも手先を使うマジックが好きなので、扱う道具を大きくするだけではなく、小ネタを適度に混ぜて、色彩、音楽、ルーティンなど、全体のバランスで楽しませるよう心がけているようです。そのような点にまで気を配り、全体の構成をしているので、あの厳しいラスベガスで13年も続けられるのでしょう。 今回、ラスベガスの自分のホームグラウンドから出て、日本までこれだけの機材を持ち込むだけでも大変なことだと思うのですが、完璧なショーを見せてもらえたことに感謝します。
魔法都市の住人 マジェイア