GIMMIC COIN SERIES

製品名 Cigarette through Coin
(シガレット・スルー・コイン)
購入先 アメリカならどこのディーラーでも扱っています。
価 格 $27.50
分 類 クロースアップ、コイン

 

cigarette through coin
1998年1月4日

最初に

10年近く前になりますが、マリックブームがありました。まだMr.マリックが「超能力」という雰囲気を強調して見せていた頃です。その当時、観客から借りた100円玉に、火のついたタバコを貫通させるマジックをテレビで演じました。放送翌日の反響はすさまじく、私も何度、「あれは本当の超能力なんでしょう?」と言われたかわかりません。

現象

基本的な見せ方は、Mr.マリックが演じていたように、観客から100円玉を借り、そこに火のついたタバコを押し当てると写真のように貫通するというものです。100円玉が貫通した状態でタバコを吸って見せ、またゆっくりと抜いて行きます。抜く瞬間もはっきりと見せることが出来ます。ところが、タバコが抜けた瞬間、穴はふさがっています。そのまま観客に100玉を返して終わります。

コメント

この「シガースルーコイン」は、アメリカでは大変古くからあり、私が本格的にマジックを始めた学生の頃、すでに持っていました。ざっと25年くらい前です。当時、アメリカにはジョンソン・プロダクツという、コインマジックの専門メーカーがあり、そこが数多くのギミックコインを制作、販売していました。
どれも大変精巧な仕掛けになっており、初めて見たときは、あまりの出来映えのすごさに驚嘆しました。

ただ、私の場合、このコインは持っていたのですが、マリックブームまで一度も人前でやったことがなかったのです。これはどう考えても、コインに仕掛けがあるとしか思えないでしょう?こんなものを見せたら、トリックコインの存在を世間に知らせるようなものだと思っていたのです。

しかし、驚きました。マジックは先にタネを知ってしまうと、こんなものはくだらないと決めてしまう場合がよくあります。長い間マジックをやっていると、大体、そのあたりのこともわかるのですが、これは完全に失敗しました。これほど効果があるとは想像できませんでした。もっとも、Mr.マリックが超能力という雰囲気で演じたことが成功の最大の秘密ではあるのですが、それでもここまでウケるとは思いませんでした。

ディレック・ディングルが日本に来たときも、オフで一緒に飲み屋に行ったとき、そこで彼が女の子相手に見せたのが、この「シガースルーコイン」であったそうですから、確かに一般ウケするマジックではあったのですね。

これは普通は火のついたタバコを貫通させますが、禁煙の場所や、タバコを吸わない人なら鉛筆を貫通させるもの悪くありません。 鉛筆でも出来ます。この場合であれば、マイケル・アマーの方法がベストです。彼がマジック・キャッスルでレクチャーしたビデオが7,8年前に発売されています。鉛筆が貫通した状態でしっかり見せて、コインを鉛筆から抜くときスイッチするその方法が大変良くできています。まったく自然なのです。ギミックの特性を活かしたうまい方法です。

タバコで演じる場合は、必要な技法としてはデビッド・ロスの「シャトル・パス」(ユーティリティー・パス)くらいです。

購入するのでしたら、25セント硬貨のものと50セント硬貨のものがあります。値段もそれほど高くありません。ハンクリーのカタログで見るとどちらも$27.50です。日本ではテンヨーほか大抵のディーラーが扱っていますが、8,000円前後でしょう。


魔法都市の住人 マジェイア

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