製品名 | Mayoral's Rope |
価 格 | $27.50 |
原案者 | Juan Mayoral |
購入先 | Hank Lee's Magic Factory |
分 類 | ロープ、パーラー |
1998年8月21日
最初に スペインで活躍しているマヨラールのロープマジックです。現象も原理も大変シンプルですが、とてもヴィジュアルで効果的な「ロープカット」です。 現象 長さ1メートルほどの赤いロープを見せます。ハサミを取り出し、ロープの中央から「公明正大」にカットします。両手で、二つに切ったロープをそれぞれ持ち、完全に切れていることを示します。二つのロープを結び、上の写真のように扇子を広げて、結んだロープを乗せます。 ロープを扇子の上で数回、軽く跳ね上げます。ロープの一端を持ち上げて行くと、ロープが一本につながっています。結び目もなくなり、完全に一本のロープになってることを示して終わります。 コメント 残念ながら、最後はロープを観客に手渡して調べてもらうことはできません。そのため、マニアの人は、現象としては弱いと思うかも知れませんが決してそのようなことはありません。つながったロープは両端を持って、軽く回しても大丈夫です。いちいち手渡さなくても、パーラーなどで演じるのであれば十分です。それより、完全に切れた状態が見せられ、その後も大変公明正大に扱えますから、それでなおかつつながるので観客はとても驚きます。 ロープをカットするところは普通に切ってもよいのですが、私はマジシャンによく知られている「あの技法」と同じハンドリングにしています。「あの技法」は、マジシャンだけでなく、一般の人でも知っている人が結構います。10人観客がいれば、2,3人は知っているのではないでしょうか。そのような人を引っかける意味で、あれと同じハンドリングでカットしてから、ちょっと間をおいて、二つのロープを引き離して見せると、先入観をもって見ていた観客は驚きます。 このトリックの優れているところはネタにあるのですが、それに言及すると種明かしになってしまい、詳しく書けないのが残念です。また、二つのロープを結ぶときの結び方もおもしろく、扇子の上で跳ね上げているだけで簡単にほどけてしまいます。これにはロープの素材も関係しているようですが、他のロープマジックでも使えると思います。 扇子というと、日本など、アジアのものかと思いますが、スペインではよく使われています。「エッグ・オン・ファン」(Egg on Fan)という、小さな紙切れを扇子の上で跳ね上げていると本物の玉子になる有名なマジックがありますが、あのときも、スペイン風の少し大きくて、布地でできている扇子を使います。黒いレースのような生地でできたスペイン風の扇子を一本持っていると便利かも知れません。 タネを見てしまうと、あまりにも方法がダイレクトすぎて呆れてしまい、やる気にならないと思いますが、現象だけに限れば、とてもすっきりしたロープカットマジックです。
魔法都市の住人 マジェイア |