The Pinned Card
2000年7月21日
最初に 2000年7月、ポルトガルのリスボンでFSIM国際大会が開かれました。私は行けなかったのですが、参加した知人が色々とおみやげを買ってきてくれました。 このようなイベントに参加すると、数多くのマジックショップが店を出していますから、ディーラーブースで販売されているネタを見てまわるのも楽しみのひとつです。しかしここ数年、インターネットが普及したため、世界中の情報が日本でも簡単に手に入るようになり、このようなイベントに参加しても、新奇なものを見つけるのは難しくなっています。それでもカタログなどでは知っていても、実際に見せてもらうと随分印象の違うマジックもありますから、それはそれで楽しいものです。 これもおみやげでもらったもののひとつです。 現象 観客に一組のトランプから一枚カードを選んでもらい、サインをしてもらいます。それをデックに戻してから、マジシャンのネクタイを見てもらいます。ネクタイの中央に安全ピンが裏から通っています。引っ張ってもらうと、完全にとまっていることがわかります。 デックを二つに分けて、両手にファンを二つ作り、そのファンでネクタイのピンのあたりをなでると、突然、観客のカードがネクタイに現れます。よく見るとピンがカードを貫通して、しっかりとネクタイにとまっています。サインも間違いなく観客のものです。 マジシャンはカードをピンから引きちぎって、カードを観客に渡します。ピンはまだネクタイについたままです。 コメント 実際に見ると大変ヴィジュアルではっきりした現象です。扇形に広げたカードでなでるだけで、サインのあるカードが突然ピンでとめられた状態でネクタイに現れるのは、観客も驚きます。ネクタイの形状をうまく利用した、なかなか賢いハンドリングになっています。 知人は二回見せてもらったそうです。前日に見て驚き、翌日、そのブースの前を通りかかったら、別の客にやっているのを見て、やはり驚いたので買ってきてくれたようです。 買った店は、記憶に間違いがなければ、ベルギーから来ていたメフィストという店だそうです。値段もメモしていなかったため確かではありませんが、日本円で2,000円程度だと思うと言っていました。 MEPHISTO H.Consciencestraat 20
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