製品名 |
サッカーブロック |
価 格 | 15,000円 |
製造元 |
ミカメクラフト |
購入先 | UGM |
分 類 | ブロック、サッカー |
1998年9月4日
最初に 私が小学生の頃、2,3年に一度くらいの割で学校に手品師が来ることがありました。年に何度か学校の講堂で映画が上映されたり、人形劇、芝居などもありました。そのようなものの中に、手品師が来ることもあったのです。 日本ではどうなっているのか詳しいことは知りませんが、アメリカには学校専門の手品師がいます。これ専門にやっているマジシャンは、TV等には出演することはあまりありませんので、一般には知られていません。そのため、マイナーなマジシャンだと思うでしょうが、アメリカには小学校だけでもかなりの数がありますから、結構な収入になるようです。このようなマジシャン専門のエージェントもあり、フルタイムで学校廻りのプロになると、一般に思われている以上に、安定した仕事となるようです。 私が見たのも、そのような手品師であったのでしょう。いくつか見せてもらったマジックの中で、最も強烈な印象として残っているのがこのマジックです。 現象 上の写真のような長方形の箱があります。前面や上面には開け閉めのできる扉がついています。そこに10センチ角くらいの黄色く塗られたブロックを入れます。前の扉を開けておくと見えています。ブロックを入れた後、箱全体を左右に傾けると、中でブロックが滑って箱の中を左右に移動するのがわかります。前面の扉を両方とも閉めた後、上面からブロックを入れ、箱を左右に何度か傾けると、それにあわせて中で滑っている音が聞こえてきます。傾けるたびに、「コトン」という音がします。 2,3回、左右に傾けた後、左右、どちら側にブロックがあるか、子供達に尋ねます。すると、最後に傾けた方に行っているのはわかりますから、「右」とかの答えが返ってきます。ここですぐに開けないで、「右」と言われたら一度箱を大げさに左に傾け、「コトン」という音をさせてから右の扉を開けます。ブロックは右にはありません。客席からはすぐに「ワー、インチキだ。ズルイ」とかの声が返ってきます。「今、傾けた」とか、とにかくうるさいくらい声が返ってきます。
テーブルの上に最初から置いてあった帽子の中に手を入れ、そこから黄色いブロックを取り出し、終わります。 コメント 大半のマジックは、年齢層、性別、国籍などに関係なく理解してもらえます。ところが、いくつかのマジックは、ある特定の条件(年齢、性別、国籍、宗教、場所、人数)のもとで、異常に受けるものがあります。この「サッカーブロック」もそのようなものです。小学生くらいの年齢の子供の前で見せると、とにかくうけます。 私が昔これを初めてみたとき、最後のオチに驚きました。全然、予想もしていなかった場所からブロックが現れたのですから、いったい、いつあのおじさんはあんなに大きなブロックを帽子の中へ移したのか、見当も付きませんでした。これがいわゆる「サッカートリック」(失敗したように見せて、もう一度観客を引っかける見せ方)を経験した最初です。そのせいか、長く印象に残っていました。 このマジック自体は大変古くからあり、以前は大きなサイコロ(10センチ角程度)を使うのが一般的でしたが、今回購入した製品は黄色いブロックになっていました。これは最後に前面、上面、側面とすべてを解放して中を見せられる構造にしたため、このようなブロックにしたようです。昔のものでは前面と上面だけでした。必ずしも側面まで解放する必要はないと思いますが、このほうが完全に消えたという印象は強いでしょう。 子供が多い場所で演じる機会が多い方なら、持っておいて損はないネタです。
魔法都市の住人 マジェイア |