製品名 |
アンディバイディド
UNDIVIDED |
出演者 | Martin Lewis |
購入先 | オフィス西川 |
価格 | 3,800円 |
販売元 | MAGIKRAFT STUDIOS |
2000年9月14日
最初に
「シガレットペーパーの復活」です。「シガレットペーパー」は日本ではあまり馴染みがありませんが、アメリカではどこのたばこ屋でも販売されています。ようするに紙巻きタバコの紙の部分です。これにタバコの葉を巻いて使います。いちいち自分で紙に巻いてタバコを吸うなんて面倒だと思うでしょうが、実際にはタバコだけでなく、各種ドラッグを吸うのに利用されているようです。そのため、日本では考えられないくらい、需要があるようです。
話を元に戻しますが、「シガレットペーパーの復活」というマジックは随分昔からあります。今回紹介するのはマーティン・ルイスのハンドリングです。使う紙はタバコを1本巻くだけのものですから小さいものです。そのため、本来ならクロースアップマジックに分類されますが、マーティン・ルイスはこれにちょっとした工夫を加えて、もう少し観客の多い場所でも演じています。以前から、レクチャーノートでは彼が大きな場所でもやっていることを知っていましたが、今回発売されたビデオを見て、このハンドリングなら少々広い会場でもよく見えることがわかりました。1973年に封切られて大ヒットした映画「ペーパームーン」で使われている主題歌、"It's only a paper moon"を流しながら演じているため、大変楽しいマジックになっています。
現象
観客にシガレットペーパーが入った小さな箱を観客に手渡し、1枚だけ取り出してもらいます。マジシャンはそれを「ペーバームーン」の曲に合わせて破っていきます。途中、両手の指先を広げると、4つに破った紙が指先にくっついて広がるところなど、曲とピッタリ合っているため、観客から自然と笑い声が出ていました。このようにして見せると、遠くにいる観客でも、紙が4つに破れていることがよくわかります。
この紙を一緒にして小さなボールにします。指先に持ってから再び広げると、完全につながった一枚の紙になっています。両手は完全にあらためますが、どこにも余分な紙などはありません。復活した紙は、息で吹き上げると、木の葉のように舞いながら床に落ちて行きます。
とにかくこれほど曲と現象が見事に合っているマジックを見ることはめったにありません。こうなるとクロースアップでも、ちょっとした曲を使いたくなるほどです。
コメント
マーティン・ルイスが推奨しているシガレットペーパーは"CLUB"というブランドのものです。箱には"CABARETE WIDTH"と書いてあります。このブランドの紙が良いのは、正方形であることと薄いことです。最近、日本でも少し大きなタバコ専門店に行けばシガレットペーパーは売っていますが、正方形のものは見かけたことはありません。すべて長方形のものばかりです。日本では"CLUB"というブランドのシガレットペーパーを手に入れるのは難しいと思いますので、「あぶら取り紙」で代用できます。「あぶら取り紙」なら正方形のものもあります。これもなるべく薄いものを選んでください。
なお、このビデオは「シガレットペーパーの復活」だけが解説されています。 最近、このようなワントリックだけを解説したビデオが増えてきました。数多く入っていても、実際に使えるものはひとつでもあれば幸運です。ひとつしか入っていないことに文句はないのですが、このような形でビデオが次々と発売されると場所を取って仕方がありません。 ただこの"UNDIVIDED"は、マーティン・ルイスが実際に長い間演じているものであり、今あげたような不満も感じないほどすばらしいものです。
魔法都市の住人 マジェイア