ルーバーの不思議な灰皿
2001/11/30
最初に
2002年度ディーラーオリジナル商品、「ルーバーの不思議な灰皿」が先日発売されました(1500円)。 デパートなど、テンヨーの専属ディーラーが常駐している売り場だけで販売されています。
ルーバー・フィドラーはこれまでにもテンヨーからいくつかのオリジナル商品を出していますので、マニアの方にはもうすっかりお馴染みでしょう。とにかく奇妙なことを考えるマジシャンです。なかにはマジックというよりパズルといったほうがよいものもありますが、今回はマジックとしても使えるでしょう。
ヴィジュアルな現象ですが、一瞬にして終わるため、演出をどうするかが問題です。
現象
基本的な現象を紹介します。
左の写真のような、直径約6センチ、高さが3センチ程度のプラスチックのかたまりがあります。色は灰色なので、一見すると金属に見えないこともありません。
机の上に軽く打ち付けると、固い素材であることがわかります。観客に手渡して調べてもらうことはできませんが、触ってもらう程度なら可能です。車輪のように、テーブルの上で転がして見せることもできます。
このプラスチックのかたまりの上にハンカチを広げます。
「このかたまりから何か作ってみましょう。たとえば灰皿を想像してください。頭の中でプラスチックのかたまりを削って、灰皿を作っているところをイメージします。実際にはカッターやヤスリが必要ですが、マジシャンは指先だけで作ってしまいます。」
ハンカチの上から押さえると、「バキッ」という音とともにへこみます。ハンカチを取り除くと、画面の最初にあったような灰皿になっています。
コメント
ルーバー・フィドラーのマジックに共通するのは、現象は面白いのだけれど、道具を観客に手渡せないという点です。そのため、どうしてもマジックというより、パズルになってしまいます。
これもはじめて見るとそれなりに驚くとは思いますが、灰皿になったあと観客に手渡すことができません。
マニアは現象から形状記憶合金のようなプラスチックか、それとも固そうに見えて実際は柔らかい素材でも開発されたのかと思うかも知れません。しかしネタは意外なくらいシンプルです。消耗品ではあるのですが、もしなくなれば他から手に入れることはそれほど難しくありません。
「一発ギャグ」としてみせるのであれば、それなりにおもしろいでしょう。1500円という値段も手頃です。