地球儀
2002/1/8
これはマジックではありません。ギャグです。ビジュアルなギャグとして、大変優秀です。
私がこれを知ったのは、今から25年くらい前です。確かマジックショップ、ミスター・マジシャンの店主、根本さんから見せてもらったのが最初だと思います。それ以降、随分多くのマジシャンがギャグとして使っているのを見ています。
はじめて会った女の子と喋っているとき、話の流れでどこに住んでいるのか、たずねることもあるでしょう。「神戸です」とでも答えたら、「あっ、そのあたりは私もよく知っているよ。もう少し詳しく教えて」と言いながら、ポケットに手を入れます。すると、地図でも出してくるのかと思うでしょうが、ここで小さい地球儀を取り出し、日本のあたりを指し示し、「どこ?」とまじめな顔でたずねます。
「これで80%は彼女と親しくなったのと同然です。」(根元氏の言葉)
その後どうなるかは知りませんが、確かに初対面でも、このようなギャグに相手がどのような反応を示すかで、マジックを見せたとき、どのような反応をする人なのか予測できます。
今までこれに適した小さい地球儀として、鉛筆削りが付いた金属製のものがありました。あくまでギャグですから、地球儀自体のできばえは問題ではありません。値段も200円程度でしたので、地球の部分だけをはずして、ポケットに入れておけばいつでも使えるギャグとして重宝したものです。
最近、金属製の小さい地球儀を見かけなくなっていたのですが、先日ミスター・マジシャンから届いたカタログ(2001年12月号)に、このギャグに使えそうな新しい地球儀が載っていました。画面の最初にあったように、真鍮の台の上に透明なガラスでできた地球儀が固定されています。値段はわずか900円なのに、驚くほどきれいなできばえです。
しかし、先日これを取り出すと、あまりにきれいなので、水晶の玉のように見えたと言っていました。これを使って、占いでもするのかと思ったそうです。
先のギャグには、もっとキッチュで安っぽいもののほうが適しているかも知れません。今回の地球儀であれば、鞄の中からうやうやしく取りだして、机の上に置いてから、まじめな顔で「もう少し詳しく場所を教えてください」とでも言えば、十分ギャグとして使えるでしょう。
(写真では大きさがわからないと思いますが、実際は全体の高さが4センチ、地球儀の直径は2.5センチ程度です)