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謎の不定型生物

マグドロン

 

マグドロン

1999/3/25


最近、「バンダイ」から発売された「謎の不定型生物『マグドロン』」です。「魔法都市日記(8)」(97年6月)で、紹介した「謎の物体」が商品化されたようです。これのもとになるアイディアは、友人のF教授だと思うのですが、彼がこれを3年ほど前に作り、試作品を箱根のイベントに持って行って紹介してから、テレビや雑誌などでもときどき見かけるようになりました。

昔からある「スライム」に磁性体を混ぜただけですので、少し化学の知識がある人が見れば、製作自体はそれほど難しくないでしょう。

で、これで何が出来るのかというと、基本的には昔からある「スライム」と同じです。それに、鉄の粉が混ざっているので、添付されている小型のマグネットをスライムから数センチ離して置いておくと、スライムが生きているアメーバーのように、徐々にマグネットに近づいて行きます。そして、最後、1、2センチくらいまでくると、まるでカメレオンが舌を出して、昆虫を捕獲するように、急激にこのマクドロンが伸び、マグネットを捕獲します。これは初めて見ると驚きます。本当に、生きている生物が獲物を捕獲するような感じで動きます。

マジックに使うとしたら、いくつかのアイディアはすぐに思いつくでしょう。

マグネットは隠したほうがよいかも知れません。何か小さな果物、リンゴとかミカン、バナナとなどにこのマグネットを仕込んでおいて、観客に果物をフォースした後、その果物をマクドロンに食べさせるといった使い方が誰でもすぐに思いつくはずです。

このスライム自体はそれほど役に立つとも思えませんが、マニアであれば、これに添付してくる2個のマグネットは重宝するかも知れません。直径5ミリ程度、厚みは3,4ミリ程度のマグネットですが、驚くほど強力です。2個のマグネット同士を直接くっつけると、手で離すのが困難なくらい強力です。これが4個あれば、例の「人体浮揚」ができます。(わかる人にしかわからないと思いますが)

また、サムチップの中に仕込んでおけば、何かと使い道がありそうです。値段は確か880円くらいですから、このマグネットのためにだけに買っても損はありません。実際、少し前まででしたら、これくらい強力な磁石を入手するだけでも数千円かかっていました。

「マクドロン」自体の取り扱いで注意した方がよいのは、パッケージの裏に書いてあることのほかでは、これを触った後、とにかく石鹸でしっかり手を洗うことです。毒性はないのですが、子供が間違って食べないように、口に入れたとき、大変苦い味のするものが混ぜてあるそうです。どうもこれが強烈で、私はこれを喫茶店で見せて、その後、水で手を洗い、おしぼりでもよくこすって汚れは完全に落としたつもりなのに、サンドウィッチを食べたら、無茶苦茶苦くて、食べられないのです。ほんのわずかでも手に残っていると、それだけで口がしびれるくらいヒリヒリします。ちょっとシャレにならないくらい、しびれます。確かに、これだと小さな子供でも食べないでしょうが、ここまで強烈にする必要もないと思います。おそらく、これもPL法の影響なのかも知れません。

とにかくこれに触った後は、時間をかけて、手を石鹸でしっかり洗うか、ブラシでもあるのなら、それでよくこすって落とさないと、手でつまんで食べるようなものは絶対食べられません。


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