something old

 


紙うどん

Udon

1998/7/4


最初に

30数年前、TVで見たマジックで強烈な印象をうけたものがありました。日本では昔から演じられていたのかも知れませんが、私はそのとき初めて見ました。 本などでも見たことがなかったので、一層驚いたのでしょう。宴会芸としても大変すぐれたマジックだと思います。

現象

一枚の白い紙を裏表よくあらためた後、マッチで火をつけます。紙が燃え上がり、炎が手で持っているあたりまで来たら火を吹き消し、少しもんでから空中に投げ上げると、蜘蛛の糸のような細くて白い紙テープがパッーと広がります。

これだけで終わっても十分派手なマジックですが、さらに続きがあります。出てきた紙テープを集めて、中が空であることをよく示したドンブリ鉢に入れます。上から水をかけ、箸でかき混ぜていると、紙テープが徐々に「うどん」になって行きます。実際にそのうどんを食べて見せて、間違いなく本物のうどんであることを示します。

コメント

ある程度マジックをやっている人であれば大抵知っているでしょうが、知識として知っているだけではこれのおもしろさはわからないでしょう。実際にやってみると簡単な割には効果的なマジックです。「うどん」という特性から考えると、純国産のマジックなのかもしれません。外国でやるとしたらパスタなどになるのでしょうが、やはりしっくりしませんね。ドンブリ鉢に入れて、そこに液体を注ぐこと、また紙テープも「蜘蛛の糸」という歌舞伎などで使われる小道具ですから、外国にはないのでしょう。

観客にすると、ドンブリ鉢に入りきらないほどあった紙テープが、全部、うどんに変わったように見えます。これに使う「蜘蛛の糸」は、最近あまり見かけませんが少し大きなマジックショップであれば置いているはずです。

★追加 :これに使用するうどんは、スーパーなどでうどん玉だけを買ってきてもよいのですが、コンビニなどにあるカップ麺で、生タイプのものがありますね。なかでも、「ごんぶと」という商品名で販売されているものが一番具合が良いそうです。太さや量、上から水をかけたときのほぐれ具合などがこのマジックに向いているのだと思います。またこれなら封を切るまで日持ちもしますので、数日前から準備をするときも重宝すると思います。鞄に入れて持っていくときも、カップから取りだし、うどんの部分だけを密封された状態で持っていけばかさばることもありません。


backback INDEXsomething interesting 魔法都市入り口魔法都市入口へ
k-miwa@nisiq.net:Send Mail