ワンダー・クロック
WONDER CLOCK
2001/9/5
最初に30年くらい前にテンヨーの売り場で購入したものです。ちょうどその頃、テンヨーがジョンソンのトリックコイン等、海外の製品も扱いはじめました。確かこれはドイツ製であったと思います。
日本ではいくらで販売されていたのか忘れましたが、当時のルイス・タネンのカタログを見ると、6ドルとなっていました。
現象
上の写真のような、金属製の小さい時計があります。 横が2.5cm、縦が5cmくらいです。
上半分には文字盤が見えています。この針は手で回転させることができます。
マジシャンが後ろを向いている間に、観客に時計を渡して好きな時間に針を合わせてもらいます。次に、時計の下半分の金属を上にスライドさせてもらうと、文字盤が隠れます。裏からも横からも、どこからも文字盤が見えないことを確認してもらい、時計を手のひらか、テーブルの上に置いてもらいます。
マジシャンは文字盤が見えない状態で、観客の合わせた時間を言い当てることができます。
コメント
マジックとしてはそれほど不思議なものではありませんが、わずか6ドルという値段にしては金属製で、とてもよくできています。いかにもドイツ製という感じがします。
最近はハイテクを駆使したものができています。ただし値段は数百ドルくらいするものもあります。このような機械は確かによくできているのですが、そこまでやってしまうと、もうマジックという気分ではありません。簡単な原理で、不思議な現象ができるから演じる側も面白いのです。機械が何もかもやってくれたら、マジシャンの楽しみは大幅に減ってしまいます。
パズルと同じで、原理はシンプルなのに解決策が思いつかないようなものこそ、マジックの醍醐味でしょう。
追加情報(2001/9/6):今朝、東京のO氏からメールをいただきました。このワンダークロックは、当時日本では2,400円で販売されていたそうです。当時、1ドルが360円換算の時代でしたので、そのことを考慮すれば随分安かったと思います。