California MSM-10 Zock (ゾック)

 「機動戦士ガンダム」に登場しました。

 強力なメガ粒子砲 (ビーム砲) で、上陸作戦を後方から支援するための MS (?) です。ビーム砲を 8 門、頭部に対艦攻撃兵装「フォノンメーザー砲」を備えます。前後対称という MS としてはきわめてユニークなデザインです。

 歩行が全く出来ず、陸上や海上ではドムのようにホバーで移動する、と説明されていますが、よーく見てみると「歩けない事はない (ここで、歩行についてちょっと補足を。歩行には、重心移動を伴わずに重心を常に支持しながら行う静歩行、重心を支持せず重心移動によって行われる動歩行、重心を移動させるが重心支持も行う半動歩行または半静歩行があります。半〜はその程度によって様々ですが、ゾックであればその高い重心位置を利用して半静歩行が可能だろうと判断した訳ですね。転倒時の姿勢回復や、歩行時の重心移動に使うと考えれば、むやみに大きなそのアームも理解できるのではないでしょうか)」と判ります。

 海面にコクピットハッチあたりまで浮上して、支援砲撃を行うのであれば、そんなに歩けなくても良いんだって事に気がついたので、デザインもそのまま「Virtual Modeler Pro」から引っ張ってきただけ ()。形状はそのままですが、ライティングにはちょっと工夫してみました。Hover 移動についてはあり得ないと考えてよいと思います。なぜかというと Hover、一般名称では「エアクッションクラフト」ですが、これは下部のスカート内にエアを吹き込んで機体を浮かせ、接地摩擦を低減するものなのです。つまり、Hover では足裏の対地摩擦がほぼ 0 になってしまい、きわめて不安定になるのです。これではゾックの様な高すぎる重心のデザインでは間違いなく転倒してしまうでしょう。リアルなゾックの歩行とは、両腕を左右に大きく振りながらよちよち歩く、と考えられます。

 陸上での機動性・運動性に期待ができないためか、格闘戦能力は全くと言っていい程ありません。ま、支援機なので充分でしょう。開発コンセプトを同じくするライバル機にはジュアッグがありますが、どっちがよいかと聞かれても、はっきりいってどっちもどっちですね。ジュアッグは安価で数を揃えやすい反面、その気になれば上陸用 Hover 舟艇にロケットを山積みするなどしてもっとコストダウンが図れます。反面ゾックはビーム砲を運用するために機体サイズが大きくならざるを得ず、これ以上コストダウンするのは難しいでしょう。その代わり、ジュアッグに対して作戦時間を長くとれ、戦術面での融通が利くでしょう。また、ジュアッグのロケット砲に較べると、防空能力がある (当初はフォノンメーザーで、と思っていましたがフォノンメーザーの対空能力は無に等しいことが判りましたので、メガ粒子砲を上空に向けて撃つ、とご理解ください) というのもメリットといえます。

 ファーストガンダム本編において シャアジャブロー降下作戦でゾックをあっさり失っていて、人によっては「使えない MS ゾック」のイメージがあるかもしれません。しかし、これは明らかに運用を誤っています。と云うよりも、宇宙船ドック探索に投入したのが最大の誤りでしょう。ゾックは海洋から発進させて港湾などの沿岸施設制圧に投入するべきです。パイロット、ボラスキニフの冥福を祈りましょう。南無〜。

 建造されたのが 3 機で、実戦に投入されたのが 1 機、投入されなかった 2 機のうち 1 機は戦場に搬送される途中、潜水艦上に乗ったまま破壊されていると云う、ほぼ完璧な試作機。なんで「YMSM〜」じゃないんでしょうね。謎。

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