2024.10.21 K.Kotani>
全国アニメーション総会 神戸大会IN淡路
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月刊近メ像インターネット
2024年10月21日
全国アニメーション総会 神戸大会IN淡路
10月19日・20日、昨年の東京大会に続き、全国アニメーション総会 神戸大会が、淡路島のの旅館・淡海荘において3年ぶりに開催されました。会場には全国から約40名の参加者が集まりました。
恒例自己紹介、近況報告から始まりましたが、参加者の高齢化の進む中、「年寄りは話が長い」という訳で、1時間を予定していた自己紹介・近況報告がなんと2時間。また内容も年であちこちが悪いとかのオンパレード。皆様無事参加できて本当によかったですね。
会場の「淡海荘」が登場する映画「すずめの戸締まり」のシーンの紹介から始まったプログラムですが、なんといっても、会場中央に設置されていた16mm映写機に装填されていた長編フィルムにみんな注目。ワカメ状に変形して酢酸の香りを放つフィルムは、「これが無事上映できるはずがない」と思われました。
冒頭部分が欠けているため、ビデオで流された冒頭部分に続いて本編が上映されたのですが、ワカメフィルムでパーフォレーションが不安定なせいかしばしば「ガタガタ」と画面が上下に揺れ、その都度右手で一瞬映写機を止めて再開して復旧、その傍ら、左手は老朽化で回転力の衰えた巻き取りリールをサポートしてヨレヨレのフィルムをきっちり巻き上げるというHAG真鍋さんの名人芸に驚嘆。翌朝の反省会時に、外で照明の付け消しを担当していたスタッフの談によると、「ああっ」「キャー」という悲鳴に続いて、「おーっ」という感嘆の声が聞こえる、という波が繰り返し聞こえたそうです。これがホントの応援上映、会場全員の念力が結集されてついに2巻のフィルムは一度も切れる事無く上映終了しました。フィルムは退色して真っ赤になっていましたが、最後のへんにはわりと普通に見えていたのは人間の目の補正能力はたいしたものと思いました。
そして、HAG平岡氏による、自身の収納スペースの縮小に対応したコレクションの整理体験を元にした講演「君たちはいかに減らすか」。書籍は売れない、図書館も引き取ってくれない、ゴミとしても膨大な量で普通のゴミ回収では引き取ってくれない、などの苦労談に続き、高くても業者に任せた方が結局楽、映像ソフトはしかるべく小回りの効く専門業者に任せる、若い体力のあるうちに、などのノウハウの数々の紹介でした。
自主制作としてはK.Kotaniの「月の溶けた夜」とまいどおなじみ西俣文恵さんの字戯アニメ最新作が上映されました。
朝は、例によって皆の一言(「会場の都合で短めにお願いします。」との主催者の呼びかけに応えて時間内に収まった)と、来年の引き継ぎ。来年は10月〜11月頃に、名古屋TACが開催予定です。
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