2020.09.21 K.Kotani>
ピピアめふアニメ教室・初歩の技法シリーズ「初歩のクレイ(ねん土)アニメーション」
2020年9月21日更新
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初歩の技法シリーズ「初歩のクレイ(ねん土)アニメーション」
クレイ(ねん土)アニメーションとは
クレイ(粘土)はアニメーションの素材として、早い時期から使用されてきた。形が簡単に変えられ、撮影している間じっとしている事がある程度複雑な形でできる事、(砂などとの比較)ペーパーやセルアニメと違って膨大な数の素材を用意する必要がなく、カメラの前だけで作業が出来る事などの特徴がある。
たまに、粘土を使って作った人形をコマ撮りしたものを「クレイアニメ」と呼ばれる方があるが、これは人形アニメ。また、キャラクターを立たせるために、骨格を作って粘土をかぶせた場合は、人形アニメとクレイアニメの複合使用となる。
粘土アニメの手法としては、場所を変えて移動を表現する、形を変える、量を増やしたり減らしたりして大きくなったり小さくなったりさせる、などが基本の手法となる。
子供たちに粘土アニメを作らせると、ほとんどの子供が作ったものの位置を変えて動かす、という形になる。
素材としての粘土
普通の「粘土」。焼き物の素材となる粘土などだが、実際のクレイアニメの素材としてはほとんど用いられない。すぐに乾燥するという欠点がある。素材の質感としてはすぐれたものがあり、限定的・実験的な可能性はある。
油粘土。工作教材として広く用いられる。乾燥に強いというメリットはあるが、安価に購入できるものは灰色などに限られる。アニメーション用として着色された粘土もあるが、高価である。百均で入手可能なものもあるが、供給が不安定で色がけばけばしい。
小麦粘土 小麦粉を練ったものを食用色素で着色したもので、カラフル・安全(食べても大丈夫だが,非常に塩っからい)・安価である。乾燥するとカチカチになるため、長期におよぶ制作には不向き。
紙粘土 紙の素材を水と接着剤て練ったもの。安価かつカラフルであるが、アニメートがしにくい。
オーブン粘土 オーブンで加熱すると固まる。カラフルで油粘土よりは安価、作業も紙粘土よりはしやすい。
プラ粘土 歴史上の存在。昔の自主アニメではしばしば用いられた。カラフルで乾燥しない。温度により固さが変わる。パラフィンを用いた「ろう粘土」だったらしく、現在では販売されていない。
クレイアニメの作り方
1.粘土で造形する。
2.コマ撮りする。
※ 手足のように細長いものを粘土だけで作ると、重力に耐えかねて下向きに曲がってしまう。そのため、針金に紙を巻き付けたものなどを骨格として重さを支えさせる。(この部分は、人形アニメの手法となる。)
形の少しずつ違ったものを沢山作っておいて、置き換えてコマ撮りする方法もある。
油粘土といえどもわずかに乾燥するため、長期にわたる制作ではハンドクリームやベビーオイルなどの無色の油を使う事がある。
撮影には、主にデジカメが用いられるが、練習用・教育用にUSBカメラによるコマ撮りが用いられる事もある。
K.Kotani