2020.09.21 K.Kotani>
ピピアめふアニメ教室・初歩の技法シリーズ「ドローイングアニメーション」
2020年9月21日更新
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初歩の技法シリーズ「ドローイングアニメーション」
ドローイングアニメーションとは
ドローイングとは、「描く」という意味で、ドローイングアニメーションとは「描くアニメーション」という意味になる。そういうと平面アニメーションの大半が「ドローイング」アニメーションになってしまう。日本では、一般的には、「紙に動画を描いてそのまま撮影したアニメーション」をドローイングアニメーション、またはペーパーアニメーションと言う。
手法的には、「紙に少しずつ絵を描きながら、完成するまでのプロセスをコマ撮りしたり、一部を書き換えて動かしたり」する方法と、「動画と背景を一枚の紙に描いてコマ撮りする」方法が用いられている。
アマチュアでは、セルアニメの手法が使えなかった時期に、安価で手軽、手間のかからない制作方法として盛んに用いられた。また、相原信洋氏のように、鉛筆画のタッチがそのまま使える事から、積極的に使用した作家も多い。
本日は、「動画と背景を一枚の紙に描いてコマ撮りする」方法を説明する。
ドローイングアニメーションに必ず必要なもの
1.動画用紙
2.トレス台
3.筆記用具(鉛筆、消しゴム、ペンなど)
あれば便利なもの
3穴タッピング機及び3穴タップ
ドローイングアニメーションの作り方
1.一枚目の動画を描く
2.一枚目の動画の上に二枚目の動画(白紙)を載せて、少しずつ違った動画を描く。
3.以後、繰り返し。
または、
1.一枚目の動画を描く
2.一枚目の動画の上に二枚目の動画(白紙)を載せて、何枚か先の動画を描く。
3.さらに二枚目の動画の上に三枚目の動画を載せ、三枚をすかして中間のポーズを描く。
4.必要なら、さらに中間のポーズを描く。
5.以後、繰り返し。
※背景を使用する場合は、背景を別に描いておき、動画を描いてから、背景をトレスするとよい。一枚目の背景を二枚目にトレスする方法だと、キャラクターに隠れている部分が不正確になったり、トレスを繰り返すうちに徐々に形が崩れたり、位置がずれたりする事がある。
ドローイングアニメーションのメリット
安価で手軽、手間がかからない。
原画をそのまま撮影するため、原画のタッチがそのまま生きる。
動画にキャラクターと背景をいっしょに書き込むため、出来上がった画面と同じイメージを確認しながら製作できる。
ドローイングアニメーションのデメリット
背景を一緒に書き込むため、手間がかかり、凝った背景が使えない。
背景もコマ撮りするため、線がじりじりと動く。
画面が全体的に白っぽくなり、迫力に欠ける事が多い。
※ トレス台を使わないドローイングアニメーション
計算用紙や、メモ用紙など、上を無線綴じしてあるものに、「パラパラまんが」の要領で、一枚ずつ順に動画を描いて行く。上質紙は一枚下の画は透けて見えるので、なんとか作画が可能。
K.Kotani