今日の松永久秀(大河ドラマ『信長 KING OF ZIPANGU』)

  放映当初はキャストの顔ぶれから「トレンディ大河」と揶揄(?)された大河ドラマと記憶しています。私は本放送は見ていません。今見ると、緒形直人の信長の演技は悪くないと思います。私は結構好きです。ちなみに私のベスト信長は映画「影武者」の隆大介です。

清水紘治の役柄:"The 下克上" 、謀将、将軍殺し、主君殺し?、戦場のメリークリスマス、東大寺大仏殿に火をかけた、「あの」信長に謀反を起こしておきながら許された、等々逸話には事欠かない松永久秀役です。日本史上初といわれる爆死という死に様は乱世の梟雄にふさわしい華々しさといえましょう。清水紘治的な要素は曲者ぶりと教養人であるところ。清水紘治的でないのは爆死という死に方(笑)松永久秀ってもっとじい様なイメージだったんだけど清水さんでいいの?爆死の時の年齢と20歳も離れてますけど。


第1回 - 第4回

  12回まで松永久秀は出てこないらしいのですが、とりあえず毎回オープニングのクレジットをチェックしています。実は確認のためだけに見るつもりだったのですが、意外に面白いですね。昔の大河ドラマってこんなに面白かったのかしら。おじさん天国だし。このドラマの信長と濃姫はなんか萌える。二人ともツンツンしてるわりに信長が中途半端に優しいところがいい(笑)あと濃姫がファザコ(以下略)

第3回のみどころ:「弟に腹、立てませぬ」と言った傍から信行を殴り飛ばす信長。
第4回のみどころ:こんな爽やかな柴田勝家はイヤだ(笑)


番外編・アニメ「へうげもの」第1回

  武か数寄か、惑う物欲魔人、古田織部(左介)の物語、第1回。松永久秀が派手に爆死していたので取り上げてみる。12回まで間を持たすのもなかなか大変でございます(笑) 将軍を殺し、主家・三好家を裏切り、名器「つくも茄子」を献上して信長配下となった松永久秀が信長に対し二度目の謀反を起こしたところから「へうげもの」は始まります。主人公・左介に与えられた任務は使い番として、平蜘蛛の茶釜を引き渡せば許すという口上を伝え、交渉すること。さて首尾はいかに。
  まぁ、史実通り久秀は華々しく爆死するわけですが、扱いが大きいなぁと思ったのは、おそらくこの作品のテーマとなるセリフを松永久秀に言わせているから。交渉そっちのけで平蜘蛛に夢中の左介に久秀はこう言います。「いずれお前も決めねばならぬ。圧倒的な力を持つ者が現れた時、わしの道を選ぶかあきらめる道を選ぶかをな」 。こう言われると、松永久秀(「信長」)と山上宗二(「黄金の日日」)、この二人を共通項できれいに括れた気がして「あ、そうか」と思いました。山上宗二は今後「へうげもの」に登場するんでしょうね、平蜘蛛をけなした茶人として名前が登場したし(笑)
  松永久秀はやけにごっついじい様でした。やはり、天守閣で爆死という最期がこの人物のイメージをある方向に決定づけてしまっているような気がします。教養人だったといいますからもう少し別の方向でもいいかと思いますけれども。でも美形だったらしいですよ、史実の松永久秀は。美形のくえないジジイですか、素敵だ。しかも主君の娘と年の差夫婦、萌え。
  松永久秀と関係ないのですが、この第1回で一番興味深かったのが信長と秀吉の関係。信長が秀吉に毛利攻めの全権を与えるのですが、その直前、秀吉がした「あること」について信長が猿知恵と喝破します。というか太刀を取って怒鳴りつけてるんですよね。でも「ご明察」とおどけて退出しようとする秀吉に、毛利攻めの全権を与える、と信長は言います、「負け続きの流れを見事変えてみろ」と。このシーンがなんかとても好き。初回を見ただけですが、この秀吉はすごく面白いキャラになりそうな気がする。今後に期待。
--- 2011.05.06 追記
  あまりに面白げなので漫画を読んでみました。とにかくキャラクターが魅力的なところがいいです。いまのところ、家康以外はみんな好きですが、やはり秀吉がすごくいい。小説・ドラマ・漫画でこれまで見たどの秀吉よりも「へうげもの」の秀吉が好き。黒さとしたたかさと、それを韜晦するお調子者ぶりのバランスが絶妙で惚れる。この秀吉が利休とどう対立してどう切腹させ、自身がどういう死を迎えるのか、ものすごく興味があります。
  山上宗二も登場しました。「この男……はなもちならぬ数寄者」な清水紘治を想像したらちょっと笑えました。ちなみに「へうげもの」に登場する清水紘治が演じたキャラ(単発含む)は、松永久秀、明智光秀、山上宗二、榊原康政、石田三成、伊達政宗の6人(笑)


第5回 - 第12回

  「清水紘治、天守閣で爆死」を楽しみにしていた皆様(誰だよ)に残念なお知らせ。『信長 KING OF ZIPANGU』においては松永久秀の最期は描かれないそうです。えー、何ですか、それ。松永久秀のような曲者大名に清水紘治のような曲者役者を配しておいて、フェードアウトって一体どういうことですか!今のところ、結構面白く見ていて期待もあっただけに、がっかり感もひとしおです。事前調べによる松永久秀登場回は4回(13,16,21,25 下記参照)で、3回目が「将軍暗殺」ということは、おそらく1回目の謀反すら描写されない可能性がありますね。信長を主人公にした大河ドラマで松永久秀がこういう出方をするというのはちょっと予想外。しかし、考えてみると道三でも(登場話数でいえば)3回しか登場しなかったわけで、松永久秀が4回というのは扱いがよいといえないことはない…かもしれない。

第5回のみどころ:随天の一人こっくりさん(笑)
           道三と信長の会見シーン。道三の演技がすごくよかった。
第6回のみどころ:池田恒興と乳母(恒興の母)の話をする信長。恒興の「母の自慢にございまする」というセリフがいい。
           守護代のちょっとアレな若造を殴り飛ばす鈴木瑞穂様。このドラマの登場人物はすぐ人を殴り飛ばしますね。
第7回のみどころ:能舞台。敦盛なのかな、見たことないけど。
第8回のみどころ:藤吉郎がウザキャラっぽい。
第9回のみどころ:義龍が土岐頼芸の子のはずがないと涙目になって信長に抗弁する帰蝶が可愛かった。
           蝮と言われる道三ですが、帰蝶にとっては大好きな自慢の父なんだなぁというのがよくわかって泣けた。
第10回のみどころ:信行に「まさか……汚らわしい」と図星を指されて逆ギレした土田御前の平手打ち。
第11回のみどころ:土田御前って本当に厭な女だなぁ、と思わせる脚本と演技。見事なり。
            爽やかに見えてもやはり勝家は勝家。つまり馬鹿は馬鹿(笑)
第12回のみどころ:突如、親馬鹿になる信長。

随天と土田御前のシーンが気持が悪くてしかたがありません。単体は普通なのにどうして絡むとあんなに気持悪いのか。


第13回「桶狭間の戦い(前)」

  信長が上洛したので(随天ありがとう!(笑))、「聞くところによると、この頃都は、三好長慶、松永久秀らに支配されていました」というようなフロイスの前振りで、松永久秀初登場です。義輝の前で緊張しすぎて口上を噛んでしまっている信長が間抜け(笑)信長は足利将軍のことなど屁とも思っていないような印象だったのですが、若い頃はこんなこともあったのかしらね?松永久秀は「信長」とか偉そうに呼び捨てにしてましたな(笑)官職で呼べよ、という突っ込みはおいて置くとして。ぱっと見、今回は「シブい系」の清水紘治っぽいのですが、どうなのでしょうか。いや、今回はむしろ「偉そう」系か。九十九茄子献上でフェードアウトならその線で押し通せる気もしますが。一方、家臣たちの前で「将軍家に『よきことされた』と褒められたのじゃ」と山ザルのように喜ぶ信長、茶漬けもうまいというものですな。
  今回の本題はvs今川家。今川家と織田家の兵力差と信長の投げやりっぷりにちょっと笑ってしまった。名家好きなので、今川義元は実は結構好きな大名です。義元は色物扱いされがちな大名なので「海道一の弓取り」を舐めるなよ!と時々憤慨するわたくし。大河ドラマでは、中村勘九郎とか成田三樹夫の義元が好きです。今回はカリカチュアライズされたティピカルな感じの義元でしたね。でも声が妙に爽やかなところに意外性があってよいです。久々に平幹二朗オンステージ有り。


第14回 - 第15回

  すみません。ちょっと飽きてきました。クレジットのみ確認。

第16回「神の戦士たち」

  松永久秀登場!……何の意味もなくトメ前だよ…。というか、信長サイドの話が全然進まなかったから人が出てこなくて、最後に無理やり(死にかけの)随天を出さなかったらあやうく清水紘治がトメちゃうところじゃないですか!(いや、実際にはそうなったら土田御前がトメにまわるのはわかってますが) 信長サイドの話がほぼ一回休みで、では何があったかというと、タイトル通り宣教師達の孤軍奮闘を描く回でした。松永久秀がなぜ登場するかというと、ヴィレラがつてを頼って将軍(義輝)に拝謁することになり、同席したのが松永久秀だったからです。このドラマの松永久秀は信長配下ではなくて、将軍側近、三好家家宰としての松永久秀なんですね。信長よりちゃんと口上を言えている宣教師達、というのは笑いどころ。さらに信長の拝謁は御簾越しのだったのに、宣教師たちは直接か!というのも突っ込みどころ。「南蛮人が見たい」というのが将軍の目的なのですから致し方ない。まぁ、義輝のリアクションは「珍獣を見た」時のそれでしたが。南蛮人の話す日本語に大喜びするのはちょっとかわいかった。今回などを見ると、清水さんの松永久秀はインテリくさいなぁ、と思いました(笑)
  私が見ていない間に織田家で何が起こったのかわかりませんが、あの状況で母親に気を遣って言葉をかける信長にちょっと泣けました。このドラマの信長は帰蝶や母親に対しては意外に気を遣うし、優しいんですよね。あんな態度取られたらキレてもよさそうですが、信長なら。ところで信長母は随天のどこがそんなにいいんでしょうか……。どうでもいいけど何か気になったこと。パードレ・ヴィレラの役者さんがアメリカ人みたいな顔だ。


第17回 - 第20回

  とりあえずクレジットを確認したり本編をみたり。
第19回のみどころ:甥っ子をいじめる大人げのないお市。あれはどういうキャラ設定なの。
            大河ドラマにおいて二度も浅井久政を演じている寺田農。久政ってこんなくえない親父風の人でしたか。
            このドラマの信長と帰蝶はヘボい少女漫画のようで実に萌える(笑)
第20回のみどころ:今井宗久役に佐藤慶!……ずいぶん若く見えるな。

第21回「将軍暗殺」

  第21回の始めから終わりまで、天下を思うままにしていたらしい松永久秀ですが、天下を思うままにするより画面に出てきて欲しいなぁと思うわたくしはダメなファンでしょうか(笑)「今日こそ松永久秀大活躍!」のはずが挙兵のシーンしかなかった……。いや、絵面は実にかっこよかったですけどね? 5回前まで将軍の側近面をしていたくせに挙兵とは。さすがギリワン・松永弾正。そこに痺れる憧れるー(笑)
  ちょっと前まで南蛮人を見てはしゃいでいたくせに、二条御所を包囲されてから討ち死シーンまで通しての足利義輝は実によかったです。「ここが天下ぞ」のセリフはよかったし、討ち死にシーンもかっこよかった。畳に差した太刀を折っては替え折っては替えて戦い続けたというシーンがあればもっとよかったですが。足利兄弟(宮田恭男・青山裕一) は二人とも品のよいお公家顔で結構なキャスティングだと思いました。ところで、勝家の戦馬鹿描写と、藤吉郎のお調子者描写にはもうお腹いっぱいです。

第22回 - 第24回

  信長と随天はお互い何をどうしたいのよ、と思わざるをえません。
  細川藤孝も「美しき流れ」がどうこうとか言ってましたが、「美しき流れ」って新興宗教か何かなんですか?

第25回「野望」

  すごいよかったー!このまま退場とは実に惜しいが、でもすごくよかったです。大満足です。登場するのは天下の大名物、茶入れ「九十九髪(つくもがみ)」を手土産に信長に帰順するシーン。
今回の素敵ポイント
・「九十九髪」をもつ家臣に「これへ」と偉そうにかける声
・箱を取り上げて「九十九髪でございます」と言う時のさも得意そうな顔
・「九十九髪」の価値が全くわからない信長が「ふむ」とか言っているのに対して見せる「これだけの大名物を献上してやってるんだから何か言えよ」的表情
・その後、どうも価値がよくわかっていないらしいと察してみせる忌々しそうな顔
・何もわからないくせに知ったかぶって受け取った信長にあきれて、「知った風な顔をしおって、田舎大名が」とぼそっと罵るさま

  パーフェクト。素晴らしい!大河ドラマの清水さんは「くせもの系」と「シブい系」に大別されると思っていて今回、松永久秀という役柄から「くせもの系」と踏んでいたのですが、偉そう系でしたな。私はよくドラマの感想に「何のための清水紘治なのか」と書きますが、今回は「このための清水紘治か!」と思えました。信長だけでなく同席した家臣も「???」という感じでしょせん田舎者集団デスという描写もおかしかったです。林通勝(宇津井健)あたりは織田家中にいてこそ少々物知り顔にみえますが茶器とかいわれても全然わからんのね(笑)
  堺の商人、今井宗久に「この国に二つとない」「千年に一度の品」「国ひとつの価値がある」「人によっては3万貫でも4万貫でも出しましょう」と言われて、「知らぬとは恐ろしいものよ…」と呆気にとられる信長。しかし、この信長だったら「平蜘蛛をよこせば命は助けてやる」とか言われても「お前になんか渡せるか!」と松永が平蜘蛛を抱いて自爆するのも納得だわ(笑)清水さんの松永久秀で、謀反→帰順→謀反→爆死って見たかったなぁ。引見の際にはツンツンしてましたが、将軍義昭に「兄の仇である松永久秀を討て」といわれての回答をきくと信長は一応、松永を評価している風でしたな、このドラマでは。

その他突っ込みどころ
・冒頭ナレーション、いきなり「三好三人衆」とか出てきても戦国オタ以外わからないのでは…。
・おねさん、時代劇風のセリフ、口がまわってませんよー。
・信長と随天はお互い何をどうしたいのか、と書きましたが、それにプラスして信長・母も随天をどうしたいのよ。というか、まず随天は何をしたいんだ。
・能を見てノリノリでうきうき楽しそうにしている将軍がちょっとかわいかったです。

『信長 KING OF ZIPANGU』はまだまだ続きますが、観察日記の更新はこれにて終了です。