シダは、特に意識したことはありませんが、好きな植物です。
花と違って地味ですが、その繊細な葉の形状と、深い、または鮮やかな緑色は心を魅き付けるものがあります。
幼いときは、お正月のお飾りのウラジロや、夏の風物詩であった風鈴をつるした吊りシノブなどが身近にありました。
大人になって、沖縄に住んでいたときは、ヤンバルで目にする椰子のように大きなヘゴにはいつも心が捕らわれました。
木々の茂みのなかから、ヘゴの鮮やかな葉っぱが突き出ていると思わず見とれてしまいます。
大型のシダだけでなく、崖などに見られる垂れ下がったシダも印象に残ります。 実は、家の入り口にも今、シダが生えています。
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シダには不思議な力があるように感じられます。
遺伝子に刻み込まれた太古の記憶の一端を甦返らせるのか、羊歯が茂った深い森の中は畏怖の念にとらわれます。
先日、信州の山道で大きな立派なシダの群落を見ました。
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道の端にも立派なシダが目につきはじめ、そのうち、とても奇麗で完璧な形をした若いシダの株に出会いました。
その見事さに、思わず立ち止まって見とれてしまったほどです。
通りすぎてから、あっそうだ
シダの写真を撮ろう!、と思い、その後ムービーデジカメで記録を開始しました。
見事に葉が開いている。 | 根の部分も赤っぽく綺麗。 |
これは、印象記として撮った、とても短いムービーです。
オシダの群生を見てください。
山道の両側にずっとシダが茂っている。
ビデオ 画像: 425X355 62秒
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しかし、最初に出会った完璧な形をした若いシダのような美しいシダにはその後出会えませんでした。
帰路は、もう光の状態も変わっていてわかりませんでした。
幻のシダの株となってしまいました。
この山道の路傍には ヨツバヒヨドリ
も咲いていました。
日が当たる場所で、そのピンクの花は周囲を明るくしていました。
ヨツバヒヨドリは、秋の七草のフジバカマの仲間です。
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2005年7月26日 宇田川 東 |