トリトーン(ザインソフト)

tritorn
(c)SEIN SOFT

発売:ザインソフト(1986) 媒体:TAPE/ROM ジャンル:アクションロールプレイング
評価:★★★★☆
 かのハイドライドを草分けにしていろいろなアクションロールプレイングゲームが出ていましたが、PCや家庭用ゲーム機の性能で横視点の作品を、ありていに言えばドラゴンバスター風の作品を出してみたという意欲作であり、ザインソフトの代表作であり、トリトーン以外のザインソフトはアレと言われることになる作品です。ちなみに有名な話ですが、ザインソフトは時期によって英語表記が異なりますがすべて同じ会社です。

 お話は島を襲う魔物ペイ・バルーサを倒すために、勇者トリトーンが戦うという実にストレートでシンプルなもの。キャラクターサイズこそ16x16ドットと小さいですが、ドラゴンバスターよろしく剣をぶんぶんと振る動きがなかなかよくできていて、ある程度の腕があればレベル差を埋める戦いも不可能ではありません。基本的には敵をひたすら倒して経験値を稼ぎながら、あちこちにある宝箱を手に入れつつ先に進んでいきます。ほとんどの宝箱は迷路のあちこちに隠されているか、画面内にいる特定の敵を一定数倒せばよいのであまり悩むことはないでしょう。軽妙な音楽に乗ってあちこち跳ねまわるように移動しながら、ざくざくと敵を倒していく様が意外に爽快なゲームです。
 当時のこの手のゲームらしく、時間のかかる経験値稼ぎにどうしても面倒さはありますが、ある程度強い相手であっても、うまく落下中や背後から襲えるポイントを見つけることで攻略を早めることができるでしょう。MSXテープ版では最終ボスであるペイ・バルーサが、なかなか格好悪い巨大ミツバチになっていたことにかなりのインパクトとがっかり感を残してくれました。未確認ですが、ROM版のペイ・バルーサはオリジナル同様の大剣をふりまわす魔人になっているそうです。
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