三国志名士録
という訳で今更ながら三国志です。あまりにも有名なこの作品について今更語るべきことは少ないのですが、三国志というとやはりまず誰もが思いつくのが、主君や大義の為に戦う武将達の活躍ぶりでしょう。そこで今回は三国志演義より、そういった有名な武将達の幾人かに注目してその生涯を追ってみることにしました。
魏の名将
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干禁 曹操の陵墓に描かれた自分の降伏の場面を見て恥辱から病死。
劉曄 蜀征伐を巡り曹叡と対立して左遷され憂悶のうちに死亡。
曹熊 父曹操の死後、兄曹丕の威を恐れて縊死。
荀イク 曹操が魏公の位を望むのに異議を唱え、憂悶のうちに病死。
荀ユウ 曹操から「荀イクの二の舞になりたいのか」と言われて憤死。
司馬師 目の下の瘤を手術して静養している所を攻められ目玉が飛び出して死亡。
司馬昭 突然口がきけなくなり急死。
カク昭 陳倉城を堅守し諸葛亮を撃退するが病気になった所を攻められ仰天して死亡。
曹真 司馬懿に救われ恥じて病になり、諸葛亮の手紙を読んで憤死。
王朗 曹真の軍師として従軍するが諸葛亮に論戦を挑んで破れ悶死。
後漢・蜀・呉の名将
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袁紹 息子袁尚の大敗を聞いて血を吐いて倒れそのまま病死。
袁術 大敗しかつての部下の略奪にあい、蜜の水が欲しいと言うと血を吐いて死亡。
辛評 袁譚に曹操への内応を疑われてショックのあまり死亡。
麋竺 弟麋芳の反逆の責任から自ら後手に縛って処罰を乞い。恥と怒りのため発病し憤死。
李厳 任務を怠り庶民に落とされ、諸葛亮の死に落胆して病気になり死亡。
楊儀 庶民に落とされたことを恥じて自殺。
董厥 劉禅が降伏して失意のうちに死亡。
王累 主君劉璋を諌めるために門に逆さ吊りになるが墜死。
陸遜 後継者問題で孫権に問責され憤りのあまり悶死。
陸抗 陸遜の子で国境に居たが敵将との内通を疑われ降格。
孫和 孫権の次子だったが姉に讒言されて遠ざけられ恨死。
孫峻 呉の丞相、大将軍として大権を手にするが突然病死。
孫休 司馬炎が晋を建てたことを聞き心労のあまり病死。
名士録というか憤死録ですね。こうして見ると魏の国では曹操やその子息と諸葛亮絡みでずいぶん多くの武将が憤死あるいは悶死しているのが分かります。後漢では袁紹と袁術が従弟同士らしく、仲良く血を吐いて死んでいらっしゃいますね。一方で蜀の人たちは落胆したり恥じるのが好きみたいです。
そして何気なく盛りだくさんなのが呉の国。特に孫権の後継者騒動とその後の混乱から国の滅亡に到るまで、多くの方がバリエーションに富んだ末期を迎えていらっしゃいますし、皇帝が帝位を剥奪されたり将軍に首を斬られたりと話題性に事欠きません。親子で悶死したり降格させられた陸遜陸抗の生涯に幸あれ。
個人的には疑われたショックで死んでしまう辛評が好きです。
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