第十回大会


 西暦2002年8月。中本工業主催ストライク・バック第10回記念大会。とは言っても装備、機体の大幅な改変は前9回大会で成されており、今大会での真新しいシステムは殆ど導入されてはいない。逆に言えばそれだけ熟達した戦いが展開される筈であり、常の戦いこそが記念大会に相応しいと判断されたという事かもしれない。
 それでも今回の注目はその新機体の導入効果を測るという点にある。前大会では充分に使い切れていたとは言いがたい白い悪魔、そして参加者のいなかった紫電NEKOの両機体の潜在能力については、未だ不明な点が多かった。それは失敗すれば充分な能力を発揮できないまま熟達した相手の餌食になるという事であり、成功すれば相手の予測にない強力な力を発揮するという事である。
 更により政治的な意味あいで言えば、新機体の導入とは技術提供を行う企業が増えた事をも意味している。それは大会のグレードを上げる事にもなるが、同時に企業の競争原理が大会に更に過酷さを加えるという事をも意味していた。


トーナメント一回戦 ブラック・オニキスvsポテンティアティス

 今回は全10機参加となったトーナメント。前大会より参戦、女性ながら長く傭兵として各国を回っていたと言われるアナイス・ラングマルクは前回一回戦敗退の雪辱を果たす為に再び中型の同型機ブラック・オニキスに騎乗。対するシャル・マクニコルとポテンティアティスは装備と戦法の試行錯誤中、という状況で軽量機にロックオンレーザーを搭載。
 試合はそのロックオンレーザーの射程である遠距離から。精密な軌跡を描いて打ち出される8本の光条がブラック・オニキスに襲い掛かる。ブラック・オニキスは1本の回避にのみ成功、他は全弾命中してダメージを受ける。一撃の攻撃力こそ低いが累積効果はかなりのもの。
 不利を悟ったオニキスが距離を詰めて大型レーザー砲を発射、だがこれは狙いが甘く僅かにかすったのみで、再び距離を話されてポテンティアティスからロックオンレーザーが放たれる。だが今度は1本のみ着弾、オニキスは見事な回避運動で他の7本の光条を全て回避する。フィールド内に華麗に舞う光芒を見た観客から歓声が上がる。
 だが戦況では加速ウイングで遠距離を維持し続けるポテンティアティスが圧倒的に有利。続けてのレーザーを6本、更に続けて8本全弾命中させて一気にオニキスの装甲を削ると動きの止まった相手に容赦の無いロックオンレーザー連続射出。八方向から襲い掛かる光条が更に続けて二度、ブラック・オニキスの装甲を突き破り相手を機動停止に追い込んだ。オニキスは距離の取り合いで完璧に抑え込まれた形となる。

○ポテンティアティス(7分機動停止)ブラック・オニキス× 39vs-5


トーナメント一回戦 アークロイアルvs猫たーぼK1

 前大会は欠場、前々回第8回大会では優勝機である山本いそべと猫たーぼ。パイロット自身が社長を務めるKUSUNOTEC社で、紫電NEKOの開発に伴い自身その性能を証明する為に参戦。無論活躍すれば企業宣伝としては申し分なく、女だてらの若社長の気合いも充分。対するアークロイアルとそれに騎乗するレイモンド・オースはやはり最近勝ち星に恵まれず、機体調整に余念がない。今回は大型機ティーゲルをベースに大型兵器を実装、その攻撃力で命中すれば装甲の薄い紫電系の機体などひとたまりもない筈である。
 カタパルト射出後、いきなりの近接先頭から開始。アークロイアルのテイルパーツは猫たーぼが回避、逆に猫しっぽを直撃させて大きな損害を与える。高出力兵器の間合いとなる危険極まる距離を嫌ったアークロイアルが後退、中間距離から更に遠距離まで離れてオンラインキャノンで射撃を行う。だが連弾で狙ってくる熱線を猫たーぼはこれも回避、更に続けての砲撃は一本が命中せず、一本は回避される。装甲を犠牲にした高い機動性能の利点を最大限に活かした猫たーぼはここで距離を詰め、中間距離から近距離へ移行。
 戦況がこうなると猫たーぼの独壇場。アークロイアルのテイルパーツを確実に回避しつつ猫しっぽで一撃、二撃、三撃目で相手をしとめてみせ、優勝機の実力を存分にアピールした。一矢を報いる事すらできなかったアークロイアル陣営には、やや厳しい敗退か。

○猫たーぼK1(8分機動停止)アークロイアル× 40vs-1


トーナメント二回戦 ファルコvsソニック・バイパー

 今大会は二試合目までを一回戦として、残り八機となってからのトーナメントを二回戦を表記。コルネリオ・スフォルツァ騎乗のファルコは得意の大型機、古くは明治時代からの伝統があるというスポンサー、白河興業発案の高出力砲「焼きリンゴ製造器」を搭載しての出陣。対するベテラン、自称超絶美形パイロットであるネス・フェザードは頼りの可変剣サーペント・ソードは手放さずに機体を軽量機から紫電系に変えての参戦となった。
 そして試合はそのソードの間合いとなる近接戦闘から開始。名の通りに鎌首をもたげて襲い掛かるサーペント・ソードがファルコの厚い装甲にそれでもかなりの傷を負わせる。続けて一撃、更に三撃目で一気にダメージ甚大となったファルコは肝心の大型砲台を使用する距離に持ち込む事が出来ない。装甲だけで持ちこたえている状態で更に被弾、続いての攻撃をようやく回避したが、焼きリンゴ製造器を用いる余裕も得られないまま止めのサーペント・ソードが装甲を貫いた。これで今大会は三試合連続してのワンサイド・ゲーム。派手だが展開としては残酷な大会となった。

○ソニック・バイパー(6分機動停止)ファルコ× 40vs-5


トーナメント二回戦 ヴァーディリスvsのんびりエターニア

 こちらはイハラ技研所属、協力企業であるWDファクトリーからの提供となる白い悪魔をベースにしたヴァーディリス騎乗のテムウ・ガルナ。そして対するは前大会優勝者であるのんびりエターニアと静志津香。のんびりした風貌にも関わらず、安定した実力は折り紙付き。
 実力者同士の一戦はエターニアには不得意となる中間距離からのスタート。ヴァーディリスの暴徒鎮圧が光条を放つがこれは挨拶代わりか、二発とも外れ。離れてフレアスターは着弾するが樹脂装甲の蒸発に阻まれてダメージ軽微、反撃のロックオンレーザーも着弾するがこれも鏡面装甲に乱反射されて装甲を破れず。
 双方が相手の兵器を装甲で封じた為に、試合は長期戦とならざるを得ない。ヴァーディリスのフレアスターは外れ、エターニアのレーザーはダメージ軽微。続けての撃ち合いも双方の装甲を僅かに削りあうだけとなった。こうなると我慢比べ、中間距離での砲撃があるヴァーディリスが精神的には僅かに優位か離れての暴徒鎮圧をやはりかすらせる。これで動揺したか近接戦闘を許したエターニアにヴァーディリスのブレイズファングが炸裂!やはりダメージは軽微だが反撃のレーザーメスは回避され、更に追い打ちの攻撃もやはり一発がかすり累積ダメージで僅かに、だが確実に差をつけられる事になった。
 続けて砲撃を回避、距離を話して撃ち合いも双方回避、命中精度の高いロックオンレーザーを外したエターニア側に動揺が見えるが続けての射出は命中、僅かに反撃。だがヴァーディリスもフレアスターを着弾、更に暴徒鎮圧の砲撃も命中させ、これで展開としてはほぼ決定した。
 残り十五分間ほどの撃ち合いは時折放たれる暴徒鎮圧を回避、そこを狙われてフレアスターを着弾させられたエターニアが効果的な反撃をできずにずるずると損害を増していく展開となった。試合時間三十分で判定、ヴァーディリスの勝利となったが更に時間があっても逆転は難しかっただろう。

○ヴァーディリス(30分判定)のんびりエターニア× 25vs2


トーナメント二回戦 ポテンティアティスvsスワヴィデ

 一回戦を快勝したポテンティアティス、対するは前回の反省を活かし機体調整をしなおしたスワヴィデ騎乗のロストヴァ・トゥルビヨン。
 開始早々近接戦闘での斬り合い、ポテンティアティスのヒートブレードが命中するが、反撃となるスワヴィデのフェアリークィーンが直撃、離れて得意の中間距離、グローリアーナの光条は一撃目は回避されるが二撃目を確実に命中させてペースを掴む。
 離れて遠距離、反撃能力のない相手にポテンティアティスがロックオンレーザーを射出。だがスワヴィデは驚くほどの操縦技術でこれを殆ど回避、さらに鏡面装甲で残りを弾いてしまい損害軽微に抑えてしまった。
 こうなるとポテンティアティスの受けるプレッシャーは相当なものとなる。中間に戻され、グローリアーナはやはり一撃目を回避するが、回避先を確実に捕捉するスワヴィデの二撃目は着弾。何とか離れてロックオンレーザーを連続で撃つがやはり鏡面装甲に弾かれてしまい、確実なダメージを通す事ができない。そして隙と見るや距離を詰めたスワヴィデの光条が飛んできて命中、慌てて離れるが抜き撃ちの命中精度では鏡面装甲の反射角を抜ける事ができず。
 あくまで冷徹に中間距離を取る事でプレッシャーを掛けるスワヴィデは牽制と威圧の意味を含めた砲撃を続け、徐々に命中精度を上げ相手の装甲を削っていく。最後の反撃となったロックオンレーザーも8本中5本を回避、2本は鏡面装甲で弾いて受けたのは僅か1本のみ。センサーで完全に捕捉した相手にグローリアーナを射出、確実に機動停止に追い込む。パイロットの教本に載りそうな程の見事な戦闘でスワヴィデが準決勝進出を果たした。

○スワヴィデ(19分機動停止)ポテンティアティス× 30vs-3


トーナメント二回戦 海戦用ホウオウ−PENvs猫たーぼK1

 前大会で圧倒的な強さを見せつけながら、まさかの逆転負けを喫して準優勝に終わったPEN。水陸両用機としてズ○ックをモデルにしたというそのフォルムはペンギンにしか見えないのだが、その凶悪さは折り紙付き。だが対する猫たーぼも紫電系の高い火力と薄い装甲とで、外見からは及びもつかない強力な攻撃力を持っている。だがタイプとしては制圧前進による攻撃重視のホウオウ−PENとGをものともしない俊敏な回避性能を誇る猫たーぼとの、正反対に近いコンセプトの戦いとなった。
 開始は中間距離から。前大会の主力となったスプレーガンを放つホウオウ−PENだが、いきなりの抜き撃ちが失敗したか、これがほとんど外れてしまう。隙をついて懐に飛び込んだ猫たーぼがPENのハイパー出刃をかわして猫しっぽを直撃!更に続けて一撃、二撃、三撃。僅か5分で一方的に勝負をつけてしまった。ホウオウ−PENは戦術で相手の得意距離を選んでしまった事が仇となり、高い攻撃力を活かす機会もないまままさかの敗退となった。

○猫たーぼK1(5分機動停止)海戦用ホウオウ−PEN× 40vs-10


トーナメント準決勝 ソニック・バイパーvsスワヴィデ

 準決勝第一試合はサーペント・ソードでファルコを圧倒したソニック・バイパーと確実な戦闘操作でポテンティアティスを制したスワヴィデ。機体性能では紫電系のバイパーが圧倒しているが、装甲の薄さと中間距離での反撃性能を持たないことがどれだけの不利になるか。
 スワヴィデ得意の中間距離から開始、初弾のグローリアーナの光条は空を切るが、続けての射出は一弾命中。相手が回避した先を捕捉する技術は流石と言うべきか。続けての攻撃は外れ、バイパーの回避先を狙って再び着弾。だが紫電系の機動性能を活かした高い回避力を持つバイパーも距離の不利を受けつつ懸命に避け続ける。続けてのグローリアーナの光状は三撃続けて回避、だが続けて二撃連弾で命中、いずれもダメージ軽微ながら蓄積した被害も大きくなり始めている。開始十分、ここまでバイパーは一切の反撃を許されていない。
 このままではいずれ撃沈される事が確実なバイパーだったが、スワヴィデが二撃連続で攻撃を外した隙を付いて一気に距離を詰め、待望のサーペント・ソードの間合いに。弧を描く可変型の剣がスワヴィデの装甲を激しく削るが、反撃のフェアリークィーンの刃もバイパーの薄い装甲を一気に削り取る。一旦距離を置いた砲撃で牽制するスワヴィデ、だが近接戦闘にしか勝機のないバイパーは相打ちの危険には構わずに再び距離を詰めるとサーペント・ソードをまたも直撃!反撃のフェアリークィーンを回避して戦況を一瞬で五分に戻す。
 だがスワヴィデも相手の意図を読んだ上で動揺せず、またも距離を取るとグローリアーナで牽制、再び回避先を捕捉して光状を命中させる。更に互いに距離を詰めて両機の必殺の刃が相打ち!サーペント・ソードの方が大きなダメージを与えたが先程のグローリアーナのダメージを残していたバイパーがぎりぎりで装甲を破られて機動停止した。

○スワヴィデ(17分機動停止)ソニック・バイパー× 3vs-1


トーナメント準決勝 ヴァーディリスvs猫たーぼK1

 準決勝二試合目。堅実な攻撃で前回優勝機をしとめたヴァーディリスは龍型にアレンジした機体、そして前回準優勝機であるホウオウ−PENを圧倒した猫たーぼは名の通り猫型をイメージした機体となっている。
 カタパルト射出後、両機希望の近接戦闘から。ヴァーディリスのブレイズファングが装甲の薄い猫たーぼにかなりの損害、猫しっぽの反撃は回避して先制する。だが即座にサンマスモークの煙幕で回避性能を上げた猫たーぼは続けてのブレイズファングを一撃目、二撃目、三撃目と全て回避。反撃の猫しっぽも全て直撃させて、先程の試合と同様に一瞬で相手を窮地に追い込む。
 だが近接戦闘での炸裂弾を回避し続ける事は流石に困難か、次のブレイズファングは命中。通常の命中でも紫電系の薄い装甲には大ダメージとなるが反撃の猫しっぽは確実に相手を捕らえて機動停止寸前に。
 互いに休む様子もなく続けて至近距離での近接武器の撃ち合い、ヴァーディリスがブレイズファングを命中させるも猫しっぽの命中で無念の機動停止。休場明けの猫たーぼが堂々決勝進出を果たした。

テムウ・ガルナコメント(代行)「納得行かない、ヴァー」

○猫たーぼK1(6分機動停止)ヴァーディリス× 25vs-1


エキシビジョンマッチ モンキーマジックvsジャイアントクラブ

 決勝戦前の休憩の意味を込めたエキシビジョンマッチ。パンフレットにはパイロット新庄ジュンペイ(サル)vs新庄ジュンペイ(カニ)と書かれているのみで、いわゆるコミックショー的な意味あいもあるのかもしれないが、観客の目の前で戦うのはあくまで機体である。名の通り猿型と蟹型をモチーフにした二機がカタパルトを疾走して射出されるが、エキシビジョンマッチの意味が寧ろ機体と装備の性能調査と実戦効果の測定とにあるという事はあまり知られていない。その姿だけを見ればモンキーマジックがエターニア系の機動力重視型、ジャイアントクラブがホウオウ系の制圧攻勢型の機体であるという事など思いもつかないだろう。
 両者遠距離から、モンキーマジックのバナナスローとジャイアントクラブのカニミサイルは何れも抜き撃ちから双方外れ、続けて両者抜き撃ちで放つがこれは双方命中、回避も失敗してダメージ。火力の大きいカニミサイルが一気に優位に立つ。
 ここで距離を詰めようとするモンキーマジック。中間距離でのクラブのライトハンドは外れ、近接戦闘でモンキーテイルとクラブのレフトハンドがまたも相打ち、やはりダメージが大きいのはモンキーマジックの方。距離を離したクラブがライトハンドを伸ばすが二撃続けて外れ、精度に正確さを欠く。遠距離まで離れて撃ち合いも双方外れ、だが距離を詰めようとしたモンキーにそれを許さなかったクラブが遠距離での撃ち合いに持ち込むと今度も相打ち、火力差で引き離す。最後も両機精度の悪い攻撃を外した後で、距離移動をさせなかったジャイアントクラブが遠距離兵器の相打ちによる削り合いでモンキーマジックを撃破した。希望距離に持ち込めなかった事と、攻撃精度の悪さにも関わらず火力で劣った事がモンキーマジックの敗因。

○ジャイアントクラブ(12分機動停止)モンキーマジック× 12vs-6


NAKAMOTOストライク・バック第十回大会決勝戦

 ストライク・バック第10回記念大会。決勝戦は今大会猛威を振るっている紫電系の猫たーぼK1と、その紫電系の機体を操縦技術で堂々撃破して勝ち上がってきたスワヴィデとの対決。どちらが勝っても二度目のトーナメント優勝となる一戦、鏡面装甲が人型の先鋭的なフォルムを引き立てているスワヴィデに、スモークグレーの耐光学用帷子装甲を纏うニンジャスタイルを取っている猫たーぼ。戦前評ではやや猫たーぼ有利、だが準決勝で同型の紫電機を破ったスワヴィデの評価も高い。観衆の視線がそそぎ込まれるフィールド内で両機カタパルトから射出、決勝戦が開始された。

 先ずは中間距離から開始、グローリアーナで牽制したスワヴィデがこれを回避した猫たーぼを確実に捕捉、次弾で捕らえてダメージを与える。準決勝と同じ堅実な戦法で先制するが、猫たーぼの鏡面装甲が僅かに被害を拡散、損害そのものは軽微。続けてスワヴィデのグローリアーナの光状は外れ、次の攻撃は猫たーぼを捕捉するがこれは回避される。続けての光状も回避、更に続けて回避、スモークグレーの機体を隠すサンマスモークの煙幕が効果的に働いている。
 ここで一気に狙ってきた猫たーぼが接敵して近接戦闘、猫しっぽを直撃させるがスワヴィデのフェアリークィーンの刃もカウンターで直撃!薄すぎる装甲に甚大なダメージを受けるがやはり先程の準決勝、ソニック・バイパー同様に近接戦闘にしか勝機を得る術の無い猫たーぼは恐れる様子も無く踏み込むと、猫しっぽとフェアリークィーンが再び相打ち、これで双方のダメージが50%を越えるがやや猫たーぼが劣勢。
 ここで距離を離して中間距離に戻るスワヴィデ。こうなると猫たーぼは回避するしかなく、状況が不利である分だけここでの着弾は許されない。一撃、二撃と光状を回避する猫たーぼの回避性能は流石だが、パイロットにかかるプレッシャーは相当なものだろう。

 だが高火力を相手するスワヴィデ側にもこれでプレッシャーがかかったか、中間距離を維持しながらグローリアーナの攻撃を三撃続けて外す。今大会で初めて見せた相手のミスを見逃さず、猫たーぼは一気に突進して猫しっぽの一撃!フェアリークィーンの刃をぎりぎりでかわして戦況を逆転した。これで次の一撃を命中させれば、猫たーぼの攻撃力ならほぼ確実にしとめる事ができるだろうという状況に。
 ここで距離を離したスワヴィデイも二度と隙は見せぬとグローリアーナ射出、回避した猫たーぼだが確実に捕らえられて着弾、更に二撃目、三撃目と受けてまたも戦況を逆転される。続いての砲撃は辛くも回避するが試合時間も二十分に達し、双方パイロットの疲労が気になり出す時間、更にこのまま時間切れなら判定となる可能性もあり、ダメージ値で不利にある猫たーぼとしては何としても時間内に決着をつける必要があった。
 続けてのグローリアーナは外れ、だが確実に狙ってくる続けての攻撃はなんとか猫たーぼが回避、更に続けての攻撃も回避。正確さが次第に増してくる攻撃に対峙して、最後の逆転を狙った猫たーぼがここで突進、一気に距離を詰めて交叉した瞬間に猫しっぽで攻撃!ダメージを考えれば相打ちも許されないであろう状況で、フェアリークィーンの攻撃を回避した猫たーぼが再逆転の一撃で遂にスワヴィデを機動停止に追い込んだ。

 これで猫たーぼは二回目のトーナメント制覇。自企業共同開発の紫電NEKOの実力を証明する形での優勝となった。

○猫たーぼK1(24分機動停止)スワヴィデ× 6vs-5

cut


総合成績

山本いそべ        猫たーぼK1      4戦4勝通算14戦11勝
ロストヴァ・トゥルビヨン スワヴィデ       3戦2勝通算20戦13勝
ネス・フェザード     ソニック・バイパー   2戦1勝通算14戦 6勝
シャル・マクニコル    ポテンティアティス   2戦1勝通算18戦10勝
テムウ・ガルナ      ヴァーディリス     2戦1勝通算16戦 9勝
神代進          海戦用ホウオウ−PEN 1戦0勝通算14戦 8勝
アナイス・ランゲマルク  ブラック・オニキス   1戦0勝通算 2戦 0勝
レイモンド・オース    アークロイアル     1戦0勝通算16戦 7勝
コルネリオ・スフォルツァ ファルコ        1戦0勝通算 6戦 2勝
静志津香         のんびりエターニア   1戦0勝通算14戦 8勝
新庄ジュンペイ(サル)  モンキーマジック    1戦0勝通算 6戦 1勝
新庄ジュンペイ(カニ)  ジャイアントクラブ   1戦1勝通算 1戦 1勝
中石譲          **          0戦0勝通算 2戦 1勝
マクシミリアン      **          0戦0勝通算 2戦 0勝


ストライク・バック大会記録に戻る