’97年 有馬記念(グランプリ) レース回顧


着 順 馬 番 馬 名 タイム 斤 量 指 数
1 14 シルクジャスティス 2348 55 96
2 3 マーベラスサンデー 2348 56 98
3 12 エアグルーヴ 2349 55 96
4 4 ローゼンカバリー 2353 57 97
5 9 オースミタイクーン 2355 56 94
6 8 テイエムオオアラシ 2356 57 95
7 13 マウンテンストーン 2360 57 93
8 15 メジロドーベル 2360 53 85
9 10 タイキブリザード 2367 56 86
10 1 インターユニーク 2368 56 85
11 6 マイネルブリッジ 2369 56 85
12 16 アロハドリーム 2370 57 86
13 11 サンデーブランチ 2381 56 77
14 2 ダンスパートナー 2388 54 69
15 5 マイネルマックス 2432 55 42
16 7 カネツクロス 2467 56 22


馬場指数:+0.34

配当: 枠連 2−7 ¥1,070, 馬連 3−14 ¥1,240


 今年最後の中山開催週。馬場は荒れていてやや時計のかかる+0.34だった。
 レースはスタートダッシュを効かせた7番の逃げで始まる。3ハロン程11秒台のハロンラップが続き、スタートから1000mを60秒5、1000〜2000mが63秒3と、例年の様に道中で緩急入り乱れる乱ペース。これが有馬記念、中山2500mの厳しい流れである。
 3番の36秒8が出走メンバー中最高の上がりタイム。レースの上がりも4F・49秒9、3F・37秒5と、ダートの様なタイム。最後は瞬発力以上に、パワーが必要になった。

 勝ち馬の96という指数は、古馬G1としては余り良くない値。道中13番手、4角9番手からじわじわと息の長い末脚を使い、坂上で先に抜け出した3番・12番をまとめて差し切った。カミソリと言うより鉈(ナタ)の切れ味と言ったところで、この秋借敗続きだった無念を大舞台で一気に晴らした。
 負けてなお強しの印象を与えたのは2着の3番。休み明けでも体は出来ていたが、早く先頭に立つとソラを使う癖がある為、ギリギリまで追い出しを我慢し、前を行く12番を交わしたところでゴール...という青写真通りに乗った鞍上の腕は恐ろしいほど確かだった。しかし、その青写真に無かったのは、更にその外から他の馬に交わされることだったであろう。最後は相変わらずの詰めの甘さが出てしまった。
 緩急厳しく牝馬にキツイ流れになり、健闘も及ばず3着に破れた12番。連戦の疲れなど見せずにピカピカの馬体だったが、やはりどこかに疲れがあったのだろうか。終わった後なら敗因は色々言えるが、一流のジョッキー、調教師なら疲労を敗因には揚げないだろう。疲れているのなら回避すれば良いのだから。バブルガムフェローしか居なかった古馬戦線を勝ち上がってきたので、相手に恵まれた感は否めないが、来年は是非疲労のない状態で3頭戦って決着を付けて欲しい。



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