’97年 マイルチャンピオンシップ レース回顧


着 順 馬 番 馬 名 タイム 斤 量 指 数
1 5 タイキシャトル 1333 55 97
2 11 キョウエイマーチ 1337 53 89
3 18 トーヨーレインボー 1340 55 90
4 17 ロイヤルスズカ 1340 57 94
5 1 プレストシンボリ 1342 57 92
6 4 マイネルマックス 1343 55 87
7 14 スギノハヤカゼ 1345 57 89
8 3 エイシンガイモン 1349 57 85
9 12 ジェニュイン 1349 57 85
10 13 オースミタイクーン 1350 57 84
11 2 ブレーブテンダー 1353 55 77
12 15 スピードワールド 1354 55 76
13 6 バトルライン 1358 57 76
14 8 ヒシアケボノ 1359 57 75
15 10 サイレンススズカ 1362 55 68
16 7 シンコウキング 1367 57 66
17 16 カネツクロス 1379 57 54
中止 9 タイキフォーチュン   57  


馬場指数:−0.21

配当: 枠連 3−6 ¥930, 馬連 5−11 ¥2,760


 馬場指数−0.21秒。雨の影響がどの位出るかと思われたが殆ど関係なく、最近のやや速めのタイムが出る馬場そのものだった様だ。

 11番の逃げは玉砕的に近い物。掛かって前に来た10番を抑えて逃げに出るために、スタートから2・3ハロン目に10秒台のハロンラップを出し、以降1000mまで11秒台のペース。結局前半3ハロン33秒2,4ハロン44秒6,そして5ハロン56秒5の超ハイペースになった。その為上がりはバタバタとなり、上がり3ハロン全て12秒台。勝ち馬の上がりが一番速いとはいえ、36秒1では誰も驚かないだろう。また、これだけのハイペース、馬場状態を考えると、勝ちタイム1分33秒3は余り良いとは言えない。

 勝ちタイムからも分かる様に、全体的に指数は平凡。G1でマイルという距離を考えると、100を超える指数が出ないのは物足りない。ただ、勝ち馬は4歳のため斤量が古馬より2kg軽く、これが指数上では4マイナスされるにも関わらず97という高い指数を出しているのは能力の証明。ケチを付けるとすると、超ハイペースを道中4番手で折り合えたこと、それによりゴチャゴチャに巻き込まれず、揉まれずにレースを運べたにも関わらず、100くらいの指数しか出せなかった点。これから強くなるかもしれないが、今回のレースでは驚くほどの強さは指数上では感じられない。
 11番は逃げに逃げての2着は立派。初の古馬・牡馬相手のレースで、この着順は優秀。この馬は今年1年間見てきたが、ほぼ安定して90前後の指数を出してきた。唯一70台だったのがオークスの惨敗である。しかし、来年からは斤量が2kg増えるので、そうすると90前後の指数では苦しい戦いを強いられることになる。それ以上に強くなればいいのだが、来年以降の1600〜2000mのレースでは、今回の様に見せ場を作ってくれることに期待したい。
 人気の15番は見せ場すらなく12着。+18kgで太めだったとは言い訳にならない程の負け方だった。4歳にしてあの白さ。芦毛というより白毛と言った方が良いくらいである。その毛色を理由に”あの馬は見るからに早熟で、既に峠は過ぎた”と言った意見もあるが、そうでないにしても今回は負け過ぎ。なんかこの馬には底力と言った物が感じられなく、来年以降も強くなるかどうか不安になる一戦だった。

 なんと4着まで4歳馬が占め、強い4歳馬のイメージを皆に見せつけた。だが、指数を見ると逆に”弱い古馬”であることが分かる。丁度世代交代の時期のため、さほど能力が高くない4歳馬でも上位入線が出来たのだ。この先古馬は衰え、4歳は強くなる筈なので、暫くは4歳馬(来年は5歳だが)の活躍が期待できるであろう。


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