’98年 有馬記念 レース回顧

着 順 馬 番 馬 名 タイム 斤 量 指 数
1 2 グラスワンダー 2321 55 98
2 10 メジロブライト 2322 57 101
3 5 ステイゴールド 2326 57 99
4 11 セイウンスカイ 2327 55 94
5 3 エアグルーヴ 2329 54 91
6 13 キングヘイロー 2329 55 93
7 8 シルクジャスティス 2330 57 96
8 4 ダイワオーシュウ 2330 57 96
9 14 メジロドーベル 2332 55 91
10 6 オフサイドトラップ 2332 56 93
11 16 エモシオン 2332 55 91
12 12 ユーセイトップラン 2333 56 92
13 1 マチカネフクキタル 2343 57 88
14 9 サンライズフラッグ 2352 57 82
15 15 ビッグサンデー 2362 57 76
16 7 オースミタイクーン 2364 56 72

馬場指数:−1.26

配当:枠連 1−5 ¥2,290, 馬連 2−10 ¥4,430


 見た目にはコース内側半分がかなり荒れていて状態が悪く見えたが、馬場指数は−1.26とかなり良いタイムの出る馬場であった。レースは戦前の予想通り11番の逃げで進められたが、最初の100mを除いた残り2,400mで考えると前後半72秒6−72秒4。ハロンラップを見ても平均ペースの見本の様な展開。

 勝ち馬は道中中段から4角まくり、4番手から上がり35秒3でまとめ、昨年の朝日杯以来の勝ち星を挙げた。当サイトでは昨年の朝日杯のレース回顧でこの馬のことを指して”怪物の誕生”と書いたが、骨折休養明けの成績がとても”怪物”と呼べるような内容ではなかった。ここで復活となったのだが、スピード指数98は距離を考えると平凡な値。出走メンバー中、上がり3F・35秒台以下の馬が7頭もおり、4角からの瞬発力比べのレース内容。本質的にはマイラーと思われるこの馬でも十分勝負になる展開になったのが最大の勝因だろう。
 2着の10番はメンバー中最速の34秒5で上がってきたものの、4角9番手と少し後ろだったのが勝ち馬との差になった。斤量に差があるので2着馬の方が指数は上で、唯一の100以上をマークした。秋2走ともスピード指数的にはG1クラスの値をマークしており、決して調子が悪い訳ではなかったのだが、今回のレースでは馬場適性と距離適性が結果として表れた感じがする。
 1番人気の11番は4着。前走比+10kgも影響したか、いつもの様なスムーズな走り方、逃げ方ではなかった。馬場の内側が荒れているので、騎手も馬場の真ん中を選んで逃げさせており、かなり苦心しているように見えた。苦心した割には、いつもより早くバテてしまった。
 女傑3番のラストランは5着に終わった。少し馬体が細化して見えたが、あれがギリギリの仕上げだったのだろう。終始内々を通らされたのもこの馬場状態ではマイナス材料だった。この秋借敗続きだが、こんな事でこの馬の評価が下がる訳はないので、無事に走り終えただけでも良しとしたいところだろう。
 単穴評価した14番は9着。4角2番手で見せ場を作ったものの、前走の様な鋭い末脚は出せなかった。前走から1ヶ月しか経っていないのに、馬体重は前走比+14kg。馬体も太く見えたし、調整ミスだろう。

 オグリキャップ、トウカイテイオーなど復活劇が何度かあったが、今年も劇的な復活劇になった。実力馬がまた一頭復活して、来年の競馬は更に盛り上がるだろう。


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