’98年 エリザベス女王杯 レース回顧

着 順 馬 番 馬 名 タイム 斤 量 指 数
1 1 メジロドーベル 2128 56 99
2 14 ランフォザドリーム 2130 56 98
3 3 エアグルーヴ 2131 56 97
4 8 ナギサ 2133 56 95
5 6 エリモエクセル 2134 54 91
6 13 グレースアドマイヤ 2135 56 94
7 10 ラティール 2136 54 89
8 7 エガオヲミセテ 2137 54 88
9 12 ナリタルナパーク 2138 54 88
10 2 メジロランバダ 2140 56 90
11 9 パルブライト 2143 56 88
12 4 ビワグッドラック 2145 54 83
13 11 ケープリズバーン 2148 54 80
14 5 アーティストターフ 2154 56 80

馬場指数:−0.99

配当:枠連 1−8 ¥1,470, 馬連 1−14 ¥3,890


 2週続けての好天で、かなり速いタイムの出る馬場であった。ペースは前半1,000m62秒0のスローペース、間に12秒6のハロンラップを挟んで、後半1,000m58秒2の上がりの競馬。特に後半4Fは全て11秒台、レースの上がり45秒7−33秒8(!)の末脚勝負になった。因みに最下位の5番はメンバー中最低の上がりタイムだが、それでも35秒8である。

 スローペースの上がりの競馬だとスピード指数はかなり悪く出ることが多いが、勝ち馬の走破タイムがレースレコードから0.3秒と速かったことから、スピード指数は99と高い値になった。惜しくも100に届かず、牝馬で指数値100を越えたのはエアグルーヴだけという記録は未だに残っていることになる。
 1コーナーを過ぎた辺りでスローペースになり、行きたがる気性を表に出して見ている者をヒヤヒヤさせたが、それでいて上がり3F・33秒5のメンバー中最速の末脚を見せて快勝した。今の充実振りからするとまだまだ高い指数を出せそうで、それなら牡馬混合レースでも間違いなく互角に戦える。今後のローテーションは恐らく有馬記念だろうが、出走メンバーによっては十分狙えると思う。
 2着の14番は道中から前々でレースを進め、4角2番手であわやの場面を見せたが、最後は勝ち馬の鬼脚に屈した。G1初挑戦で2着は立派の一言。この馬も今一番充実している時だろう。
 断然の一番人気、3番は3着。道中折り合っており、横綱競馬を見せるのかと思ったが、直線では案外伸びなかった。”デキは80%”とか、”目標はジャパンカップ”などと言っていたが、100%の仕上げで本当に勝てたかどうかは大いに疑問である。ピークの短いトニービン産駒であり、一度ピークを過ぎた牝馬を立て直すのは難しいと言われる点からも、これからのレースでこの馬に過度の信頼を置くのは危険だと思う。
 もう一頭のオークス馬6番は5着。逃げていた8番が内によれ、そのあおりを受けた1番に進路をカットされる形になり不利があったことは確かだが、如何せん4角での位置取りが後ろ過ぎた。3番と同じ上がり3F・33秒8で追い込んだが、位置取りの違いが着順の差となって表れた。

 それにしても最後の末脚比べはなかなか見応えがあり、なかなか良いレースであったと思う。メンバー中で上がり3F・33秒台を記録したのはたったの3頭。その3頭とは3頭のオークス馬、G1馬である。G1馬がG1馬らしさを見せたというのは誉め過ぎか...


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