’99年 エリザベス女王杯 レース回顧

着 順 馬 番 馬 名 タイム 斤 量 指 数
1 6 メジロドーベル 2135 56 89
2 16 フサイチエアデール 2136 54 84
3 2 エガオヲミセテ 2137 56 87
4 12 プロモーション 2137 56 87
5 4 ヴィクトリーバンク 2137 56 87
6 11 ファレノプシス 2138 56 87
7 13 ヒシピナクル 2139 54 82
8 3 マイネエルザ 2139 56 86
9 14 フレンドリーエース 2139 54 82
10 1 クロックワーク 2140 54 81
11 8 ナリタルナパーク 2140 56 85
12 9 テンザンキラリ 2142 56 84
13 17 エリモエクセル 2142 56 84
14 15 ブゼンキャンドル 2143 54 79
15 10 ハギノスプレンダー 2144 54 78
16 5 ゴッドインチーフ 2148 54 75
17 18 メジロビクトリア 2149 54 75
18 7 ランフォザドリーム 2158 56 72

馬場指数:−0.65

配当:枠連 3−5 ¥520, 馬連 6−9 ¥1,110


 馬場指数は”通常より0.55秒速いタイムの出る馬場”という意味の−0.55。レースは前半1000m・61秒0、あいだ12秒7を挟んで後半1000m・59秒8。馬場差を考えるとスローペースと言って良いだろう。

 勝馬は道中8番手から4角でも余り捲らずに最後の直線にかけた。上がり34秒8で楽に抜け出して完勝。現役牝馬の中では力が一枚上であることを証明した。鞍上もその力に応えるソツのない騎乗で、見事この馬の現役最後のレースで花を持たせた。レース後のインタビューで”今年はいろいろあったし...”と言って声を詰まらせたが、例の傷害事件のことだろうか。この馬にはかなり思い入れがあったと思うが、無事に牧場に返せた安心感、最後に勝たせてやることができた安堵感、そして嫌な事件があり自分自身落ち込むところがあったがそれを少しでも払拭できた喜びから、思わず目頭が熱くなったのだろう。色々なことをバネにして、更なる飛躍をしていって欲しい。
 2着は4歳の16番。4歳牝馬クラシック戦線で好走を繰り返してきたが、この馬の非凡な末脚が結果となって表れたのだろう。追い込みという脚質故どうしても”追い込んで届かず”のレースが続いている。だが5歳になって本格化するとどのような走りを見せるのか。今から楽しみである。
 1番人気の11番は6着。最後の直線で抜け出そうとしたところ窮屈になり、脚を余して負けた感じがある。レースでああいうことは付き物だが、今乗れていない鞍上を象徴するかのような騎乗振りであった。
 残りのG1馬、13番、15番は各々13着、14着と惨敗。17番は右回り不安説が流れていたが、その通りの結果になってしまった。スローペースの追い込み馬で、正にこの馬のパターンに填ったレース展開だったが、全く良いところがなかった。逆に15番はハイペースの追い込み馬故、レース展開が全くこの馬向きではなかった。

 牝馬でG1・5勝。とてつもない大記録である。殿堂入りするかどうかが注目される所。名門メジロの至宝となる名牝が、今静かに戦いの場から去っていった。いったいどういう子供をターフに送り込んでくるのだろうか。


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