’99年 菊花賞 レース回顧

着 順 馬 番 馬 名 タイム 斤 量 指 数
1 1 ナリタトップロード 3076 57 77
2 4 テイエムオペラオー 3077 57 77
3 5 ラスカルスズカ 3077 57 77
4 2 タヤスタモツ 3080 57 75
5 10 メジロロンザン 3080 57 75
6 14 アドマイヤベガ 3082 57 74
7 12 ペインテドブラック 3084 57 73
8 6 オースミブライト 3085 57 72
9 7 フロンタルアタック 3085 57 72
10 11 シンボリモンソー 3087 57 71
11 15 ロサード 3087 57 71
12 3 サクセスエナジー 3088 57 71
13 13 テイエムチョウテン 3093 57 68
14 9 ブラックタキシード 3095 57 67
15 8 タイクラッシャー 3095 57 67

馬場指数:−0.69

配当:枠連 1−3 ¥730, 馬連 1−4 ¥780


 馬場状態は良好で、馬場指数は−0.69。1000m毎のラップは64秒3−64秒6−58秒7。この馬場状態にも関わらず”超”が付く位のスローペースだった。因みに前半7ハロン、ゴールまでの7ハロンのラップは90秒0−84秒3(8ハロン目は13秒3)。前後半で6秒近い差があるのは驚異的ですらある。

 勝馬は道中5番手、4角4番手といつもより積極的な位置取り。予想のコーナーで書いたが”14番との位置取りに注目”すると、”前目の位置取りから一歩早く抜け出し、そのまま粘り切る”作戦を採っていたようだ。その作戦がうまく填り、4番の追撃を抑えて見事最後の一冠を手中に収めた。超スローペースが影響して、指数は77と500万クラスの指数しか出ていない。このレースは正に末脚の能力比べといった感じなので、3000mのレースを勝ったからと言ってスタミナに不安がないとは言い切れない。例えば先週の天皇賞の様なレースになったらどのような結果になるか...。今回の結果を鵜呑みにせず、今後も注意が必要である。
 2着は4番。4角11番手からメンバー中最速の33秒8の末脚で追い込んできたが、届かなかった。4角の位置取りが悔やまれる所だが、これはレースのアヤというものだろう。今回一番強い競馬をしたように見えた。ただ(馬も騎手も)もう少し流れに柔軟に対応できるようにならないと、”惜しい2着”が増えるだけだと思う。
 3着は5番だった。4角9番手から33秒9で上がってきたが、最後の最後で4番に交わされて惜しい3着だった。兄のイメージとこれまでのレース運びから今回も先行するかと思われたが、こういうレースもできると言うところには正直驚かされた。ただ、今回は先行した方がもっといい結果が得られたように思う。将来が楽しみな逸材であることは間違いなさそうだ。
 1番人気の14番は6着。鞍上のコメントでは”外枠過ぎて前半から馬がかかってしまった”と言っていたが、確かに道中馬が行きたがる素振りを見せていた上に、最後の直線で前が壁になってしまったのが痛かったか。それもレースだが、今回の騎乗は余り誉められたものでなかったようにも思う。この馬の上がりは34秒4。レースの上がりがここまで速くなると対応できないのではないかという感じがした。能力はある馬なので、次に期待したい。

 マチカネフクキタルが勝った一昨年のレースに次ぐ悪い指数の出た菊花賞だったが、これまでのレースで出した指数値が違うので、その後のマチカネのようなことにはならないだろう。来年以降も本当に強い”3強”のレースに期待したい。


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