’99年 優駿牝馬(オークス) レース回顧

着 順 馬 番 馬 名 タイム 斤 量 指 数
1 16 ウメノファイバー 2269 55 81
2 6 トゥザヴィクトリー 2269 55 81
3 4 プリモディーネ 2270 55 80
4 2 スティンガー 2271 55 79
5 7 フサイチエアデール 2272 55 79
6 8 コウヨウヒロイン 2272 55 79
7 9 リワードハミング 2274 55 77
8 11 エイシンルーデンス 2277 55 75
9 3 クロックワーク 2278 55 75
10 10 エイシンワンシャン 2279 55 74
11 18 カシノリファール 2279 55 74
12 1 ゴッドインチーフ 2280 55 73
13 13 ピサノガレー 2280 55 73
14 14 ワンダーガール 2281 55 73
15 5 スターバイオレット 2281 55 73
16 17 フレンドリーエース 2284 55 71
17 12 サクラセレブレイト 2287 55 69
18 15 エフテービルサド 2318 55 48

馬場指数:−0.62

配当:枠連 3−8 ¥1,830, 馬連 6−16 ¥2,840


 週末は天候にも恵まれ、レース当日も快晴の良馬場。馬場指数は通常より0.62秒速いタイムの出る馬場という意味の−0.62。
 ペースは前後半6F・74秒4−72秒5。1000m通過時60秒8は平均ペースだが、1000〜1200mの1ハロンが13秒6と極端に遅くなる。従ってレース全体としては馬場差を考えるとかなりスローペースであったようだ。

 まず全体の指数値を見て低レベル決着だったことが分かる。オークスの勝ちタイムとしては歴代3位のタイムだそうだが、馬場差も考慮するスピード指数では81という平凡な値でしかない。当サイトで使用しているスピード指数は80が中心値であるので、今回の決着は標準的なタイムの決着、つまり900万クラスの馬の勝ちタイムでしか無いという結論が出た。前半のスローペースが響いた感じで、レースは上がりの競馬になった。
 勝ち馬は道中13番手でレースを進め、4角14番手からスパート。メンバー中最速の34秒6の末脚で、先に抜け出して粘る6番を外からハナ差差し切って優勝。輸送が無い今回は体重が大幅に増えていたが、前走が減りすぎていたため今回は体が元に戻った感じ。俗に”スローペースを差して勝った馬は強い”と言われるが、今回は正にこの言葉の通り。スローペース故に指数は低いが、内容的には出走メンバー中では能力が上位の存在であったことは間違いないようだ。
 1番人気の6番は2着。勝ち馬が差してきたのに対してこの馬は道中4番手、4角も4番手から他馬より早めに抜け出し粘り込みを計ったが勝ち馬の強襲に屈した。抜け出すタイミングも絶妙で、この点は鞍上の手腕を高く評価したいが、勝つための条件が揃ったにも関わらず最後に差し馬に差されて負けてしまうとは、馬が決め手に欠けると言わざるを得ない。今後も決め手の無さに苦しむことになると思うが、このままでは大きいレースは取れないだろう。個人的には今回最も落胆させられた馬である。
 桜花賞馬の4番は3着。終いの脚はさすがと言ったところで、4角は勝ち馬と同じ位置だったが、勝ち馬に次ぐ34秒7の脚で追い込むも僅かに届かなかった。距離不安云々は、私がレース前の予想で書いた通り心配する必要はなかったようだ。展開に左右され易い追い込みという脚質では”惜しくも届かない”レースが多くなると思うが、決め手のあるこの馬は今後も大いに期待できそうだ。

 結果的には非常に低レベルな指数しか出なかったが、桜花賞のハイレベル決着を考えると今年の4歳牝馬は中・短距離を得意とする馬が多いようだ。桜花賞では上位馬は100近い指数を出していたためハイレベルの決着と言えたが、今回の結果と共に見ると全体的にはやはり低レベルと言わざるを得ない。夏を越しての成長に期待したい。



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