’99年 スプリンターズステークス レース回顧

着 順 馬 番 馬 名 タイム 斤 量 指 数
1 10 ブラックホーク 1082 57 107
2 5 アグネスワールド 1082 57 107
3 13 キングヘイロー 1084 57 104
4 16 マイネルラヴ 1085 57 102
5 6 レッドチリペッパー 1085 53 94
6 11 シンコウフォレスト 1086 57 101
7 14 トロットスター 1088 55 94
8 9 セレクトグリーン 1088 57 98
9 1 マサラッキ 1089 57 97
10 15 ザカリヤ 1091 55 90
11 12 フェイマスケイ 1091 57 94
12 8 メジロダーリング 1098 53 76
13 3 キョウエイマーチ 1098 55 80
14 7 スピードスター 1098 57 84
15 2 ビッグサンデー 1099 57 83
16 4 トキオパーフェクト 1102 57 78

馬場指数:−0.53

配当:枠連 3−5 ¥450, 馬連 5−10 ¥630


 馬場指数は−0.53。見た目には内側の馬場が大分痛んでおり時計がかかりそうだが、馬場指数は悪くない値を示した。恐らくジョッキーたちも内の荒れ馬場を避けてレースをしているため、時計的にはそれ程悪くならないためであろう。
 レースは前後半3F・33秒2−35秒0で決着が付いた。馬場差を考えてもハイペースであったと言えるだろう。従って、前に行っていた馬たちには厳しい流れになり、逆に追い込み馬に有利なペースになった。これは戦前の予想通りだが、皆が思っていてよりペースは速くならなかった。

 勝馬は中段でレースを進め、4角4番手からスパート。先に抜け出して逃げ込みを謀る5番をクビ差交わして優勝。悲願のG1初制覇となった。前走安田記念ではエアジハードに力の差を見せつけられたが、初距離となるこのレースに出走してきた当たりはG1獲りにかける陣営の執念を見た気がする。マイルより短い方が向いている旨を進言したのは鞍上らしいが、前走と今走、そして前々走のレース振りを見ていると、確かに1200〜1400mの方が良いようだ。来年以降もスプリント部門では主役の1頭となることは間違いないが、指数107はちょっと寂しい。ハイペースのレース、差して勝ったのであれば110以上の値が出てもおかしくないと思うが、そういった点からも今の短距離界のレベルが余り高くないことが分かる。
 2着は1番人気の5番。ハイペースの中、前々でレースを進めて先に抜け出したが最後はお釣りがなかった。1番人気らしいレース運びで、最も強さを見せつけた内容だったが勝負には負けてしまった。ここのところ安定した成績を残せるようになり、ようやく良血開花といった感じである。海外G1も勝ったことで箔が付いたが、残念ながらあのレースは高いレベルのレースではなかった。今後も過剰な評価は危険であるが、勝馬と共に来年のスプリント界の主役となることは間違いない。
 3着は驚異的な末脚で追い込んできた13番。最後は他馬が止まって見えるほどの凄い脚だったが、いかにもこの距離は短い感じがする。せめてあと200m欲しいように思う。エンジンの掛かりが遅いため”追い込んで届かず”のレースが続いているが、長距離よりも短距離の方が向いていることは間違いないだろう。来年以降も穴人気するような存在になるだろう。
 2番人気の1番は9着。終始馬場が悪い内を通らされたのが痛かった。結局1枠が災いした感じで、全く良いところ無く終わった。戦前に言われていた坂が苦になったようには見えなかったので、坂のあるコース云々といった不安は今後は不要である。

 指数的には不満の残るレースであったが、大きな不利もなく、各馬力を出し切った良いレースだったと思う。


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