2000年 ジャパンカップダート レース回顧

着 順 馬 番 馬 名 タイム 斤 量 指 数
1 6 ウイングアロー 2072 57 115
2 1 サンフォードシチー 2078 57 111
3 5 ロードスターリング 2083 57 107
4 4 プリエミネンス 2085 53 98
5 9 ファストフレンド 2088 55 99
6 10 ビーマイナカヤマ 2089 57 103
7 14 ワールドクリーク 2090 57 102
8 7 ユーカー 2094 57 99
9 2 ナリタホマレ 2096 57 97
10 13 レギュラーメンバー 2097 55 93
11 12 トシザミカ 2103 55 88
12 11 タマモストロング 2112 57 85
13 15 マイネルコンバット 2124 55 72
14 8 シンコウスプレンダ 2126 57 75
15 3 オリオンザサンクス 2139 57 65
除外 16 ゴールドティアラ - 55 -

馬場指数:−1.13

枠連 1− 3¥ 1,870  8人気
馬連 1− 6¥ 3,240 10人気
ワイド  1− 6¥ 1,060 10人気
 5− 6¥ 1,860 23人気
 1− 5¥ 2,600 36人気


 記念すべき第1回のジャパンカップダート。世界の強豪達の鎬(しのぎ)を削るような戦いを期待したのだが、招待馬は2頭だけ。結果的にもやはり地の利で日本馬が上位を占めたので招待馬のレベルを疑っていたのだが、レース結果を分析してみると意外なことが分かってきた。

 まずはいつも通り当日の馬場指数から計算してみると、−1.13と出た。これは通常の馬場より1.13秒速いタイムの出る馬場という意味。当日のダートの馬場は、かなり速いタイムの出る馬場であったということが分かる。
 ペースはどうかというと、最初の100mを除いた前後半5Fで考えると、56秒8−63秒2。何と前後半で6秒4も異なる超ハイペース。馬場の良さを考えても、最初の3F・33秒2、4F・44秒9(スタート〜100mを除く)は先行馬が残ることが難しいペースであった。

 勝馬・ウイングアローは道中10番手といつもよりやや後方に位置し、4角で3番手まで捲ってからスパート。メンバー中2番目の37秒6という上がりで快勝。今年2つ目のJRA・G1制覇をレコードで飾った。指数の115も大変高い値で、レースのレベルが意外(失礼)にも高かったことを意味している。最も招待馬のレベルは疑問視されていたものの日本馬のレベルは悪くはなかったので、この位の指数が出ても当然と言えば当然か。
 2着は人気薄のサンフォードシチーが入り、馬券的には中荒れとなった。道中はウイングアローの直ぐ後ろに位置していたが、4角で捲れずに10番手からのスパートとなったため勝ちきれなかった。もっとも4角で捲っていたらこの着順だったかどうかは分からないので、位置取りが悪かったとも言い切れまい。上がりタイムはメンバー中最速の37秒5で上がっている。よほど現在の調子が良いのだろう。
 そして3着に招待馬2頭の内人気の無かったロードスターリング。招待馬のレベルが低いということを言われていたが、冒頭で書いたように先行馬には非常に辛いペースだったにもかかわらず、道中ずっと2番手を追走しての3着は立派の一言。普通のペースだったらあっさりこの馬が勝っていたかも知れない。この程度の実績でもこれだけ好走するのだから、実績のある外国のダート馬のレベルは非常に高い事は想像できる。来年からはその辺のことを頭に入れて予想をしなければならない。
 1番人気のファストフレンドは5着が精一杯だった。意外と早めに潰れてしまったところを見ると、牝馬特有の体調の難しさなどがあるのだろうか。それにしても、負け過ぎのような感がある。
 もう一頭の外国招待馬、ユーカーは見せ場無く8着に破れた。調教ビデオを見た感想では、日本のダートの馬場に合わなかったような印象を受けたので予想でも軽視したが、恐らく馬場適性がなかったのだろう。実績の割には案外といった印象を受けた人も多いだろう。

 外国馬が案外だったので”やはりこの位のメンバーでは相手にならなかった”などといった活字が翌日の新聞に踊っていたが、スピード指数上ではロードスターリングのように後少しといった馬もいたので、マスコミで言われているほど外国馬のレベルは低くはなかったと言うことを覚えておきたい。


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