2000年 優駿牝馬(オークス) レース回顧

着 順 馬 番 馬 名 タイム 斤 量 指 数
1 5 シルクプリマドンナ 2302 55 68
2 12 チアズグレイス 2302 55 68
3 16 オリーブクラウン 2304 55 66
4 2 レディミューズ 2305 55 66
5 8 グランパドドゥ 2305 55 66
6 1 サイコーキララ 2307 55 64
7 9 サニーサイドアップ 2308 55 64
8 4 マニックサンデー 2308 55 64
9 3 フューチャサンデー 2310 55 63
10 7 スギノフォルモーザ 2311 55 62
11 10 バイラリーナ 2312 55 61
12 18 マヤノメイビー 2312 55 61
13 14 カリスマサンオペラ 2313 55 61
14 17 ジョーディシラオキ 2317 55 58
15 11 フサイチユーキャン 2317 55 58
16 13 グロウリボン 2326 55 52
17 15 サマーベイブ 2331 55 49
18 6 リビングデイライツ 2335 55 46

馬場指数:+0.06

枠連 3− 6¥ 1,260  4人気
馬連 5−12¥ 1,630  4人気
ワイド  5−12¥   680  4人気
 5−16¥ 7,600 72人気
12−16¥17,390103人気


 重〜不良の予想をしたが、当日は意外なほどの好天に恵まれ、馬場も一気に回復した。算出された馬場指数は+0.06で、殆ど通常の馬場状態であったことを示している。レースは前後半6F・76秒5ー73秒3、1000m通過63秒5。超スローペースと言って良く、各馬折り合いが付けられるかどうかが鍵となった。

 勝馬は道中6・7番手から最後はメンバー中最速の34秒9で上がり、栄えある樫の女王に輝いた。5戦目で初の重賞制覇がG1となったが、芝・ダート問わず安定した成績を残している点は評価できる。だがスローペース故に指数は68というG1とは思えない低レベル。
 2着の桜花賞馬チアズグレイスは、低評価にも関わらず最後の追い込みは貫禄さえ感じた。ずっと先行グループにいたが、仕掛けを一瞬遅らせているうちに勝馬に早々と抜け出されてしまった。また最後の直線でよれよれになり体勢を立て直すのに手間取ったため、勝ち馬を捕らえることができなかった。桜花賞のレース回顧で安定して成績を残すことは難しいだろうと思ったが、上がりの勝負になった場合はこの馬の末脚は脅威である事を思い知らされた感じがする。過去オークスで低評価された桜花賞馬も終わってみればやはりG1馬と思わせるレースをすることが多いが、今回もそのパターンだった。
 3着のオリーブクラウンには驚かされたが、2、3、4着は何れも前々でレースを進めた馬。展開のアヤというのはこの事をいうのだろう。
 サイコーキララは6着。ペース的に短距離馬でも通用する展開だったが、やはりこの馬にこの距離は長すぎるようだ。また、マヤノメイビーは12着。35秒6の脚で追い込んできても前が止まらないこの展開では位置取りが悪すぎた。

 このレースでは馬の強さよりも末脚の切れやジョッキーの判断で順位が決まってしまったようだ。もっとG1らしい厳しい流れにならなければ、日本の競馬はどんどん世界レベルから遠ざかっていくだろう。海外で良積を残している殆どの日本調教馬の馬名の前には○外という記号が付いている。日本の競馬のレベルが上がったとはっきりと言えるのは、この記号が無い馬たちが次々と海外のレースを勝つようになってからではないか。


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