2001年 有馬記念 レース回顧

着 順 馬 番 馬 名 タイム 斤 量 指 数
1 4 マンハッタンカフェ 2331 55 95
2 1 アメリカンボス 2333 57 98
3 2 トゥザヴィクトリー 2333 55 94
4 13 メイショウドトウ 2333 57 98
5 12 テイエムオペラオー 2333 57 98
6 8 テイエムオーシャン 2335 53 89
7 9 シンコウカリド 2337 55 92
8 7 メイショウオウドウ 2337 57 96
9 10 トウカイオーザ 2337 57 96
10 5 ナリタトップロード 2339 57 94
11 6 ダイワテキサス 2339 57 94
12 11 イブキガバメント 2346 57 90
13 3 ホットシークレット 2349 57 88

馬場指数:−0.21

枠連 1− 4¥20,680 25人気
馬連 1− 4¥48,650 51人気
ワイド  1− 4¥ 9,640 54人気
 2− 4¥ 1,720 18人気
 1− 2¥15,050 62人気


 馬場指数は−0.21で、普段より0.21秒速いタイムの出る馬場。少し良い馬場と言えるが、殆どいつもと変わらない馬場であった。ホットシークレットが大きく出遅れ、レースのシナリオが変わってしまった。最初の100mを除く前後半7F・75秒7−70秒5は超々スローペース。前後半で5秒2も異なるのはグラスワンダー、スペシャルウィークで決まった’99年の有馬記念に次ぐ大きな差。だが’99年は前半7Fがもっと遅く77秒7だった。

 マンハッタンカフェはスタートが余り良くなかったが、スローペースに助けられて中団・インコースの8番手に難なく取り付くことができたのが大きかった。スローペースでかかる馬も何頭かいる中きっちりと折り合いを付け、3角手前ではやや外側にコースを取る。そして4角では膨れ気味になりながらも外側に持ち出し、メンバー中唯一の33秒台(33秒9)の末脚で快勝。菊花賞勝ちがフロックの様な言われ方をしていたが、実力は古馬に入ってもトップクラスであることを自ら証明して見せた。だが指数的にはスローペースのため、95と残念な値しか出なかった。
 2着のアメリカンボスは好スタートから2・3番手の好位でレースを進めたものの、4角ではムチが入り通しでもうダメかと思われたが、ゴール前の坂を上りきった所で逃げるトゥザヴィクトリーを差し返して4万馬券の主犯格になった。勝馬とは斤量差があるので、指数的には勝馬を上回る98という値だった。前走JCの追い切りが素晴らしく良かったので、当サイトで重い印を打ったのだが、調子はJCの時と変わらない位良かったのだろう。中山コースとの相性も良く、また展開も向いた結果である。
 3着はトゥザヴィクトリー。ホットシークレットが出遅れたため、果敢に逃げを打って絶妙なペースで逃げ込みを謀ったが坂を上がり切った時点でちょっと足りなくなったのはいつものこの馬のパターン。意外と人気になっていなかったが、やはり鞍上の腕による所が大きいのだろう。

 メイショウドトウはかかり気味に前に行ってしまい、それでスタミナをロスった感じがする。テイエムオペラオーはやはり昨年ほどの力がなかったのだろう。最後良く伸びて来てはいるが、以前ほどの力強さを感じなくなった。テイエムオーシャンは終始かかり通しでも6着に食い込んでいるのは、このメンバーに入ってもやれるという目処が立ったのではないか。だが、レース前から追い込みを宣言していたとはいえ、ちょっと馬が気の毒に感じてしまった。

 今年はアメリカでのテロ事件があり、秋以降はこの話題で持ちきりだったが、競馬の世界もマンハッタン(カフェ)・アメリカン(ボス)の”アメリカ馬券”で決まるとは思わなかった。この2年間、競馬界の中心にあったテイエムオペラオー、メイショウドトウは現役を退くが、マンハッタンカフェが勝ったことで新旧世代の交代を感じると共に、新たなスターホースの誕生を嬉しく思う。来年も競馬が楽しくなりそうである。


G1レース回顧に戻る      ホームに戻る