2001年 エリザベス女王杯 レース回顧

着 順 馬 番 馬 名 タイム 斤 量 指 数
1 13 トゥザヴィクトリー 2112 56 89
2 2 ローズバド 2112 54 85
3 7 ティコティコタック 2112 56 89
4 11 レディパステル 2112 54 85
5 1 テイエムオーシャン 2113 54 84
6 8 カリスマサンオペラ 2115 56 87
7 14 タフネススター 2117 56 85
8 6 メジロサンドラ 2117 56 85
9 9 マルカキャンディ 2121 56 82
10 12 ポイントフラッグ 2123 54 77
11 15 ヤマカツスズラン 2127 56 78
12 10 スリーローマン 2128 56 77
13 3 スプリングチケット 2131 56 75
14 5 タイキポーラ 2136 56 71
15 4 マイニングレディ 2143 54 62

馬場指数:−0.92

枠連 2− 7¥ 1,280  7人気
馬連 2−13¥ 2,050  7人気
ワイド  2−13¥   830  8人気
 7−13¥ 1,070 12人気
 2− 7¥   940 10人気


 天候に恵まれたため、馬場指数はいつもより0.92秒速いタイムの出る馬場であったことを意味する−0.92と算出された。
 予想通りヤマカツスズランが逃げたが、トゥザヴィクトリーは中団に控えた。その為、ペースは落ち着くかと思われたが、ヤマカツスズランにタイキポーラが絡んでいったため2頭が飛ばし、結果的にハイペースになった。1000m通過が58秒5、間12秒0のハロンラップを挟んで残り1,000mが60秒7。馬場指数を考えてもちょっと速いペースと思われる。そんなペースの中人気上位馬は、ティコティコタック、レディパステル、トゥザヴィクトリー、ローズバドの順でレースをしたが、何れも中団よりやや後方からレースを進めた。

 トゥザヴィクトリーは馬場の悪い所を嫌って早めに外に持ち出し、やや外よりのコースを追い込み、ローズバドの強襲をハナ差凌いで悲願のG1初制覇となった。いつもはハナ差交わされていたこの馬が、今日はハナ差だけ勝ったというのもこの馬らしいという言い方をすると秘肉っぽく聞こえるか。ペース判断、コース取りと鞍上の乗り方も完璧だった。だが安定して勝つタイプではないので、今後も過度の信頼は禁物である。ハイペースで追い込んで勝った場合は高い指数が出るのが普通だが、今回は89と低調。ハイペースを作ったのは前を行った2頭だけで、離れた3番手のテイエムオーシャンが実質スローペースで逃げた形になったからだろう。上がりの33秒9というタイムが、道中追走に苦労していなかったことを示している。
 ローズバドは今回も後方待機。スタート直後に殿に控えた。道中ピッタリと内ラチ沿いを進み、最後の直線で馬場の良い大外まで持ち出すことができたが、逆にそれに手間取ってしまった感じである。強烈な追い込みを見せたが又しても後一頭抜くことができなかった。後5mゴールが先だったら間違いなく替わっていただろう。メンバー中最速の33秒4(!)の上がりを計時した通り、まさに”他の馬が止まって見えた”追い込みだった。だが、仕掛けの難しさは相変わらず。もう少し前で競馬をできないものか。
 ティコティコタックはトゥザヴィクトリーと併せ馬で追い込んできたが、最後少し足りなかった。実力よりも評価が低い感じだが、これ位は走っても不思議ではない馬。だが距離的にはもう少し短い方が良い様な気がする。
 レディパステルは前走の様に大外を回るのを嫌って内を突いたが、逆に馬場の悪い所を通らされたため、最後の最後で前の馬と脚色が同じになってしまった。ローズバドは大外まで持ち出して2着に入ったが、そこまで行かなくても馬場の真ん中辺りまで出せなかったのが悔やまれる。
 テイエムオーシャンは5着。このハイペースにもかかわらず前を行く2頭に競りかけたくて仕方ないといった感じでかかり気味。結果的にそれが最後に響き、競り合いに負けてしまった。折り合いさえつけば、この位のメンバー相手なら十分勝ち負けに持ち込めると思うが、如何せん気性が荒い馬。今後もレース前のパドックで注意して観察しないと痛い目に遭いそうだ。

 人気馬が評価通り上位に来て、またゴール前も接戦となって非常に見応えがあった。馬券的にもソコソコ荒れ、楽しめたのではないかと思う。レース自体大きな不利もなく、クリーンなレースだったので大変良いレースであったが、残念なのは余りレベルの高いレースでなかったことぐらいだろうか。


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