城北シーン(15)

東京の城北地区(板橋・北・豊島・文京ほか)の風景をご紹介します。

 

もしもし亀よ 〜亀ヶ池弁財天〜  北区赤羽西1-29

亀ヶ池弁財天(1) 赤羽駅の西口から、西ヶ丘方面に向かうバス通りを100メートルほど行き、横道に入った所に亀ヶ池弁財天がある。 小さなお社があり、その周りに小さな池があり、その名の通り…亀がいる。

その昔、ここら一帯には大きな池があったそうだ。 しかし、大正元年(1912)11月に殆どが埋め立てられ、現在は弁財天を囲む小さな池だけが残っている。

10uほどの小さな池だが、そこにいる亀の数が半端ではない。 暇な人はぜひ数えてみてほしい。
亀ヶ池弁財天(2) 赤い金魚を懸命に追いかけ廻る亀もいるが、殆どは岩に登り、のんびりと甲羅干しをしている。

あまり沢山居るので、どれが岩で、どれが亀なのか分からないほどだ。
亀ヶ池弁財天(3)
「もしもし亀よ」と声をかければ、「オレのことか?」と首を伸ばす。

(2001/06/17)


 

赤紙仁王尊 〜白龍山 東覚寺〜  北区田端2-7-3

本来の仁王は、金剛力士として山門の両側に立っている。 田端駅近くの東覚寺には、赤紙仁王が露仏として寛永18年(1642年)から立っている。
赤紙仁王尊 この赤紙仁王は、当時江戸市中に流行していた疫病を鎮めるため宗海上人が願主となって建立された。

いつごろからか赤紙(悪魔を焼除する火の色)を自分の患部と同じ箇所に貼って、病気身代わりと心身安穏を願うようになった。
赤紙を貼る
前身に赤紙 これだけ赤紙が貼ってあると、どちらが「阿(あ)」で、どちらが「吽(うん)」か分からない。 一方の仁王(左)にはこれ以上は赤紙を貼る所が残っていない。 それだけ、身体を止んでいる人が多いのだろう。

右の仁王をみると、身体の何処を病んでいる人が多いのかが良く分かる。 医学的な統計資料としても使えるのではないだろうか。

(2001/08/19)
痛みを象徴



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