SDI でのビュー(モードレスウィンドウ)の追加

ビューとならないモードレスダイアログについては、 Inside VC++ 等の書籍を参考にして欲しい。

ここでは、ビューとなるもの（すなわち、UpdateAllViews で表示更新されるもの）を追加する方法のサンプルを示す。
まず、以下の項目についての理解を、VC++ のInfoViewer の「Visual C++」の「Visual C++ プログラマーズガイド」の「プログラム機能の追加」の「詳細」の「MFC のトピック」の「ドキュメントテンプレートとドキュメント/ビューの作成手順」以降を読んで理解を深めて欲しい。

アプリケーション
ドキュメントテンプレート
ドキュメント
フレームウィンドウ
ビュー

手順

ファイルメニューの新規作成でプロジェクト「MFC AppWizard(exe)」を選び、プロジェクト名を XXX とする。
アプリケーションの種類を SDI とし、「終了」。
「CScrollView」の追加
ClassWizard のクラス情報で「クラスの追加」「新規」でクラス名を「CXXXFrm1」、基本クラスを「CFrameWnd」とする。（間違って作ったクラスを削除するには、フォルダから該当ファイルを削除して ClassWizard を開いて「削除」とする。また、FileView からも削除すること。）
同様に、クラス名を「CXXXView1」、基本クラスを「CScrollView」で新規作成する。
「CFormView」の追加
まず、ダイアログを作成する。ResourceView でダイアログの新規追加をし、ID を IDD_XXX2 とし、スタイルのスタイルをチャイルドに、境界線をなしにする。
OK、キャンセルボタンを削除する。
ClassWizard の新規クラスの作成で、クラス名を「CXXXView2」、基本クラスを「CFormView」、ダイアログID を ID_XXX2 にする。
同様に、クラス名を「CXXXFrm2」、基本クラスを「CFrameWnd」で新規作成する。
ドキュメントテンプレートの追加
ClassView で CXXXApp を選んで右クリックでメンバ変数の追加をする。型は「CSingleDocTemplate*」とし、宣言は「m_pDocTemp1」とする。（間違えたら、XXX.h の該当行を削除し、ファイルを保存する。）
同様に、型を「CSingleDocTemplate*」、宣言を「m_pDocTemp2」で追加する。

XXX.cpp の適当な位置に、

#include "XXXFrm1.h"
#include "XXXView1.h"
#include "XXXFrm2.h"
#include "XXXView2.h"

を追加する。また、関数 CXXXApp::InitInstance の AddDocTemplate の後ろに

    m_pDocTemp1 = new CSingleDocTemplate(
        IDR_MAINFRAME,
        RUNTIME_CLASS(CXXXDoc),
        RUNTIME_CLASS(CXXXFrm1),
        RUNTIME_CLASS(CXXXView1));
    m_pDocTemp2 = new CSingleDocTemplate(
        IDR_MAINFRAME,
        RUNTIME_CLASS(CXXXDoc),
        RUNTIME_CLASS(CXXXFrm2),
        RUNTIME_CLASS(CXXXView2));

を追加する。

CSingleDocTemplate コンストラクタの第1引数は、メニューのリソースID であり、独自に作成したメニューに変更しても構わない。変更した場合は、リソースの String Table に同名のものを追加すること。
表示ハンドラ等の作成
リソースの Menu の IDR_MAINFRAME の適当な所（例えば、表示メニューの最後）にメニューを追加し、ID を ID_TEST_XXX にし、キャプションやプロンプトも適宜作成する。
ClassWizard のメッセージマップで、クラス名を「CXXXApp」にし、メッセージ「ExitInstance」を追加し、以下のようにする。
```
int CXXXApp::ExitInstance() 
{
    delete m_pDocTemp1;
    delete m_pDocTemp2;
    return CWinApp::ExitInstance();
}
```

同様に、クラス名「CXXXDoc」でオブジェクト ID 「ID_TEST_XXX」のメッセージ「COMMAND」に関数を追加し、名前を OnTestXxx にし、以下のようにする。

void CXXXDoc::OnTestXxx() 
{
    CXXXApp*            pApp = (CXXXApp*)AfxGetApp();
    CSingleDocTemplate* p1 = pApp->m_pDocTemp1;
    CSingleDocTemplate* p2 = pApp->m_pDocTemp2;

    p1->InitialUpdateFrame(p1->CreateNewFrame(this,0),0);
    p2->InitialUpdateFrame(p2->CreateNewFrame(this,0),0);
}

コンパイルして実行し、確認してみる。

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