TCOって本当に減るの??アウトソーシングは世界を救うか??(98.06.21)

 ついに何かと話題が尽きなかったWindows98が正式にリリースされるそうな。
ただ、Windows98はどちらかと言えばホームエンターテイメントを意識したOSで、あんまし今回のタイトルには影響しそうにはない。
まあ、MicroSoft自身、デジタルテレビで何とか主導権を家電メーカやテレビ局から奪おうとやっきになっているから、今回のWindows98がそういう姿と方針でリリースされるのは、マーケティング的な視点から見れば至極当然とも言えるだろう。
でも、オフィスやビジネスユースのOSがこれでWindowsNTで行く既定の方針が確定したのだけど、本当に西暦2000年前NT5.0って本当にリリース出来るのかしらね????
それにその頃には64BitCPUの時代になっちゃいそうだし......
あ、でもIntel、発表送らせるそうだから。
でもそれでも、きっとNT5.032Bit版なんだろーな。
このあたりでビジネスユースのOS主導権争いは、随分様変わりしてしまうんだろーか??

 さて、今回のテーマはここ2〜3年、色んなところで話題になるTCO(Total Cost Ownership)のお話。
最近見られないけど、ちょっと前はエバのりのCMで某C社が、'次は日本だ!!!'なんて言っておりましたが(さすがにあの、CMでポケモン状態になった人はいなかったらしいけど)、考えて見れば、このTCOって言葉が語られ始めたのは、日本の場合はWindows95が登場して猫も杓子も'ぱそこんぱそこん'って騒がれた少し後だったようですな。
US欧州の場合はそれより少し前だったと思うのだけど、つまり机の上に一人一台の'ぱそこん'が置かれてビジネスマンは'ぱそこん'使わなきゃ駄目ねっていう状況になってから現れたようだ。
 つまり、荒っぽい言い方だけど、ホワイトカラーの機械化を進めて生産性が上がったかな???と思ったら、別のコストが現れちゃったったんで、そいつを何とかしなきゃならねーってのが、いわゆる'TCOの削減'って事になる。
(まあ、本当の'TCO'って奴は別にコンピュータの話だけじゃー無いんだけど...)
'ぱそこん'やら'さーば'やら'ねっとわーく'やらをドンドン導入したら、それをきちんと自分達で動かして維持管理するのが、ことの他大変だったってのがばれちゃったわけで、ベンダーやメーカが言ってる事と話がちゃうやんけって訳である。

 こうなると、いわゆる企業のシステム部は社員全員の'ぱそこん'やらその周りのシステム環境の面倒見るだけで精いっぱい、手いっぱいになってきた。
企業のシステム部の人間は、新しい事に目を向けれなくなってしまう訳だ。
(まあ、元々目を向けていない、現状維持に走るシステム部ってのもいるんだけど、余計手間のかかる仕事が降りかかって来た事には同情出来るな、これは)
そこに目を付けてアウトソーシングなる言葉の基、いろんなメンテナンスを主力とする会社にお仕事が出来た訳なのだけど、まあUSあたりじゃ儲かってるみたいですね。
早い話、自分のところのシステムに携わる人間を開放するのに、外部のメンテナンス会社を利用するわけです。
そりゃ、'ワープロのファイルが保存出来ない'とか、'ぱそこんがうんともすんとも言わなくなった'とか、'この文字どうやって変換するの'だとか、こんな事に振り合わされちゃ割りに合わないよね???
(でも、実際こうゆう事を聞いて来る人って多いんだよね)
そういえば、この間電車に乗っていたら、隣の人が某社のノートぱそこんのマニュアルを読んでいたんだけど、除いてみたら、'タッチパッドの隅まで指が達したら、指を一旦離して再度タッチパッドに触れて動かせば、カーソルはより先まで移動出来ます'なんて書いてあるのを見たら、まだそんな事をマニュアルに書かねばならない時代なのかな???と憂うつになったりして。
(昔、電話サポートで'Windowsを開いて下さい'と言われて、'北ですか??南ですか??どの方角の窓を開きますか??'って聞き返した人の話を思い出した....)

 さてさて、そういう事でアウトソーシングした側は良いとして、アウトソーシングされた側はどうかと言うと、これがかなりストレスが溜まる仕事だそうです。
筆者の友人で某銀行のヘルプデスク(いわゆる電話何でも相談室)を担当する子会社にいる人間がいますけど、特に電話を取る女性の方々はストレス溜まりっぱなしで、それをなだめる立場の筆者の友人もストレス溜まりっぱなしだそうです。
そりゃ、ボケとしか思えないような問い合わせが(多分)ひっきりなしに来るは、何か知らんけどまともに動かない'ぱそこん'やシステム(つーても多分流通ソフト)の文句を言われるは、果ては口説かれるはじゃ、たまりませんわな。
某MSの電話サポートも女性の入れ替わりは尋常じゃーないそうですが、筆者の友人の会社の人々もかなりきている見たいです。

 で、そんなこんなで、'TCO削減!!!!!'って叫ばれてるけど、こうゆう事で本当に削減されるのかしらって疑問がふつふつと沸いてしまうのは筆者だけじゃないんじゃーないだろーか???
今は、何かアウトソーシングで切り抜ける事が一番の手段みたいに言われてるけど、本質は全然別のところにあるんじゃーないだろーか。
って事で、この話、一回で終わるのはもったい無い気がしてきたので、次回は'鋭く(ほんまかいな??)'、'TCOの削減'の切り札ってあるのか、書いてみようと思います(さーて、World Cupが終了するまでに書けるか??)。
と、言う事で次回をお楽しみに(^^)。

でも、とりあえずなんか知らないけど、自分の手に負えなくなるとブルーバックになる某OSがブルーバックにならなけりゃ、30%くらいTCOは減るかもしれないね???? 

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