自虐的なCM(98.10.21)

 ようやく、台風の季節も終わり段々秋が深まる今日この頃、でも、景気の悪さは相変わらずですなー。
私の仕事場も、人は減るけど、仕事は増える、でも儲けは少ないというまさに職場デフレスパイラル状態に見事に陥っております。
さてさて、これからどうなります事やら.....
と、愚痴はさておき、ここのところ久々に思わず深読みしちゃうCMがあるのです。
それは何かと言えば、何と某NTTドコモのCMである。
これまでは、どちらかと言えばコミカルで意外とわかりやすいCMが続いていたのだけど、今回のはすんごい深読み出来ちゃうCMだね。
そう、あの突然どでかいボール紙の筒でしゃべり出す奴である。
'何であんなもんで深読み出来るんや??'と言う人もいるであろう。
でも、もしこれを読んでいるあなたが、携帯電話を持っていて最近のモデルの端末を使用しているか端末変更をしたのだったら、あのボール紙の筒から出てくる人の声に聞き覚えがないかな???
そうなんです、最近の携帯電話の音声品質そのものが流れているじゃーありませんか!!!
(本当は、もっとひどいって声もあるが.....)
最近の携帯電話はとにかく音声品質が格段に落ちたと思う人って、随分いるんじゃーないかな??
そんな時に、あの声がしかも携帯電話の第一人者、某NTTドコモがCMで流しちゃうんだから、こいつは見逃す訳にはいかないよー。
 元々、携帯電話ってのは、特にデジタル化以降は音声品質が落ちているのは周知の事実である。
特に、以前までの周波数レートを半分のハーフレートや、果てはクォータレートにしているんだから、繋げる為の回線数は確保しても、これじゃー音声品質は落ちるのは当たり前だもん。
考えてみれば、もうすぐサービスが停止されるアナログ端末のほうが、格段に音は良かったよね??
音声品質では圧倒的にPHSが上なのは、何か逆説的だよねー。
ちなみに筆者はピッチ派である
何故かと言えば、データ通信の速度音声品質が良い少なくとも都市圏では問題無く接続出来るの3つの理由から、あえてピッチを使用している。
特に、データ通信の面から言えば9.600bps(別に高速サービスもあるけど、それってプロバイダが限られるし....)しか出ない携帯によるモバイル通信に比べれば、現行で32Kbpsまで可能なピッチのほうが、絶対に有利だよ。
(ちなみに、筆者が使用している会社は、PIAFS対応していない接続先も相手がISDN使用ならISDN経由で32Kbps接続出来る)
私の知り合いで、某NTT(ありゃ、これじゃバレちゃうじゃない??)の関係会社の人、携帯電話とモバイルPCが支給されていて、そいつで外出先でメールとったりしなきゃなんないそうだけど、'9600bpsなんざー遅すぎてたまらん!!'と怒っております。
PHSのデータ通信速度は、まもなく64Kbps化が実現しそうだし。
確かに莫大な赤字のピッチ業界、考え方を変えればまだまだ勝負出来ると思うんだけどねー???
 さて、そんなこんなの携帯電話業界が次世代通信技術'CDMA-ONE'や'W-CDMA'に走るのは、そりゃーしょうがない訳です。
データ通信の速度と音声品質の改善、繋がり易さを確立するには、こうゆう新技術の導入は不可欠だよね。
でも、これも日本-欧州連合と米国軍の標準規格の主導権確保でおーさわぎしているわけで、今後どうなるのか判らないわな。
(CDMA-ONE、つまり米国側の主張する規格は既に日本でもサービスが始まっているし、今年の年末から来年にかけて首都圏でも使用出来るそうだけど....対するW-CDMAも実用テストの段階に入るそうな....)
 そんなこんなと書いて来ましたが、さてさて先の某NTTドコモ土管CM(あれ、呼び方変えちった^^)、ほんと自虐的なCMなんだけど、これって某NTTドコモ自身、気が付いているんだろーか???
多分、上層部の人は気づいてないんだろーな。
何となく、このCMを企画した広告会社がシャレで作った気もしなくはない.....
(広告関係者やマスコミ関係者程、携帯電話の世話になっている人もいないだろーし...不満も一番ありそう??)
でも、もし誰も気づいていないなら、なんとまー、まさに自虐的なCMじゃーないですか???

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