ども、春先以来の'The Room Of Pirate'でございます。
ここんとこ、ブートとご無沙汰しておりましたけど、春から夏にかけて2セットほど、入手してみました。
今回紹介するのは、今年3月に営業を終了したTLG(Tribute to the LOVE GENERATION)でのライブ音源です。
2セットとも、何故か2枚組のくせして、1枚ずつのジュウェルケースに収められておりまして、だけどさすがに一枚ずつでは売られていないという変なCD-R盤でありました。
そんな2セットの音源をご紹介しませう。
さて、1セット目は、昨年末に来日した元Hatfield
& The North、National Helthで活躍していたPhil Miller率いるIN CAHOOTSのライブ。
こちらの方は、まさにCANTERBURY ALL STARTSとも言えるメンバー達がPhilに率いられ、時にはJazz、時にはJazz
Rockと変幻自在の演奏を繰り広げています。
収録されているのは2001年12月9日のほうで(この時、ライブは二日間行われました)、記録によると初日より曲目も増え、何曲かは初日とは入れ替えられていたそうです。
CD-Rが2枚に分かれているのは、この時のライブが休憩込みの二部構成だったからで、一枚目に第一部、二枚目には休憩開けの第二部とアンコールが、フルレングスで収録されているという訳です。
ホントはIN CAHOOTSには、当初元SoftsのHugh Hopperが参加していたのですけど、その後ベースはやはり名手のFred
Bakerに交代(確か、一度Philとデュオでも来日したんだっけ??)、このライブもFredが素晴らしいベースを聴かせてくれます。
収録されている曲は、IN CAHOOTS名義のアルバムからだけでなく、Hatfield & The
North時代の'UNDERDUB'、National Helthというよりも早くに病で世を去ったNational
Helthのオリジナルメンバー、Alan Gowenを偲んだ'DS. AL CODA'に収録されていた'ARRIVING
TWICE'も含まれています。
演奏の方は、最初にも書いたようにブラス隊が加わると非常にJazz色の強い演奏が、逆にブラス隊がお休みの時には往年のHatfield
& The North、National Helthの時のようなまさにJazz Rockが繰り広げられていきます。
個人的には大好きなPipがやはりPhilとともに演奏しているってのがうれしい限りでして、EltonのSax/Saxello(多分相変わらずSopranoは吹いていないでしょう??)、Jim
DvorakのTrumpetの二本だけのブラス隊もPeteの鍵盤のサポートもあってか、かなり重厚な響きを聴かせてくれます。
アンサンブルとソロ、アレンジも巧みで、まあメンバーが六人編成なんで曲はちょっと長めなんですけど、飽きさせないところはさすがです。
あ、Peteは当然シンセを中心にプレイしているはずですけど、ピアノ系の音のプレイが心地良いです。
(会場狭いんで、さすがにグランドピアノは置けない筈...)
相変わらずPhilのギターはひっかかりまくりのプレイなんですけど、もうこれは個性なんでしょうな、と何故か納得させられたりして(^^)。
曲の質の高さを十二分に感じさせる演奏は、やっぱこの場に居るべきだったなーっと(実は行けなかったんす、このライブ...)思わされたり....
個人的にはやっぱし'UNDERDUB'がうれしいんすけど、'ARRIVING TWICE'の静かなPhilのギターが一番印象的かな??
さてもうひとつは、今年頭に来日したCARAVANのライブ。
既に'The Musical Box'で書いたように、筆者もこのライブ見に行ったんですが、何とこのCD-Rに納められているのは筆者が見た初日の26日の音源なのです。
うーん、複雑な心境....
まあ、こちらのライブレポートはCaravanの日本公式サイトを含む'Captain
Ahab's Long Distance Journey'で詳細に紹介れた訳ですが、こちらの音源もIN CAHOOTS同様、一枚目に第一部、二枚目には休憩開けの第二部とアンコールを収録したフルレングス仕様になっております。
個人的には二部の頭で演奏された'The Dabsong Conchirtoe'から'Backwards'、そして'A
Hunting We Shall Go'のメドレーが好きなんですけど、この音源を聴くとホント粒ぞろいの曲がCARAVANには揃っているのだな...と再確認してしまうのです。
ちなみ、ご存じの方も多いようにこれらのライブが行われたTLG(Tribute to the LOVE GENERATION)って、元々レコード会社と飲食系メーカのタイアップによる、所謂アンテナショップだったわけです。
実際ライブのほうも、30代以上をターゲットにした欧米のベテランミュージシャンのライブでは食事と酒が使えるように全て椅子席スタイル、レコード会社のプロモーション用のライブ、つまり20代からそれ以下をターゲットにした場合はオールスタンディングスタイルと使い分けをしていたのです。
当然、IN CAHOOTSとかCARAVANの場合は前者なわけで、ライブ自体も二部構成にして、休憩中には酒や料理を売りまくるスタイルでした。
と言っても、あの短時間に料理を供給すると言うことは、殆どの料理はセントラルキッチンで作られたか、冷食が主体でしょう。
筆者は何にも食べませんでしたが、食べてる人の料理を見ると今風は今風なんだけど、明らかに業務用の冷食が主体のようでした。
それと、酒のほうも、一応カクテル類もやっているんですけど、残念ながら氷は製氷器のものでしたし、メイキングも非常に雑でして、こりゃビールが一番まともかな??なんて見ておりました。
まあ、そこまでのクオリティを求めるべきでは無いのでしょうが、そんなスタイルをわざわざやるなら、もっと徹底して欲しい気もしますよね??
この手のスタイルでライブが楽しめるってのは欧米にも数多くあるんですが、そちらに比べてどうなんでしょうね??
まあ、飲食の収入がTLG側で、ライブの付帯費用も含んでいるのかな??
チケット収入は殆ど、出演者側へのギャランティーなんでしょうが....
まあ、どちらにしても往年のミュージシャンとはいえ、やっぱアンテナショップのようなスタイルでないと、あのキャパじゃ商売として成り立たせるのはつらいかも知れませんね??