「復活の日」

2000年セントウルS〜2


ブラックホーク(2000/9/10セントウルSat阪神競馬場)後ろにボケボケハヤカゼ  馬道の暗がりに彼が見えた。

 「暴れてる!」

 私は本当にほっとした。他の人が見たら久々のレースに 入れ込んでいるように見えるかもしれない。 それでも、これがブラックホークなのだ。 高松宮記念の時のような浮ついたしぐさではない。 いつもよりは少し足りないけれど、やる気満々の目つき。 絶好調には見えない。でも、これならきっと勝ち負けだ。 走るのが大好きな(本当はどうかしらないけれどそう見える) ブラックホークが帰ってきて、私はとにかく嬉しかった。

 レースはいつもよりスタートに勢いがなく位置どりも後ろ目で 心配したけれど、彼は最後まであきらめずに走りとおした。 4コーナーをまわって、やっとエンジンのかかった所に 前をカットされる不利があったのに、そこから彼は 立て直して、気がつくと2番手でゴールしていた。 私があきらめて眼で追うのをやめてしまったのに・・・。

 彼のような馬を応援できて私は幸せだと思う。 私の想像するハードルをいつも軽々とクリアするブラックホークも、 引退に向けて最後のシーズンを迎える。



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