当日は8時半前に阪神競馬場に着き、9時少し前に開場。一緒に遠征した彼と 一枚ずつ横断幕を持って整理本部へ急ぎました。とりあえず、無事に張る事ができ、安心。
その後は、知り合いの方々の席にお邪魔して暖かいスタンドの席で馬券検討。 勿論、馬券はかすりもせず、諦めて9レース頃からパドックで彼らの登場を待ちました。前日および当日の8レースの頃の吹雪が嘘のように、青い空がみえました。 青い空の下で初めて見るスギノハヤカゼ。思えば彼に逢う日はいつも薄曇りの、 もしくは雨の日でした。チャカチャカと落ち着きなく周回するハヤカゼを見ながら、 私はとても幸せでした。私の見ていたハヤカゼはいつも雨に打たれてしょんぼりと 元気なくパドックを歩いていました。きっとこれが本当の彼の姿なのでしょう。 私はこれを見ることができただけで疲れも吹き飛びました。
スタートのよかったメジロダーリングが逃げるかと思いきや、これが引退レースの小屋敷騎手騎乗の リザーブユアハートが果敢に逃げる展開。メジロダーリングの後ろに断然一番人気のブラックホークが 続き、ハヤカゼは後方で、騎手の手が盛んに動いている。 やっぱり、+28Kgが響いてるのかな・・・と思っている間にレースの方はすでに3、4コーナー。 開幕週の先行馬有利の馬場では、ここからじゃ届かないだろうと思い、もう一頭の応援馬ブラックホークに 目を移す。ブラックホークの方は横綱相撲といった感じで完勝。
その後ろ、4着以下の何頭か固まっている辺りにハヤカゼ・・・のような馬が見えて・・・。 でも、まさか、と自分の目が俄かには信じられず、上位入線馬が帰ってくる ところで馬達を待ちました。スギノハヤカゼもそこに帰ってきました。何着のところに入るのだろう。 私は望遠レンズ越しにその動向を見つめていました。
「4着!」。無事に走る事だけを期待していただけに嬉しかった。以前、岡部騎手がタイキブリザードで安田記念に勝った時のコメントが非常に印象に残ってます。 勝因について「無事(に生き残れた)だったこと」を挙げていました。 無事でさえあれば、きっと彼にもチャンスはある。その日を信じて私は待ちます。 あとは、良馬場で。晴れたらいいね。