本のこと

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「考えるヒット2」近田春夫 文芸春秋
 2001/6/18。
 椎名林檎をべた誉め。音楽の組み立てをいろいろと解説してくれるところが好き。

「大離婚」清水ちなみ 扶桑社
 2001/6/18。
 やっぱり生活の糧(=仕事)は手放しちゃだめねん。出版社は最近流行の扶桑社。

 随分とメモをさぼってしまったので、いつ読んだものか忘れたものが多数。

「忌野旅日記」忌野清志郎 新潮文庫
 いろんなアーティストの話が単純に面白い。彼自身が、自分の枠をできるだけ 取り払おうとしている人間であることに、親近感を覚える。桑田佳祐の話は楽しい。

「ハートで読む古文」高橋いづみ PHP文庫
 「ハートで古文を読む方法」を文庫にする際に加筆したもの・・・らしい。 最近、古文(の現代語訳)を読む機会が多いので、ちょっと参考になるかなぁと 思い(笑)。ハートで読んでるかどうかは別として、昔の人達の生活様式や 習慣、道具を知ることで、あとはなんとか読めてしまうということはわかった。 ・・・ということで、早速、書店の学参コーナーに行って「古文 文学史&常識」 を購入。

「古文 文学史&常識」富井健二 学研
 文学史・・・の方はほとんど見ていないのだけれど、常識は本当に役に立つ。

「シナリオ ラブ&ポップ」薩川昭夫 庵野秀明 幻冬社文庫
 あくまでも映画「ラブ&ポップ」のシナリオ。やっぱり原作も読まねば。 一気に読んでしまった。

「この馬に聞いた!最後の1ハロン」武豊 講談社文庫
 優等生的な受け答えの並んでいる本はやっぱりつまらないのね・・・。 この本の唯一の見所は、ダービーに対する武豊の心情が描かれていたところでした。  「G1の中の一つですから(いや、ダービーは特別だ)」  「僕にはまだダービーなんて早いです(いや、早くない。勝ちたいんだ。)」  勝った後は「何度でも勝ちたい。」なんて、ほんとに筋金入りの負けず嫌いだ(爆)。

「恋する伊勢物語」俵万智 ちくま文庫
 

「田辺聖子の小倉百人一首 上下」田辺聖子 角川文庫
 

「アダルトチルドレンと少女漫画」荷宮和子 廣済堂出版
 評価の難しい本だなぁ。

「あたらしい憲法のはなし」 童話屋
 広告を見て購入。

「日本国憲法」 童話屋
 同じく。できるだけたくさんの人に憲法の勉強をしてほしい。 私にとっては、大学時代に勉強した数少ないことのうちの一つである。

 などなど。


「あたしのこと憶えてる?」内田春菊 新潮文庫
 2001/4/15。
 表題作がすごく好き。ものを憶えられない男「アルオ」。 私も憶えられない人のこと「アルオ」(アルツハイマー型痴呆症の男の略) とか呼んだりするもんね。肌だけの関係も悪くない。

「日本警察の正体」大谷昭宏 日本文芸社
 2001/3/20。
 今一つ。論じる主体が大きすぎるのかな。

「女人源氏物語 第一〜五巻」瀬戸内寂聴 集英社文庫
 2001/3/13〜4/11。
 やっぱ男って馬鹿よね。あらゆる意味で。そこが羨ましくもあり、 うっとうしくもある。光源氏を最後には哀れんで出家、死にゆく女たち。 未練がましい光源氏。子どもの代になると、もっと魅力ない。
 紫式部さん、あの藤原道長の愛人だったという説もあるらしい。 確かに、ちょっと具体的すぎるのよね。

「ウェディングマニア」香山リカ 筑摩書房
 2001/3/15。
 あんまりおもろなかった。

「ルポ いじめ社会〜あえぐ子どもたち」村上義雄 朝日文庫
 2001/3/8
 いじめの複雑化。守れるのは大人なのだ。

「事件記者〜新婚夫婦殺人事件」大谷昭宏 幻冬社アウトロー文庫
 2001/2/26。
 読売新聞大阪社会部で活躍した大谷氏が、フリーとなってはじめて 書いた小説(?)。記者時代に経験したことを元にして、描いたフィクションと ノンフィクションの中間のような作品だ。
 文章は読みやすく、内容は熱い。新聞記者の労基法無視の勤務状況を 知っているだけに冷ややかな視線もつい持ってしまうのだが、それでも 何かしらの形で私の心は動かされていたらしい。
 自分本来の「熱さ」のようなものが出てくるとトラブルばかりで 良いことなど何もないとはわかっているのだけれど・・・。

「恋愛論」森瑶子 角川文庫
 2001/2/23。
 全体としては同調できないところもたくさんあった。 「仕事も頑張るけど、それによって家族に迷惑をかけたくないから 家事も頑張る」というような吉永みち子にも通じる「少し昔の女」像。 苦手・・・だなぁ。
 でも、子どもをただ愛することができなくて、その原因が「母に 愛されなかった」ことにあったとわかってカウンセリングに通っていた という話は身につまされるものがあった。傷つけたってやっぱりつらいんだ よね。

「少女よ、大志を抱け」谷村志穂 講談社文庫
 2001年2月13日。
 スッキリシタヨ、アタシ。江國サンニハナレナクテモ、 谷村志穂ナラナレルカモ。

「考えるヒット」近田春夫 文芸春秋
 2001年2月12日。
 何ともいえないし、為になった本ではないけど面白かった。 J−POP大好き。続きも出てるみたいだから、読んでみるか。

「メモ忘れ」
 2000年12月〜2001年1月15日。
 冬休みを挟んで、随分あれこれと本を読んだのですが 既に何を読んだのか忘れる始末。情けなかぁ・・・(涙) 

「向こう岸に行った人々」野田秀樹 ぴあ
 2000/11/29。
 久々に野田エッセイを読んだ。私が彼の本をよく読んでいたのは 1980年代なので、たまたま図書館で借りた本が、こんなに最近の本 (今年出版されたもの)とは知らず、話題が新しくてびっくりしてしまった。
 まず、文体が宮藤官九郎に似てる(笑)。といっても、どっちが先かはわかんないけど 野田さんの文体も変わったな〜と思った(ごく表面的ではあるけれど)。

 「向こう岸」とは「凡人には足を踏み入れることのできない世界」のことなのだけれど、 横綱貴の花や宇都宮の餃子の像とか縁切り稲荷とか、ものすごいものが たくさん取り上げられてる。
 野田さんでこそ、という「森繁は葬式に欠かせない花輪」などの発言も あるのだけれど、私が一番面白かったのは、やっぱり「ミスター」(長嶋茂雄)ネタ だった。だって、自分の名前30分も間違ったまま話しちゃうんだよ? そんなのありか(爆)?
 しかし、ふと気がついた。「ミスター」のキャラクター(実話)で笑いを とるなんて、別に野田秀樹でなくともできるではないか! すごく面白かったけど、野田さんにはそんな簡単な方法をとってほしくないぞ。


「いくつもの週末」江國香織 世界文化社
 2000/11/27。
 今までこの人のエッセイを何冊か読んでみたのだけれど、 どれも静かで、ある種「完結した世界」を感じていた。今回のは結婚して からの彼女の生活を描いたもの。
 甘い。とても甘い気持ちになる本。 一人でいることの心細さや清々しさを全て捨てて、 二人でいることの安らかさや息苦しさを受け入れることが 結婚なのだろうと思う。
 完結しているということは、落ち着いて美しくはあるけれど、 やっぱり私には無理だし、物足りない。 どんどん壊して、いつまでも矛盾の波にさらわれていたいと思った。

「東京でみつけたうまいもの」池波正太郎 平凡社
 2000/10/18。
 図書館で借りたのだけれど、あまりの素晴らしさに新本を 注文したくなったほど。同氏の「散歩のとき何か食べたくなって」を中心に 素晴らしい食エッセイを集めたもの。写真もおいしそう。 私が食べたことのある店は数えるほどしかないけれど、 そのどれもが素晴らしかったことを思い出してしまった。
 池波氏の愛した東京の下町の風景は、私にとっても小さい頃を過ごした 忘れられない風景なのだ。路地裏や雨樋、空の低さ、町工場、商店街、 洋品店、車が走るための道ではなく、人が歩くための道など、 どれを思っても、それだけで泣きたくなるような光景。
 東京下町のおいしい食の全てがわかる本。おいしい食には、それを支える 真摯な人々がいることを再認識させてくれる本。 東京で生まれ育ったことを、誇りに思って生きていける自信を与えられた そんな気すらする。

「平田オリザの仕事2 都市に祝祭はいらない」平田オリザ 晩聲社
 2000/10/4。
 前述の「〜仕事1」の続編。
 これからの演劇の位置について「一人一人が自分と向き合う場」と しているところに共感がもてる。しかし、そのために必要な演劇形式が 必ずしも青年団の手法だけとは思わないけれど。

「これもまた別の話」和田誠・三谷幸喜 キネマ旬報社
 2000/9/26。
 「これはまた別の話」の続編。といっても、前作は読んでないのだけれど。 二人で一本の映画について、かなり細かく語っている。 作品としては古いものの方が多いかな。
 「雨に唄えば」の回なんかは、私も大好きな映画なので、すごく面白かった。 「タイタニック」などは、「老女の回想からはじまるのに、彼女の視点 にないものが描かれているのはおかしい。」という指摘は、 劇作家らしい指摘だと思う。
 たまには、映画も観ようかね、という気分になれる本。

「イギリスはおいしい」林望 文春文庫
 2000/9/24。
 イギリスといえば、「お茶はおいしいけど食事はまずい」なんて 言われているらしい。私は自分の体験なので、それを鵜呑みにするわけには いかないのだけれど、出てくる料理のまずそうなことといったら!
 温かいもてなしの心や食卓のユーモアは、確かに食事のスパイスには なるだろうけれど、やはりまずいことには変わりない。 かといって、著者は嘘をついているわけではない。 食事のまずさの描写はしっかりなされている。それを踏まえても イギリスでする食事の楽しさを述べているのだ。
 しかし、私にはまずそうな料理の印象ばかりが残ってしまった。

「一人が三人」目黒考二 晶文社
 2000/9/20。
 予定外に時間があったので、読み終えてしまった。 私が三人の内、一番最初に読んだのは、当然のことながら藤代三郎。 競馬ファンとしては当然。次に目黒考二、北上次郎と進んだ。
 特に興味深く読めたのは、目黒考二の「本の雑誌」の成長期の話。 私自身の(新聞社での)「学校にいるよりもずっと刺激的で、楽しかった」日々 を重ね、当時「本の雑誌」でお手伝いをしていた学生達に思いを馳せた。 目黒氏のように社員の立場から見ても「想い出に残ってる」と言われるのは 学生達は非常に幸せ者であると感じた。

「第三の役たたず」松尾スズキ 情報センター出版局
 2000/9/6。
 素晴らしく阿呆らしく病的で生理的欲求を満たすにはちっとも役に立たない本。

「ハネムーン」吉本ばなな 中公文庫
 2000/8/31。
 おもしろくて、ちょっと恐くて一気に読み切ってしまった。 でも、その後いろいろ考えて眠れなくなった。 激情じゃなくて、ゆったりと流れる愛情。
 裕志がじっと耐えている姿を、ふらっと生を投げ出してしまう かもしれない姿を、ただ見守っているしかない「私」。 私だったら、きっとじたばたしてしまう。 ほんとに死んでしまったあの人の、彼女の言葉が忘れられないから。
 「いつかやると思ってました。」

「泣かない子供」江國香織 角川文庫
 2000/8/29。
 きれいな佇まいの文章を書く人が、どんな本を読むのか?
とても興味のあるテーマに応えてくれる本。
 彼女の書く家族の話も、「流しのしたの骨」(新潮文庫)を重ねて読むと すんなりと飲み込めてしまう。私の知っている「家族」とはいろいろと 違うのだけれど。

「平田オリザの仕事1 現代口語演劇のために」平田オリザ 晩聲社
 2000/8/27。
 いろんな角度からのアプローチがあるっていい。 興味を持って読めた。

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