このラジカセは持って歩くにはかなり大きいんです。当時の設計担当の方は、この大きさで良いのか、かなり悩んだかもしれません。しかしながらこの1980はソニーが考えていたよりもずっと売れてしまい、息の長いベストセラー機となったのです。 奇をてらったことは何もせず、ソニーの技術陣が持ちうる技術を駆使して基本性能を昇華させた形、それが1980でした。酒で言うところのモルト100パーセント、何も足さない何も引かない、というやつです。私は日本酒党しかも冷や派閥で、秋田は能代の喜久水(きくすい)酒造のお酒を大好物としておりますが。 |
|||
テープセレクターはまだノーマル/クロムで、フェリクロムには対応していない時代だったのですね。 また、初代はAFCオンオフとISS切替(中波のビートキャンセラー)のスイッチが兼用のスイッチとなっており(合理的であります)、手前のスイッチがバンド(AM・FM)切替スイッチとなっています。この機種が大ヒットしていずれ3バンドになることなど、この時点では誰1人予想もしていなかったでしょう。 |
|||
別売りのキャリング(ソフト)ケースをつけると、全然違うやぼったい雰囲気になりますね。怪傑黒頭巾。思いっきりかっこわるーい。でも、成型はかなりきちんとしていて、ホックも8個所についています。なんだか開発途中の機種のスクープ写真ようです。当時のお小遣いを考えると、このキャリングケースも高かったんですよね。でも、ほんと、かっこわるいですねえ。いやぁ、かかかかカッコ格好悪いよぉ。 1980用のリモコンもあったようです(走行のオンオフだけ)。どの機種にも使えるでしょうけど。 |
|||
|
|||
1980マーク2を使っていた長谷川さんが、なななんと1980のデッドストック品を入手、画像を送ってくださいました(・∀・)。少年時代に埋めたタイムカプセルを掘り起こしたようなワクワク感、わかります。それにしても香りって結構記憶に直結しますよね。私も三省堂の新品の辞典や3Mのメンディングテープのニオイを嗅ぐと懐かしい時代にトリップしちゃいます。長谷川さん、本当にありがとうございます。
|
|||
2001年3月17日、記。 2004年5月4日、長谷川さんからのデッドストック1980画像追加。 2005年10月25日、まささんからの白い1980画像追加。 |