榊さんのラジカセへの想いは熱いっ
榊さんからメールをいただいたのですが、ラジカセに関する想い出がかなり懐かしく面白いので、特集ページに入れちゃいました(・∀・)。ありがとうございます。それにしてもなんという女遍歴じゃなかった( ;‘e‘)ラジカセ遍歴っ。こんなにラジカセを使い倒している方はなかなかおられないと思いますヨ。榊さんの文章に出てくるラジカセたちを右側に貼りつけましたが、画像がみつからなかったものもあります。
初のラジカセは中学2年の時に買ってもらった、日立(ソニーのCF1300もどき)の2万円くらいのものでした(型番わすれたけど)。内蔵マイクがあるのに小型マイクがついていました。そして、ソニー製じゃないのでバリアブルモニターなんてついておらず、ラジオのボリュームを絞ると音が小さくなってしまいました。録音はオートとマニァルが選択できました。夜オートにするといきなり音が大きくなったのをおぼえています。寝ながら聞いているとオートストップもついていないので朝になってもキイキイ音がしていました。そして、使っている間によく使う操作ボタンの高さが低くなってきました。それで日立がきらいになりました。
CF-1300
れでシャープのラジカセを買うために友達に売りました。中学3年の時でした。シャープの型番忘れたけどラジオのダイヤルが車の丸いメーターのようにFMとAMとに分かれていたのを覚えています。出力2.2Wで外人のデザイナーが起用されたと記憶しています。ボディがグラスファイバー製でショックに強いというのが売り文句でした。ソニーラジカセは1400も1500も1.5Wだったので出力だけは勝っていると思っていました。買ってしばらくは出力2.2Wは違うなあと満足していました。ところが、4年ほどつかったらヘッドが減ってしまいテープの音がちいさくなってしまいました。しかたがないのでテープをばらしてヘッドにあたる部分の金属製の板をヘッド側に曲げて使っていました。今考えると無茶な事をしていました。ヘッドが駄目になるまで使ったのは最初のシャープのラジカセだけです。
時はいとこのソニーの1400(29800円)とか友達の1300(27800円)とかデパートで1500(33800円)をみて高くて買えなかったのを覚えています。今思うと倍の価格の感じでした。ソニーは値引きしないと聞いていたので1500なんて大人になってお金を稼ぐようにならないと買えないと思いました。ましてステレオラジカセの2580なんて買えないと思っていました。そして1500の操作ボタンの軽さには驚きましたし、ナショナルでさえフルオートストップなんてありませんでしたから、まさに脅威のメカでした。あの当時1500を超えるラジカセはありませんでした。1400がマーク2になってオートシャットオフ(録音.再生時)がついたのに、1500のようなフルオートストップのメカにはなりませんでした。1050(29500円)は小さいけど1500(最高のメカ)とか1400(12センチの大きなスピーカー)の魅力にはかないませんでした。今思うとほとんど値段が違わないような気がしますけど。
CF-1400A
CF-1500
3の時に友達が1450を買ったので見に行ってきました。ダイヤルライトに輝くラジオのダイヤルにため息がでたのを覚えています。3バンドで12センチスピーカー、スリープSW付き1500に負けているのはFF、RWE時のストップとON−AIRだけだ。1470という型番のモデルがでたらFF、RWE時もストップするようになるだろうなと思っていました。
年ほど前にソニーはよく新聞に広告を出していたのを思い出し、図書館に行って昔の読売の縮尺版をチェックしました。すると、あるあるソニーの広告が。するといろいろな事がわかります。1700と1600と1500と1050は同時に売っていた時期があるとか、スターラジカセは単体ででているとか。1500の広告は斜め右からC−60のカセットをバックに渋いシルエットの中に浮かんでいるという物でした。でも、アンテナが1段目が出ているのにキャリングハンドルが45度持ち上がっていてラジオのSWがOFFなのは何故とか。こんな使い方をしていたらアンテナがすぐ駄目になるーーー。 
CF-1700
ソニーの(マイクインマチック)という言葉は新聞で募集したものだというのを知っていましたか。当選した人にはマイクインマチックをプレゼントというものでした。
CF-1450
CF-1050
CF-1600
のおもなラジカセ遍歴です。 

■ソニー CF−1755
18歳で仕事について始めて買ったソニーラジカセでした。LLもできるというので買いましたが、その目的に
は一度もつかいませんでした。でも音はよかったのをおぼえています。 

■ソニー CFM−800
カッパブックスサイズのラジカセ。
ワイヤレスマイクでテープのスタート、ストップができるというものでした。
かわいいラジカセでしたよ。ソニーは時々どうしても買わなければいけないと思わせるような製品を出します(あくまでも個人的に)。CFM-800もそういうラジカセでした。でもこいつは悪い女と一緒で故障ばかりしていました。いまでもどこかで生きているのかなあーー(おいおい)。
CFM-800
■アイワ TPR−820(ステレオ) 
初めて買ったステレオモデルでした。ワウフラッター0.07%というので驚きました。
■ソニー CF−1980 
いい音でした。 
CF-1980 CF-1980マークII
■ソニー CF−1980マークU 
カセットホルダーの調子が悪く時々ちゃんと閉まらないことがある。
TPR−820
■ソニー CF−1900 2台
かつての1500の成長した姿です。F&Fヘッドになってポーズボタン付きでなおかつ留守録もできるという盆暮れ一緒にきたような豪華仕様でした。ほかのメーカーはいやになったでしょう。片方がテープのメカが壊れたのでボディをきれいなほうに2個一にしました。しかし3年前にゴムベルトがだめになりました。30年前にカタログを見ていつかは買うぞと思っていました。今日本に何台あるんでしよう。1500のメカは1900しか使ってなかったと思うけど。あの感触はいまでも忘れません。
CF-1900
■ソニー CFS−10  2台(ステレオ)
PLLシンセサイザーチューナー内蔵の小型 ラジカセでした。愛称メタル365といいました。メタルカセットが使えるというものでした。
CFS-10
■ソニー CFS−F70(ステレオ)
NHK教育テレビのオーディオ番組に出ていました。ラジカセの上にガラスのコップを3個置き、その上にレコードプレイヤーを置くとスピーカーの振動がプレイヤーに伝わらないという実験に使われていました。サイコロを3個横にしたデザインでカセットの操作ボタンがフルロジックになっているPLLシンセサイザーチューナー内蔵モデルです。まだしっかり動きます。謎なのは電源コンセントをさすとキャプスタンが常に回っている事です。ヘッドを掃除している時に気がつきました。故障だったのかな。10万くらいした高級ラジカセでした。 
CFS-F70
■ソニー CFD−D75
16年前に買ったCD付きラジカセでしたが設計がわるくカセットが動作するとメカ音が異常にうるさく、5メートル離れないと聞けないというものでした。ソニーのラジカセも駄目になったと思いました。たしかにその頃からソニーのラジカセはメカ音がうるさくなりました。パナソニックもビクターも静かだったのでなおさら気になりました。ソニーは夜枕元で小音量で聞くなというのでしょうか。
CFD-D75
■アイワ CS−90X
メカ式フルロジック操作のドルビー付きのラジカセでした。私は妙にステレオラジカセはドルビー付きにこだわっていました。ソニーの6500(ジルバップ)を買わなかったのはそのせいでした。6600もデザインが好きだったけどテープのヒス音がきらいだったのです。いまでも持っている昔のラジカセは、3台だけです。
★ソニー CF−1980マークU
★ソニー CFS−10  (ステレオ)  
★ソニー CFS−F70(ステレオ) 

CS-90X
私のあこがれのラジカセはソニーの(SIR−V)ことCFS−D7です。当時79800円でした。デジタル時計内蔵のステレオラジカセでした。銀座のソニービルでさわったのを今でも覚えています。
CFS-D7
ニーのCF1300で思い出したのはカセットホルダーがとれやすいことです。友達の1300もありませんでした。構造が弱かったんですね。まあなくてもテープの再生には影響なしでしたが。それと、ダイヤルの中にAMとFMをセレクトすると赤色のインジケーターがあらわれるという仕掛けになっていました。松下ならバンドSWで十分という所ですが、さすがソニーは違うと思っていました。SWもスナップSWでスライドSWなんか使わないところがいかしてました。
そういえば、1300を持っていた友達のお姉さんがソニーに勤めていて(ソニーニュース)という社内報をもらったりしていました。傑作だったのは社員の寮の部屋をイラストで紹介するコーナーでした。ソニーの社員だけに当然ステレオなんかもソニー製で型番まで書いてあるのが笑えました。社内販売だと安かったのかなあ。あと、今月の新製品とかいうコーナーがあってラジカセとかを紹介していました。私もいたさん同様カタログとかソニーニュースとか捨てられてしまいました。残っていれば面白かったのにねーー。
CF-1300
までは、ソニータイマーなんて悪口をいわれていますが、私もソニー製品すべてが好きな訳ではないのです。壊れやすい製品があっても、まあ、しょうがないやと思ってしまいます。ほんとに悪い女と一緒で(しつこいーー;)忘れられない製品てありますよね。
が高校(30年前)のころ電気店のソニーのコーナーにはラジカセの巨大(1メートル半)モデルが飾ってありました。さすがに音はでませんが(当たり前だ)、操作ボタンなんかはちゃんとロックしましたよ。面白い事を考えるなと思っていました。私が見たのはCF-1600だったと思いますが他のモデルもあったと思います。全国用にいっぱい作ったのかなあ。それとも1週間ぐらいすると次の売り場というように全国まわったのかなーー。

注)byいた
森山さんから、以下のようなメールをいただきました。本当にありがとうございます。

初めまして、森山と申します。
仕事中、ふと、30年近く前に電気店の店頭でデモしていた巨大ラジカセ(幅1m以上)を思い出し、WEBで検索したところ貴サイトにたどり着きました。
まさに私が子供(小学校低学年)の頃に見たのと同じ類の巨大ラジカセの記述です。
ただ、私が見たのはCF-1980マーク2(CF-1990だったかも)という高級機で、単なるモックアップでなく、小型(通常サイズ)のラジオが内蔵されていて、それがモックの方のラジオON/OFFスイッチとボリュームツマミとスピーカーに接続されていたため、実際に音を出してのデモが可能でした。(もっとも、形が相似なだけで、音はまるで違ったでしょうが)
その電気店は横浜のヤマギワ(本店はアキバ)で、結構長期間置かれていたことから、「全国用にいっぱい作った」というのが正解だと思います。(使い回しなら、横浜の1店舗に長期留めて置くようなことは出来なかったはず)
今、ヤフオク等でこの巨大ラジカセが出てきたら思わず買ってしまうかも
知れません。が、さすがに望み薄でしょうね。
(もっとも、入手しても置き場に大変苦労するでしょうが)

懐かしいですねー。あの巨大ラジカセはいまもどこかに存在しているのでしょうか・・・・。
CF-1600
っき、いつものように(おいおい;)ヤフオクでラジカセをチェック(あくまでもチェックするだけですよ)していたら、なんと30年前のソニーのステレオラジカセCF−3800が出品されてました。ステレオ2580の上位モデルでした。3800の前に2580を説明すると、ステレオ2500がステレオII2580となり、プりエンドアラームがオートシャットオフに改良されたものです。カタログには単一4本で作動し、充電式電池が使用できるとあります。たしか、1500も単二4本で充電式電池が使えて、しかも本体で充電できたと記憶しています。恐るべしソニー。この時代にすでに本体で充電できるとはーー。当時単一の充電式電池はいくらしたのだろう。しかし、ステレオII2580がでる直前にステレオ2500を買った人は悲惨だったろうなあーー;。この時代は、明るい色で発売され、改良されるとブラックモデルとなったみたいですね。1400なんかがそうですね。その点1500は車で言えばフルモデルチェンジして、1900になったと私は思っています。それだけ、1500は完成されていたのでしょう。野球でいえば永久欠番ですよね。2500(45800円)、2580(53800円)、3800(79800円)でした。値段が高すぎて当時の私には関係のない世界でした。ですから、当時カタログをもらったはずですが記憶にありませんでした(笑いーー;)。でも、当時さわったのは覚えてます。テープ操作ボタンの感触は2580でした。ポーズボタン、テープカウンター(2580にはついてなかった)、そして、フルオートシャットオフが採用されていました。これで、ドルビーSWがあれば今でも通用しますね。重さが半端じあなかったですね(電池込みで7.9kg)。3800を隣におくと、2580(電池込みで5.3kg)がかわいく見えました。ステレオ系は専用の硬いボタンが特徴で、キュー&レビューがついていませんでした。これで、1500系の軽いテープ操作ボタンだったらすごかったですね。
CF-2580
CF-3800
HPに載っていたCFS-D7が欲しかった宇根さん。同志としてうれしいですネ。フェザータッチメカの初期のメカでしたので、動作が遅く、それを救うためか、ポーズボタンのみメカ式で残されていたのを記憶しています。5個の操作ボタンはシーリングポケットに隠れ、4個の操作ボタン(停止以外)の上には作動ランプが燦然と輝いていました(かっこいいーー、でも別にシーリングポケットで隠さなくてもいいのに)。時計の表示部を利用したラジオのチューニング表示はPLLシンセサイザー式ではないので目安になる程度だったと記憶しています(このラジオのチューニング表示は、この機種だけだったと思います)。でも、クオーツデジタル時計の採用により、ラジオ番組の留守録音時に頭切れがなくなり、分単位で正確に設定できまるようになりました。月、日、曜日も表示します。しかし、クオーツデジタル時計の表示部がCFS-D7の弱点でもあります。おそらく、15年位で液晶が壊れた時がラジオのチューニング表示の寿命です。そこはカメラなんかと同じですね。PS−7という専用レコードプレーヤー(44800円)が用意されていました(さすがソニー)。それにしても、このセットを持っていた人が羨ましい。
CFS-D7
に、ソニーニュースの事を書きましたが、ひとつ思い出した事があります。詳しいことは忘れましたが、こんな話でした。ある社員が、山のキヤンプに、CF−1400を持っていって、木にかけたまま置きわすれて来たそうです。そしたら、その晩雨になってしまったそうです。何日か後に1400を取りに行った彼はどうせ壊れてしまったろうと思っていましたが、ためしに、ラジオのSWをいれたそうです。そしたら、ちゃんと音がでたそうです。カセットも大丈夫だったそうです。この記事を読んだ中学生の私はさすがはソニー製は違うと思ったものでした(単純ーー;)。これは、昔のソニーのラジカセのユーザーにしかわからない事ですが、カセットホルダーがワンタッチで外れる事です。ヘッドやキャプスタンの掃除に便利このうえない。他のメーカーはどうしてたんだろう。でも、古くなったらあまりはずしていると壊れてしまいますよ(プラスチックの劣化)。ですから、サイズさえあえば(やった事ないけど)ドライバーなしで1900のボディに1980のカセットホルダーをなんて事ができるのでは。1300や1500はやった事ありませんが、1775、1880、1900、1980は、はずせましたよ。
保寺さんがさがしてる、ソニーの平面スピーカーのラジカセってZX−7(デジタブル)の事ですよね(あーー、懐かしい。ブラックフェイスの小さいラジカセでしたね。18年ほど前のですよね)。この当時、私はウォークマン(プロフェショナル)WM−D6を買ったばかりで仕様をみて驚いたものです(そういえば、WM−D6の改良モデルWM−D6Cもカタログから消えましたねーー。息の長いモデルでした)。WM−D6と同じクォーツ・ロック・キャプスタン・サーボシステムを採用とあるではないですか。おまけに私の好きなドルビー付きで、デザインもいい。WM−D6と値段もあまり違わなかった気がします。渋い銀色のAPMスピーカーが妖しく輝き、買ってくれと言っていました(そんな、ばかなーー;)。しかし、私はこの美人と(おいおい;)つきあう事はできませんでした。金欠病という重い病気にかかっていたからです。ああ、ZX−7もほしかったなあ。ソニーにしては珍しくハンドルがついていませんでしたね。ヘッドホンジャックがミニになってました(ミニ・ヘッドホンジャックはソニーの特許なのですが、ヘッドホンステレオ普及のために図面を公開したそうです)。そういえば、週刊誌に皇太子が外国へ留学した時に、皇太子の部屋に置いてあるZX−7の写真があったのを記憶しています。もう1台、ソニーには平面スピーカーを採用したラジカセがあって一時所有していました。型番わすれちゃいましたが(ZX−10とか、そんな番号でした)。平面スピーカーはカッコよかったけど音は今一でした(低音がでませんでした)。ハンドル付きで一回りでかくて、ドルビーは外されていて真っ白のボディでした。不思議なのは電源がDC6Vではなく、DC8VのACアダプター仕様だった事です。4万円くらいでした。
ZX-7
WM-D6
ニーのフル・オートシャットオフについては、いまだに、なぜ止まるのか不思議でなりません。オートシャットオフは、再生ヘッドの隣の白いプラスチック片がテープの終わりに押されてボタン類ををリセットするというのは理解できます(アイワが特許を持っていたんでしたっけ。違ったかな)。しかし、早送り、巻き戻し、ラジオ録音終了時にはたらく、フル・オートシャットオフのメカはカセットホルダーの左奥上部にある1センチ位見えてる白いプラスチック部分が関係しているのは解かるのですがーー(調整、あるいはメンテナンス用に見える所にあるのかな)。普段はゆっくり3ミリ位上下していてテープが終わりになると大きく動き、ボタンをリセットするのです(ラジオ録音時には、ラジオ切り替えSWまでリセットします。これにより、ラジオ切り替えSWにスリープポジションがいらなくなります)。メカニカル・テープ・エンド・センサーとでも言えばいいのでしょうか。オートシャットオフはテープの張力をみていますが(2台めに買ったシャープのラジカセについていて、巻きのかたくなったテープをいれると途中で止まってしまいました。止まらなくても音が揺れて聴いていられませんでした)、フル・オートシャットオフは、リールの回転をみているんですよね(ウーム;)。私は、1775を買った当時カセットホルダーを外し、どれかボタンを押してから、リールを指で押さえてストップするまで飽きもせず見ていたものです(このころは、1450を見て思った、キュー&レビューとフル・オートシャットオフの両立は実現していました)。
ジカセの修理は、古い1900(先祖は1500ですが、1500の先祖はPRO<テープコーダーのTC−1150>とTHE11<ラジオ>だと言う事です。でも当時、THE11は3バンドでしたので、SWはどこへいったんだろうと考えたものですーー;)を二個一にした時が最初ですが、ボディを洗って綺麗にするくらいでした(録再ヘッドはどうにか交換しましたけど)。1900のSW類はSW穴の空いた丸いフェルトでゴミがはいらないようになっていましたから、洗って裏がえすとSWまわりが綺麗になりました。チューニングノブとボリュウムノブとトーンSWは簡単にはずれるので洗うのも楽でした。アンテナはラジカセの(ラジオの)命だと私は思うので壊さないように気をつけていました。ラジカセもラジオしか聴けないようでは、寂しいですものね。しかし、1900のアンチローリング・メカ(カタログのイラストで原理は知っていましたが、現物は始めて見ました。セットを揺らしても再生する音が揺れにくくなるというメカニズムです。ソニーのラジカセを買った人は、一度は再生中に揺らしてみたのではないですか)を見て、これはばらしたら終わりだなと思ったものです(ゴムをはってから、調整がいるみたいなのです)。カメラとか車みたいに調整、修理できる業者がいればいいのにーー(ラジオを直す業者はいますけど)。でも、30年も前のラジカセをお金出してまで直す人もあまりいないのかな。その、1900もゴムが劣化して切れてしまい、カセットの音がでなくなりました。30年近くも動いていたんだから仕方ないや、と思ったものです。
TC-1150
THE11
前書いた、CFS−F70の話に出てきた〜あと、覚えているのは、CFS−F70の兄弟機で縦長のラジカセがあった事です。マニァルチューニングで、リモコン付きワイアードマイクが付いているものでした。〜ラジカセの型番がわかりました。CFS−F40(F40という名前のスーパーカーがフェラーリにありましたね。CFSのSはステレオの意味かな)です。ヤフオクに出ていました。懐かしいーー(^。^)。テープ操作部はCFS−F70と同じでしっかりATSもついてます。上面パネルは、隠し扉式になっていないので埃がたまりそうーー。ラジオは一般的なアナログチューニングですが、ノブが横にうごくかわったものでした(おもりが入っていてスムーズに動くようになっていました)。ダイヤルライト、ドルビーSW、テープセレクトSW、録音モード(マニュアル、オート)とフル装備。メーターはアナログ式でした(CFS−F70は発光ダイオード式で鮮やかなのですが、振れ過ぎでマニュアル録音には役にたちませんでした。トホホッ;)。リモコン付きワイアードマイクはCFS−F40専用だったと思います(そういえば、昔、秋葉原のソニーのサービスセンターにいった時、リモコン付きワイアードマイクを売っていました。現在のサービスセンターはJRの線路の近くに移っちゃったけど)。CFS−F70にもつけばいいのにと思ったものです。まさか、今のようにラジカセにリモコンがつくなんて思いもしませんでした(そういえば、ソニーのベータビデオのSL−J9なんかもワイヤードリモコンでしたね)。CFS−F70のところでキャプスタンが回りっぱなしと書きましたが、この二機種はパワーSWをおさずにテープ操作ボタンを押すと昔のラジカセのスリープSWを押した状態になり、テープが終わると電源が切れるようになっています。この時にはキャプスタンは止まるようです。それにしても、このリモコン付きワイアードマイクはカラオケ用マイクだったのかなあ(ーー;)。
フェラーリ F40
CFS-F40
SL-J9
ニーの1973年のカタログ見ました。ああーー、懐かしいーー。1770のカタログに写ってるマイク付きヘッドホン持ってましたよ。トランスミッターはまだもってます。テープ消磁器なんて買う人いるのかなあ、と思っていました。1700は最初のグレーのモデルがいいですよね。1700は高校の頃にTV・CMになったのを覚えています。 1900のカタログ懐かしすぎます。当時、カバンに1枚、部屋で見るために1枚、保存用に(?)3枚、計5枚はもってました(ああーー;病気だ)。電池式のT−19は1755と一緒に使ってました。留守録は番組の頭に余裕をもっとかないといけませんでした。
テープ消磁器BE-7
ニーの1974年(昭和49年)のカタログの表紙、豪華ですねえ。眼が回りそうです。この時代のラインナップは最高ですね。お金を持ってタイムスリップして、新品を買って来たい(おいおい;)です。1700と1900は保存用に1台余分にほしいなあ。この野望はWM−DD9(ウォークマンのゴツイ奴です。なんと、リモコンのないタイプです)とD−J50(CDケースと同サイズのディスクマン。充電式電池がソニーオリジナルです)で達成しましたーー(とほほ;)。このカタログを見て気がついたのですが、1610、1900、1950だけアンテナのつき方が逆という事です。それはなぜ?単なるデザイナーの趣味、設計の都合?謎は深まるばかりです。と、冗談はこれくらいにして、今日の本題です。それは、ラジカセ(この言い方は、パイオニアが使い始めたとおもいますが、ラジオカセットというソニーの言い方に慣れていたので最初は違和感を持ったものです)は、ラジオにテレコがついたものなのか、テレコにラジオがついたものなのか。どっちだと思いますか。昔、ソニーでもはっきりしていなかったそうです(現在は知りませんが)。つまり、ラジカセはラジオ事業部がやるか、テープレコーダー事業部がやるか、その場その場で変ったそうなのです。ラジカセ事業部がなかったというのも不思議な話ですね(案外アンテナのつき方が関係してたりして)。私は、テレコにラジオ派です。
豪華絢爛
WM-DD9
の住んでる所は田舎なので、ナショナル、日立、シャープの店はありましたが、ソニーの店なんてありませんでした。カタログがほしい時はディーゼルカー(電車ではありません。今でも(T−T))でデパートのある町へ行かなくてはなりませんでした。そんなある日、ナショナルの店のショーウインドーに見た事のないラジカセを発見しました。ボディの右側が開くようになっていて小さいロッドアンテナの付いたワイヤレスマイクがついていました。さっそくカタログをもらいじっくり機能を検討しました。それがMACffことRQ−448でした。ワイヤレスマイクのデザインがカッコよくてナショナルのラジカセで最初に好きになりました(おいおい;)。純粋にマイクとしてみれば使いにくいデザインですけどね(電池を入れないと内蔵マイクとして使えないのでだいぶ液モレしたようですね。ナショナルにはこの内蔵ワイヤレスマイクをでかくしたようなデザインのワイヤレスマイクがありました)。デパートのラジカセ売り場でRQ−448を触ってみました。ダイヤルライトの位置もいいし、チューニングノブとボタン類は黒と銀でトータルデザインされていて隙がない。キュー&レビューがついてますが硬いボタンに少しガッカリしました。でも、このモデルの最大の欠点だと思ったのはポーズボタンでした。この時代、すでに東芝がスタンバイメカという名でメカニカル・ポーズ機構をだしていましたので、なんだか、手抜きされたような気がしたものです(美人なのになあ。おいおいーー;)。RQ-448の改良版(メカニカル・ポーズ採用)としてRQ-545がでましたが、とってつけたような操作ボタンのデザインでガッカリしたものです(エジェクトが左手前についたので、ボタンの数は6個で変らないのになあ)。RQ-448と間違えないようにしたのでしょうかーー(改良モデルを出すなんてナショナルにしてはめずらしいので、電子式ポーズボタンの評判がよほど悪かったのかなあと思っていました)。
RQ-448
RQ-545
芝は、30年前の私にとって謎のメーカーでした。ビートルズのレコードを出していて、ステレオの<ボストン>とか、ラジオの750(ナナハン)を売っていながら、洗濯機、冷蔵庫、炊飯器を売っているーー。ハイテクとロウテクが一緒になっているというイメージがありました。東芝のラジカセといえば、泣く子も黙る<スタンバイメカ>で有名でした。ソニーが、CF−1900(留守録可能)やCF−1980を出すまでポーズボタンをラジカセに付けないので、<スタンバイメカ>ことメカニカルポーズは凄い技術なんだろうと思っていました。たしかに<カシッ>という音とともに一時停止する東芝のラジカセは不思議な魅力を放っていました。車のメーカーでいえば4輪駆動のスバル(富士重工。当時レオーネ<レガシーの先祖です。この車のバン((商用車))こそ、現在のフルタイム4WDの元となりました>とレックス<てんとう虫事、スバル360の子孫>が発売された頃ですね)でしょうか。その東芝のラジカセの中で私が気になっていたのは、ACTAS(アクタス。意味はわかりません。英語?)FU事<RT−333F>でした。スタンバイメカは当然として<フルメカニカルオートストップ(ソニーと違うのはラジオはスリープスイッチを使用する)>とレビュー&キュー(ソニーと言い方が逆です)、そして、<オートプレイ(巻き戻しボタンとプレイボタンを同時に押すと、巻き戻した後自動的に再生する)>と強力です。ミキシングとオンエア機能もついていました。それなのに、ボディはホワイトでエレガントでした(そういえば、ソニーのCF−1980にもホワイトボディがありましたね。フロントボディのみ白だったので((ラジオダイヤルは黒のままだったと思います))、ホワイトというよりもパンダモデルでしたがーー;)。ACTASーFM(RT−321Fなど。FはFMラジオ付きの意味かな)が東芝のイメージでしたので随分カッコよくなったものです。RT−330F(33800円)の進化モデルでした。RT−333Fは(42000円)見かけはほとんど同じで、カセットホルダーの左上に<AUTOPLAY>と表示されていて、<TOSHIBA>というロゴはスピーカーの右下に移動しています。これも、一種の改良モデルですかね。当時の8200円は高かったでしょう。その後のアクタスパラボラには私はついていけませんでした(あまりにデザインが<ブレードランナー>していて)。25年前東京で働いてた頃、330か333かは記憶にありませんが事務室に置いてあったのを覚えています。ボタンを押すとガチャンと東芝の音がしました。
レオーネ4WDバン
RT-333F
ブレードランナー
2つでじゅうぶんですよ
RT-330F
RT-2800
ビートルズ
サウンド750GTV
東芝の洗濯器
東芝の炊飯器
スバル360
CF-1980(白)
フオク見ましたよ。CFS−F70でてましたね。パワーSWがついたり消えたりするのは接点の劣化ですかね?あるもんですね。日本に後何台あるんでしょう。普通の人にはMDとリモコン付きでなくてはだめでしょうけど。でも、こうゆう特別なモデルはソニーでメンテだけでも、できればいいのにーー;。私の1900も、もっと早く、いたさんを知ってれば助かったかもしれませんね(T‐T)。それから、前面パネルのこわれた、CFD−K10というCDラジカセ(PRESHプレッシュ)がでてましたね。じつは、私も持っているんです(もう、6年たってしまいました。早いですね)。中古で買ったのですが、やはり、私のも前面パネル壊れてました。壊れたパネルがついていたのでチェックしたところ、ワンタッチでセットできるようなので、買う事にしました。そのかわり、1万円とリーズナブルな値段でした。前面パネル(パネル下四分の一のシーリングパネル)はサービスセンターで2枚購入しました(予想どうり、簡単につけられました。もう1枚は予備です)。こいつは、私の20年前のCFS−F70のスタイルに似ています(真っ黒ですが)。ソニーは、たびたびこのタイプの機械をだしますね。ZX−7もこのタイプですね。ラジMD(ラジオ付きMDの意味。この言い方は、今、私がつけましたーー;)の最初のモデルもこんなスタイルでした。2年ほど前にもラジMDCD(私がつけましたーー;)モデルがありましたね。CFD−K10の弱点は前面パネルのこわれやすさです。ワンタッチでセットできますが、ワンタッチで壊れます(トホホ;)。昔のラジカセのカセットホルダーとはだいぶ違います。それと、カードリモコンの裏板が浮いて来る事です。なんと、裏板は両面テープのようなものでとめてあるのです。最近のソニーのカードリモコンは、表面と裏板が一体になっていますが(だいぶ、クレームがでたんだろうな)。この前、ヤフオクにCFD−K10のカードリモコンだけ出品されていて、裏板が少しはがれているので接着剤で治して使ってください、とコメントがありました(笑いーー;)。でも、低音が気持ちいいですよ。CFD−K10を買って気が付いた事があります。カセットテープの回転をイメージできなくなっている自分に気が付いたことでした(トホホ;)。
CFD−K10
C−1150見ましたよ。エンドアラームはTC−1150の時代にもうあったんですね。しばらくぶり(30年ぶり?)でエンドアラーム用の電極(センサー)を見ました。今の人がエンドアラームの音を聞いたらどう思うでしょうね(古いエンドアラーム対応カセットは2年前すてちゃいました。エンドアラーム対応カセットはソニーだけだったと思うけど)。まだ、フル・オートシャットオフは付いていなかったんですね。エレクトレットコンデンサーマイクのデザインも例の<コスモス?菊の花?ほんとはなんて言うのかな>ではなく、CF−1300と同じような大人しいスリットタイプですね。なるほど、すると、正確な意味では、newPro(TC−1250。フル・オートシャットオフ採用。エレクトレットコンデンサーマイクのデザインが、コスモス?になります)が、CF−1500の原型(あるいは、同時発売)という事になりますね。おどろいたのは操作ボタンの並び方でした。TC−D5M(最後のカセットデンスケ)と同じなんです(当然、ポーズボタンはないけど)。ソニーの考える<操作ボタンの理想の並び方>は30年前に考えぬかれていたんですね。昔、TVの音声多重をやる時に、他メーカーと話し合う場があったそうです。ソニーは音声多重の機械もできていないのにSW(スイッチ)の数と、そのSWは何の機能なのかをスラスラと答え、<ソニーはデザイン(機能)が先で技術は後から付いて来る>と言い他メーカーを驚かせたそうです。実際そうなったそうですがーー。いかにも、ソニーらしい逸話ですね。TC−1150の発売の年、Memo(型番不明)という、ソニーの小型テレコが、昭和44年7月にアポロ宇宙船で活躍したそうです。アポロ11号に乗っていたんですねーー(遠い目)。私が小六の時です。理科の先生が昼休みにアポロ11号の放送を見ていたのを覚えています。あの頃はラジカセなんてまだ知りませんでした。まだ、子供だったんですね(おいおいーー;)。
TC−D5M
11号着陸船
エンドセンサー部
が初めて買ったラジカセのメーカーは日立でした。というのも、日立とナショナルの店はどんな地方にでもあったからです。私の家のカラーテレビも日立でした(ポンパで有名なキドカラーでした)。ポンパ鳥とか言うマスコットがありましたね。まだ、リモコンなんてない時代でした。昭和何年に買ったかは記憶にないけど、大阪万博の後、<ジャングル大帝>をカラーで見たのを憶えています。DVDを買ったので見てみたら、オープニングが始まると共に感動してしまいました(オーバーな)。私の記憶と同じ世界がそこにあったからです。エンディングの弘田三枝子の歌も最高でしたね。
ポンパ鳥
さて、本題です。ナショナルのMACffに続いてワイヤレスマイク付きラジカセ日立パディスコGFxo(長いーー;)事<TRK−5050>(42800円)です。なんといっても当時モノーラルラジカセでワイヤレスマイク付きはラジカセの王道でした(ソニーは<CF−1880>で、しぶしぶ参入したようですがーー。私も2年前まで持っていました。ラジオのON・OFFスイッチが経年劣化で10分ぐらいすると聞こえなくなってしまいました。値段が44800円で<CF−1980U>の43800円よりも1000円高かったのはコスト面でもつらかったようですね。アンプなのかスピーカーが悪いのか、音がいわゆる小型ラジオのサウンドでした)。日立パディスコGF<TRK−1280>(39800円)の発展モデルです。カセットホルダーに<FULL・AUTO・STOP>と誇らしげに印刷してあります。カウンターはカセットホルダーの右上に、トーンコントロールはトレブルとバスに変更しています。キュー&レビューも付きます。スピーカーグリルは小さな円形の中にパンチンググリルを覗かせラジカセ少年(どんな少年だーー;)の心をぐらっとさせようとしていました。GFとGFxoの最大の違いはテープ操作ボタンでした。GFが、(左から)EJE・停止・FF・PLAY・REC・REW・電子式ポーズなのに対して、GFxoが、メカ式ポーズ・FF・REW・PLAY・REC・停止とEJE・ダイヤルライトとなっています。両方ともPLAYとRECは隣において録音しやすくしているのですがーー;。PLAYとRECの間にFFを置き、録音の安全を考えるソニーとは逆の考えです(それにしてもPLAYとかの▲マークはやはりソニーの考えたものかな?)。ボタンを押した感触は東芝の<ガチャン>とは違い<カチャン>というソフトな感じだったと思います。GFとGFxoのように違えば、車(トヨタ)のセリカがソアラになったようなものです。とても、マイナーチェンジとは言えません。同じメーカーでこんなに操作ボタンの順番を替えてもいいのでしょうか?(当時は気が付きませんでしたがーー;)。型番もTRK−5050(GOGOのしゃれだったのかな。日立の型番はテープのT、レコーダーのR、カセットのKから取ったのかな)でTRK−1280とは他人のふりでした。でも、エレクトロタイマーと言う、謎(?)の機械をセットするジャックはちゃんとありました(この「エレクトロタイマー」を持っていた、和歌山の橋本さんからメールで情報が来ましたので文章を訂正いたします(^。^;))。おそらく、エレクトロタイマーを持っていた人は、日立の人を除いて全国で10人くらいでしょうか(?)。ゼンマイではなかったですが、「あと何時間何分後に電源をオンにする」という設定方法で、時間を逆残しないと使えないし、目盛りもかなりいいかげんで、きちんと留守録するのは至難のワザでした(オートスタート、オートスリープが可能でした)。当時、松下から炊飯器用にテントウムシ型のキッチンタイマーが、売られていたと思うのですが、これと同様のしくみで10分単位くらいの精度でした。このエレクトロタイマー、さすがに専用に作られているだけあって、スタンバイ中には、タイマーからマッチ棒程度の棒がにょきっと出て、ラジカセのピンチローラを押し上げてキャプスタンから離す構造になっていました(さすが技術の日立)。対する、ソニーのCF−1900は留守録スタンバイ時にはピンチローラとアイドラーを退避させますが(ポーズ時と同じ動作です)、日立のエレクトロタイマー・システムはどうだったのでしょう(謎(?)が深まります(^。^;))。日立はその後、世界初のコンビネーション3ヘッド(まるで宝石のような美しさ、とオーディオ雑誌に載っていました)カセットデッキを造ります。そういえば、当時はボーリングが大流行でデパートの中にもボーリング場がありました。ラジカセを見ていると遠くの方から<カキーン>とボウルの音がしていたものです。
ジャングル大帝
TRK-5050
TRK-1280
CF-1880
回は、<初期ラジカセの研究室>にふさわしく<カセットテープレコーダー>のアイワの歴史と、私のアイワラジカセ(テレコ)とのつきあいを書きたいと思います。アイワは(AIWAヒストリーによると)、昭和39年(1964年)に、TP−707という、 日本初のカセットテープレコーダーを発売します。ただし使用するのは「マガジン50」と呼ばれるタイプのもので、現在のカセットテープ(フィリップス型のコンパクト・カセット)とは互換性がありませんでした。翌年(1965年)、フィリップスが基本特許の無償公開をしたので(ソニーの働きにより)、コンパクト・カセットに対応したTP−707P(Philips<フィリップス>のPでしょうね)を発売しました。この時ソニーはコンパクト・カセットテープレコーダーの1号機TC−100を発売します。アイワの1号機はやはり正方形に近い形をしてたんですね。アイワもソニーもテープ操作はボタン式でした(東芝なんかはレバー式のテレコを長い間売っていたけど)。
TP−707
そして、昭和43年(1968年3月)には、TPR−101(Tはテープ、Pはプレイヤー?、Rはラジオですね。アイワはソニーと同じように型番を100番単位につけたようですね。101はラジオ付きテレコ部門の1台目という意味かなーー)という、日本初のラジオ付きカセットレコーダー(ラジカセ)を発売します。カセットの本格普及のきっかけを作ったモデルで、複合商品化の流れを先取りしました。<エアチェックの楽しみ方を初めて提示しました>とありますが、まるでビデオデッキが発売された時みたいですね(ビデオデッキも最初はチューナーなしでしたがーー)。その後、世界初のオートストップ付きラジカセ、TPR−103(細長くてラジオ付きには見えないけど)が発売されます(カセットテープのデザインの変更もアイワが提案したのでしょうか)。テープが終わってもメカが回り放しという心配や、電池の浪費を解消しました。私の日立のラジカセにはついていませんでした(T。T)。最初のカセットテープは現在のもの と少し違っています。現在のカセットテープは、ピンチローラー、再生ヘッド、消去ヘッド用の大きな穴の他に小さい穴が2つありますが、最初のカセットテープにはこの穴がなかったのです。これは、オートストップ検出孔です(カセットテープと 合わせ技だったんですね。3年位で最初のカセットテープは使えなくなったんです。まるで、私のパソコンのWin95みたいです(T。T))。ですから、昔のカセットレコーダーの取り説には、<オートストップ検出孔のないカセットテープは使用しないでください>と注意が書いてありました。もし、間違えていれてしまったらーー、ガガガッと凄い音とともにボタンがもどりビックリしてしまいます。フル・オートストップなら平気ですけど。フル・オートストップはこの点でも優れていたんですね。
TPR−101
TPR−103
昭和44年(1969年)には、TPR−114という、 世界初のバリアブルモニター付きカセットレコーダーが発売されます(私はついこの前までソニーの特許だと思っていました。それとも特許ではないのかな)。録音レベルと無関係に、ラジオ音量が自由に調整可能となりました。これも、私の日立のラジカセにはついていませんでした(T。T)。この年の2月にアイワはソニー株式会社と業務・技術提携をしてソニーの子会社になります。それにしても、特許の嵐ですね(凄いの一言です)。エンドアラーム(カセットテープと合わせ技)とフル・オートシャットオフとアンチローリング・メカニズムはソニーの特許なのかな?昭和46年(1971年)には、TPR−501という、葉書2枚大の超小型2バンドラジカセが発売されました(かわいい(^。^))。FM/AMチューナーを搭載。ボディカラーは、メタリックブルー、メタリックブラウン、ブラックの3色がありました。コンデンサーマイク内蔵。愛称は「YOUNG BEAT 5(ヤングビートファイブ)」でした。今見てもカッコいいです。中学の時、友達が二人持っていました。とくに女の友達が持っていたメタリックブラウンがよかったなあーー。TPR−501A(recording501A)という改良モデルがありました(Aはアドバンスから取ったのかな?ソニーのCF−1400A<1400U>と同じでわかりやすいですね)。昭和48年(1973年)には、TPR−301という、日本初のFM専用チューナー独立のラジカセが発売されました。FM/AM、ワイヤレスマイクが付属していました。こいつは会社の同僚が持っていたのでさわってみました。チューニングノブのエッジが凄く立っていて爪がけずれました。でも、チューニングノブが2つあるという変ったモデルでしたね。昭和50年(1975年)には、TP−748(recording748)という、連続5時間の録再が可能な小型カセットレコーダーが発売されます(ドッキング型単2アダプターを使用します。WMの大先輩ですね。ただし、キャリングケースに入れないと使えませんでした)。色が2色用意されていましたが、ブラックの方が1,000円高でした(カメラなんかもそうでしたね)。私は、ホワイトを持ってました。キャリングケースを使うとブラックと区別がつかなくなるからでした。なかなか可愛いテレコでしたが再生ボタンが浮いてきました。京成上野の近くのアイワのサービスに持っていったら、無料で直してくれたのですがボタンの色が少し違っていてガッカリしたのを覚えています。消去プラグというアクセサリーが入っていました。マイクジャクに挿して、録音状態にするとテープの音を無音にできるのですが、時間がかかります。ソニーのテープ消磁器はこれをあっと言う間にやります。スパイが捕まった時、テープ消磁器があれば大丈夫?コンピュータのHDを消去するような物です。トランスミッターも小型カセットレコーダーと組むとスパイの世界の匂いがしますね。そういえば、昔、ソニーが小型カセットレコーダーを腋の下にセットする拳銃のホルスターのようなキァリングベルトを出していました。昭和52年(1977年)には、TPR−810という、業界で初めて(またもや)デジタルクオーツ時計を内蔵したラジカセが発売されました。昭和53年(1978年)にはTPR−820が発売されました。同時代のステレオラジカセの中ではもっとも優れたワウフラッター0.07%を実現した高級デッキを内蔵していました。オール前面操作。フォノ端子も装備した本格仕様でした。考えてみたら、私が初めて、カセットテープを正立透視したモデルでした。そして、レコードプレーヤーのAP−2200です。 ダストカバーを閉めた状態で、回転数切換、微調整、スタート/イジェクト、アームのアップ・ダウンができる前面操作型でした。この2台にアイワのデジタルタイマーを加えたのが私のステレオシステムでした(サザンオールスターズがデビューした頃でした)。ソニーのCFS-D7とPS−7に対抗するアイワモデルでした(でも、ポルシェがほしいのにお金が無いからダットサン240Zを買うようなものかな。とほほ;)。
TPR−114
TPR−501
TPR−301
TP−748
TPR−810
私の最後のアイワのラジカセはCS−90X(メカ式フルロジック操作のドルビー付きでした。Cはカセット、Sはステレオ、Xは車でよく使いますね)でした。まるでロボットのように作動するおもしろいメカでした(カムがいっぱい入っていて、その力で動くらしいけどーー)。アイワのメカ式フルロジックのラジカセはいろいろな種類がでてましたね。こうして見ると、私も結構アイワの世話になっていますね。TPR−820あたりから、ソニーとは違うメカメカしくて、高性能(そのわりに安価)とゆうイメージが出来上がってきたと思います。私はアイワのステレオラジカセしか使った事がないんですねーー;。最後にロゴマークについて書きます。AIWAの時代がラジカセを創ったと思いますが、aiwaになってからはミニコンポのメーカーのようでしたね。そして、現行の/\\\/\ですが、普通の人には読めないのではないでしょうか?今日の新聞に入っていた、電化製品の安売り店の広告を見たらaiwaと載っていましたーー。1971年にソニーが創立35周年を記念して、ロゴタイプを公募した事がありました。VAIOのデザインに似ているロゴタイプが1位になりましたが、このデザインも<SONY>とは読めませんでした(SONYのロゴタイプも1955,1957,1961,1962,1969,1973と変更しています。1973年以降はわかりません。1955年だけは長方形の中に小文字風にSonyとデザインされています。他はSONYが太くなったり、細くなったりしていますが基本的には同じです)。ロゴマークって難しいですね。がんばれー、アイワ。
AP−2200
TPR−820
976年の、サンヨーのカタログ見ましたよ。この頃の私は、21歳だから東京へ出て3年目ですね(伊藤四郎とキャンディーズが、バラエティー番組<見頃、食べ頃、笑い頃>でテレビに出ていた頃かな。蘭ちゃんかわいかったなあ(^。^)。私の頭の中の蘭ちゃんはあの頃のままです)。ラシーバ(RP−7700)懐かしいですね。電気店のラジオのコーナーにいくたびにトランシーバーを外して遊んでいました(困ったもんだーー;)。私は、ラジオはクーガ(RF−888<19,900円>。栄光の「COUGAR」シリーズの歴史はここからスタートしたのでした)を持っていました。高3の時にバイトをして買ったものです。ブラック、レッド、ブルーの3色がありました(まるで、戦隊シリーズだ)。私は、ブラック・クーガ(今、私がつけました)を買いましたが、ブラックとブルーでは、上部のシルバーの縁取りが有り、無しで違っていました。ブラックでは古くなってくると消えてきます。上部のシルバーの縁取りが無いブルー・クーガにすればよかったと後悔したものです。16pスピーカーの音とデザインのインパクトにまいってしまったのでした。それと、タイマーが120分なのが決定的でした。ボディの左側にワンタッチでセットできるオプションパーツが、数種類用意されていました。私は、東京の秋葉原の石丸電気で、FMステレオ・ワイヤレスアダプターを(たしか、こんな名前だったと思います)買ってきました(FMステレオの左音声をワイヤレス発信して、もう1台ラジオ(ラジカセ)と組んでFMステレオが聞けるというものでした)。ソニーのCF−1775と組んでやってみましたが今一でした。ステレオとなると雑音が増えるんですよねーー;。私は、BCL少年ではなかったので、SW(短波)のチューニングのし易さとかは問題にしませんでした。ただ、チューニングダイヤルが上を向いているので埃まみれになるのが欠点でした(その点、ソニーはICF−5500、5600、5800,5900とも正面を向いています。さすがです。3年前に中古で集めました。5500A((改良型))以外全部持っていますーー;)。さて、サンヨーのラジカセで気になっていたのは、REC8000(MR8000。37800円)でした。スイッチの数がすごくて、宇宙戦艦ヤマトの大砲みたいでした。当時、左から右までスイッチをオンにしては、オフにしていたものです(ああ、スイッチに埋もれていたいーー;)。この、異常なまでのスイッチへのコダワリに、ラジカセ少年の心は参ってしまったものでした。特に、このラジカセの凄い所は、もう一度聞きたい所でカウンターを<000>にしておいて、メモリースイッチを押して巻き戻しボタンを押せば<000>の所に止まる事です。カセットデッキの機能がラジカセに移植されたものです(たしか、サンヨーが初めてラジカセに付けたと思いますけど)。FMアンテナも右手前に付いていてハンドルに引っ掛けて曲げてしまう事がないようになっていました。でも、このラジカセの欠点は、スライドスイッチ(スナップスイッチではない)で、同じ大きさのため、ON・OFFの表示がわかりにくい事でした。せめて、ラジオのON・OFF・スリープは1箇所にまとめて、テープ操作ボタンとラジオのバンド切り替えスイッチの間にスナップスイッチを置くとかすればいいのにと思いました。そういえば、REC1000(MR1000。43,800円。サンヨーはテレコとラジカセを型番で区別しないんですね。MRと1000の間にも<−>ハイフンがつかないんだーー。変ってるなあーー;)という小型テレコがありましたね。カドニカ電池(1.25VX4)使用で<世界最小>とか言ってませんでしたっけ(専用ACアダプター兼充電器使用です)。カドニカ電池といえば、8ミリビデオの充電式電池はサンヨー製だったそうです。ソニーのCF−1900も充電式電池が使えるのですが、取り説をよく読んだら充電時間が24時間でした(さすがはソニー;)。 
ICF-5900 MR8000 宇宙戦艦ヤマト MR1000
伊東四郎
キャンディーズ
ラシーバ
吠えろクーガ
ICF-5500
ICF-5600
ICF-5800
イワのTPR−501(昭和46年<1971年>発売。26,800円)ですねぇ。懐かしいですね(^^)。ボディカラーは、メタリックブルー、メタリックブラウン、ブラックの3色がありました。愛称は「YOUNG BEAT 5(ヤングビートファイブ)」でした。この年にソニーのラジカセCF−1400とラジオのICF−1100(THE11。15,300円。この年に改良型のICF−1100D<THE11D。15,500円>も発売されます.。スピーカーがマイク代わりになる機能が加えられます。200円しか違わないのにーー;)が発売されます。ブラックボデイがなかなか精悍ですねぇ(カッコイイ)。ソニーのCF−1050(DJ)はメモ用テレコを横にマウントしていますが、TPR−501は縦にマウントしています。なによりも小さくしたいがためにデザインされているので、操作性にかなり無理があります。ラジオのFM/AMの切り替えが裏側にあるし、イジェクトボタンがボデイの左横になっています。カセットホルダー(というよりも、たんなる蓋です)もメモ用テレコのままなので片手で操作するとカセットが飛び出します(消去ヘッドの前にあるL字型の金属製のバーでテープを飛び出させます)。ですから、イジェクトさせる時にはボディを横にしなければなりません。バリアブルモニターは採用されていません。0(無音),1,2の3段階にスイッチで切り替えるようになっています(セミオートマ?)。なんだか、悪口ばかり書きましたが、このラジカセはそんな悪口言われても平気です。日産のフェァレディーZのシートに4人乗れないと言っているようなものです。TPR−501はサニーではないのです。コンパクトでカッコイイ、スーパーカーの世界です。そんな操作上の作法も魅力のひとつです(カウンタックでバックするようなものです)。
TPR-501
TPR-501A
240ZG
しかし、昭和50年に(1975年。発売はもう少し前と思いますが)、TPR−501A(recording501A。28,800円)という改良モデルが発売されます。ボディカラーは、ブルー、シルバーグレー、ブラック、の3色になります。カタログのブルー・モデルを見ると、正面右のチューニングノブ、ボリューム、トーンがついている横の部分はメッキ処理されていますが、TPR−501Aのブラック・モデルはどういう処理だったのでしょう(というよりもブラック・モデルは501も501Aもメッキ処理なしだったのでしょうか?だとしたら渋いーー)。そして、やっとオートストップがつきます。車でいえばマニュアルがオートマになったようなものです(スリープスイッチはまだつきません)。気になるのは出力が1200mWから750mWに変更されている事です。コストダウンのためでしょうか?64〜102mmのスピーカーと小型ボディなのでそれほど影響ないのかもしれませんがーー。バリアブルモニターは昭和50年のカタログの性能表を見ても載っていませんでした(たぶん501と同じでしょう。しかしアイワはバリアブルモニターの開発をしたのに性能表にも載せないとは?です)。なんだかんだ言ってもやっとソニーのCF−1050に性能上で互角になりましたが(値段28,800円と700円の差になったけど)、ライバルCF−1050はカタログから消えていましたーー。
4人フォーリーブス
ヤングビート
<エンドアラームの秘密>
ニーのカセットコーダーの<エンドアラームの秘密>について資料と推理(ソニーのHPを見ても不明のため)を含めて書いてみます。
昔の(30年前)ソニーのカセットテープはテープの終わりのところに銀色のアルミ箔部分がありました(HP第80弾のCF-1400Aの項参照)。
これが、エンドアラーム用の<オートセンサー>です(カセットテープのA面を上にして見るとピンチロ ーラーと再生ヘッドのところでアルミ箔が終わっています)。
それが、再生(録音)が終わってA面の終わりにくると、消去ヘッドと再生ヘッドのほうにアルミ箔部分がくるので、両ヘッドの間にあるエンドアラーム用電極(オートストップ検出孔を利用した2本の電極)に電気が流れアラーム(ピーという音がする)が鳴るというものです。アイワが、昭和43年(1968年)に、TPR-101という日本初(世界初はやはりフィリップス?)のラジオ付きカセットレコーダー(ラジカセ)を発売し、その後世界初のオートストップ(ソニーではメカニカル・オートシャットオフと言いました)付きラジカセ、TPR-103が発売します。そして、昭和46年(1971年)に、ソニーからCF-1400(いとこが持っていたものです)が発売されますが、このモデルには、まだメカニカル・オートシャットオフ(CF-1050が発売された頃にはまだメカニカルとつけて呼んでいました)が付きません。約1年後、オートシャットオフがついた改良機が発売されます。なぜ、ソニーは3年以上オートシャットオフを採用しないでエンドアラーム機を出し続けたのでしょうか?
ここから先はまったく私の推理です。前に、アイワのオートストップの話の時に、<カセットテープのデザインの変更もアイワが提案したのでしょうか>と書きましたが、この小さな2個の穴の名称はオプション・ホール(うろ覚えですが、こんな名前だったと思います)と言い、何に利用してもよいとフィリップスが提案したものだったと思います。フィリップスは基本特許の無償公開はしたのですが、カセットテープの特許の管理は厳しくしていました。20年ほど前ですが、東芝がカセットデッキに2.4cm(2分の1倍速)のテープスピード切り替えスイッチをフィリップスに無断でつけてしまい、そのままでは売れないので飾り蓋をして発売したのを憶えています。アイワはオートストップに、ソニーはエンドアラームに利用したのでした(アイワのオートストップと、ソニーのエンドアラームはどっちが先に発売されたのでしょう。後にソニーは、TC-5000で同時再生用ヘッドを置きます)。ソニーはカセットコーダーの他にテープも製造しているメーカーなので、カセットテープのデザインを変更した時にエンドアラーム用の<オートセンサー>を付けたのでしょう。ソニーとしては、テープが止まるよりアラームが鳴ったほうがいいと考えたのです。私は、エンドアラームはオートストップ検出孔のない古いカセットテープでも使えると思っていました。いたさんのTC-1150で試してもらったのですが、エンドアラーム用電極はヘッド・ベースにしっかり固定されていて検出孔がない古いカセットテープは使えそうにありませんでした(検出孔がない場合でも、エンドアラーム用電極が3ミリほどバックするようになっていれば、古いカセットテープでも使えると思ったのですが)。これではオートストップの場合と変りません(止まらないだけもっと悪い。うーん;。事故は起きなかったのかなぁ)。たしかに、学校の教材用に使う場合にはメリットがあると思いますがーー(テープの片面終わったよと、合図する)。それとも、単純にコストの問題だったのでしょうか(CF-1400Aの頃には+1000円でできるようになります。もっとも、CF-1400Aはテープ・カウンターも付きますが)。量産効果で部品が安くなるのを待ったのでしょうか。あるいは、アイワの初期のオートストップは信頼性がなかったのでしょうか(カセットテープのメーカーによっては、音が揺れたり、途中で止まったり)。そして、昭和45年(1970年)にCF-1300が発売されます。この横型タイプを<ホリゾンタル・タイプ>と言うそうです。愛称P&D(TC-2100。カセット・デンスケの祖先です)と言う世界最初のポータブル・ステレオ・カセットコーダーのモノラル・ラジカセ版です。この頃は、まだ有名なマイク・イン・マチックというキァッチフレーズは出来ていませんでした。昭和46年(1971年)に<ズバリ一言<<マイクのいらない録音機>>にすてきな名前をつけてください>ネーミング・キャンペーンが新聞紙上であり、(幸せな)10名の名づけ親に新製品<X>が進呈されたのでした(日産の自動車<サニー>のネーミング・キャンペーンも有名でしたね)。新製品<X>とはCF−1400(29,800円。昔、ソニーニュースで見た、<今月の新製品>コーナーに載っていたラジカセのマガジン・マチックEMR(?)事CFM−8120の子孫です。CFMのMはモノラル機の意味でしょうか?ステレオ機の場合はCFSとなったのでしょうか。厳密にはモノラルの複数形はバイノーラルなのでCFBかな。ソニーニュースのコメント欄に<音のよい(?)モノラル・ラジオカセットコーダー>と載っていたのを憶えています)の事だったのではないでしょうか。CF-1300が27,800円、P&Dが28,800円でした(横型のこの2台は鏡に映したように左と右にカセット操作部があります。CF-1300は左側にあり、右側に縦型のラジオ・ダイヤル、チューニングノブが手前とラジオ優先になっています)。P&Dは改良機(TC-2100A。29,800円)が出てオートシャットオフ化されます。しかし、CF-1300は改良機が出ずに終わりました。古いカセットテープを持っているユーザーの為の保険だったのでしょうか。そして、昭和47年(1972年)、CF-1400A(30,500円)にオートシャットオフを採用した頃からエンドアラーム機がなくなっていきます。この時代のソニーは改良機の嵐です。CF-1400、CF-2500、TC-1270、TC-2100、その他もろもろ。しかも、値段は1000円位アップするだけです。しかし、初号機?に比べ2号機(マークU)はスタイルが今一でした(私的には)。機能はマークUのほうがいいんだけどなぁ(ーー;)。初号機を買った人は悩んだでしょうね(CF-1700なんかもそうですね)。なかにはCF-1200のようにどっちも採用しなかったモデルもありましたが。そして、CF-1500が発売されてフル・オートシャットオフの時代になります(ソニーの<フル>はラジオも止めてしまいますから、厳密には他のメーカーのフル・オートストップとは違います((まさにフルです))。CF-1450などは、他メーカー同様スリープ・スイッチを付けましたが)。そして、CF-1300は引退し、stereo2700(CF-2700)として生まれ変ったのかもしれません。それから約10年後、メタル365事CFS-10ではオプション・ホールを利用して録・再時のオートシャットオフ(以前と同じ方法で)をさせ、早送り、巻き戻し時にはリールの回転をセンシングしていてオートシャットオフさせるという凝った機構を採用します。しかも、パワースイッチ兼スリープスイッチでフル・オートシャットオフに近い動作をさせるようになるのでした。
CF-1300
Horizon
CF-1050
TC-5000
CF-1400A
TC-1150
初代サニー
CFM-8120
CF-2700
METAL365
<ベーシック・ラジカセ1600の真実>
れは、30年前の事でした(私が中三の頃でした)。道路に新聞紙が捨てられていたので、何の気なしに広げて見るとソニーのラジカセの広告が載っていました。それは、正面、上部、横の写真が載っていたと思いますが、今まで見たソニーのラジカセとは違う感じのデザインで驚きました。それまでのドイツ的な(私的には)メカッぽいデザインとは違い、ファッショナブルなヨーロッパ(フランスあたり?)の香りがしました。そのころは、ソニーのCF−1700が発売された頃だと思いますが(そういえば、この頃マイクインマチックDataというメモ用テレコがあって、型番をTC-1000といい、ボディカラーがブラックとシルバーがあって、ブラックのほうがTC-1000Bと型番が違っていたのを記憶しています。電池ケースがボディの外装を兼ねていて、オートマチックの拳銃のようにスペアの電池ケースを用意しておけば数秒で電池交換できるというものでした。オールアルミ製でドイツ製のカメラ<ライカM3>に通じるデザインでした。あの頃世界最小ではなかったかな。当然、値段も最高だったと思います)、CF−1700の男性的なゴツサがなく女性的な丸みのあるデザインでした。それが、昭和48年(1973年)発売のCF−1600(26,800円。<テープが終わるとメカニズムがSTOPする「ユニークなファッション・カセット」>でした。ボディカラーもオレンジ、ダークグレー、ライトグレーの3色がありました)を初めて見た時の感想でした。ラジオダイヤルとカセットホルダー部を囲む逆L字形のホワイトラインが新しい時代を象徴していました。でも、ラジオダイヤルの上部と横のラインが丸みを帯びていてボディの直線と合わない気もしますが(デザイン段階ではボディはもっと丸みを持っていたのではないでしょうか?)。そして、フル・オートシャットオフ、ラジオを聞きながら寝られるスリープメカ(この当時はフル・オートシャットオフとは違う機能として数えていたみたいですね。スリープスイッチに対応するメカという事でしょうか)、キュー&レビュー、NEWソニオマチック(改良型自動録音)とCF−1500も驚く多機能ぶりです。ないのは、オン・エアー機能とAFCだけです。CF−1500が33,800円ですから7,000円も安くできていた訳です。CF−1110(entry1110。23,800円)というローエンド機種から数えて2機種目でこの性能です。この機種の特徴としては、ECM(エレクトレット・コンデンサー・マイク)のデザインがそれまでの目立つコスモス型?から目立たないブラインド型?デザインに変えられていてメカメカしくならないように工夫されている事です。マイク内蔵はすでに当たり前の時代になっていたからでしょう。よくトヨタのカローラに採用された技術(コストダウンされた技術)はあっという間に他メーカーに拡がり、当たり前の技術になるといいますが、ソニーのラジカセの場合もそうだったのではないでしょうか。このCF−1600で憶えているのはソニーの販売店だったと思いますが、ボディの外側だけ展示していた時があった事です(今は、携帯電話でやっていますね)。そして、昭和49年(1974年)にCF−1610(entry1610。28,800円)という改良機がでます(この時代には元の型番にAをつけるやり方はやめたようです)。<ダイヤルライト(メモリーはつかない)がついた「スタンダード・カセット」>というキャッチフレーズで発売されます。ダイヤルライトとワンタッチレビユー(録音終了後、ストップボタンを押さずにREWを押せば直接レビユー状態になる)とフル・オートシャットオフ(スリープタイマーがわりになる、と言い方が変わります)がつき、ボディカラーがワインレッドとダークグレーになります。これだけの技術をコストダウンしたソニーには悪いけれど、その当時の私の心はCF−1900とかCF−1980のほうに向いていました(無理もありません)。いまの私なら色違いのCF−1610を2台ほしいと思いますが(あー、また病気が…。でも色違いのボディがあるっていいですよね。そういえば、この当時流行っていた<いすゞ>自動車の117クーペ((マイナーチェンジ後の丸目タイプ))カッコよかったなぁ。いすゞのパンフに、毎年、117クーペの色を換えるために新車に替えているという、凄い?リッチな女の人の記事が載っていたのを記憶しています。この車は、夕方テールランプを点けてカーブを曲がっていく後ろ姿がなんとも華麗でした)。30年たってわかった、偉大なる我が心のベーシック・ラジカセCF−1600に乾杯。
TC-1000B
ライカM3
CF−1600
カローラ
CF−1610
117クーペ
後ろ姿
<札幌冬季オリンピック・ラジカセ時代>
れは、中学2年の2月の事でした(昭和47年。1972年)。健康診断で鼻の病気がみつかった私は、隣町のY耳鼻咽喉科医院に2週間ほど入院しました。その時の2週間は30年たっても忘れられない日々でした。なぜかといえば、ちょうど2月3日から2月13日まで、札幌冬季オリンピックが開催された年だったからです。小さい病院でしたので、4部屋でベットも12ぐらいしかありませんでした。私が入院したのは3人部屋で、25才位のAさんと30才位のBさんが一緒の部屋でした。私は、手術が終わってベットで寝たまま札幌冬季オリンピックを見ていました。私はAさんが持ってきたポータブル・テレビを見ていたのでした(当時は、テレビも自前で持ってきたものでした)。それが初めて見たソニーの真っ白な11型(トリニトロンは奇数になるので)トリニトロン・カラーテレビでした。鮮やかなのですがやけに走査線が目立つテレビだなぁ、という印象でした。日本がスキーのジャンプの70m級で、金、銀、銅メダルを独占した時にはビックリしたものです。Aさんはラジオも持ってきていました。それは、ナショナルのGXワールドボーイ(RF−858。右の画像はタイマーをはずした状態です。後に、改良機のRF−858Dが出ます。ナショナルは改良機の型番にDを付けていたんですね)でした。キャリングケースが硬いビニールのようなもので出来ていて、はずすと華奢で繊細なボデイが現れました。でも、ボデイ左側にセットされている1時間タイマーはゴツク、いかにもあとずけした感じでした。この頃、ナショナルのパナソニック(アメリカにナショナルというブランドがすでにあったため、松下電器の輸出用ブランドにパナソニックと付けたそうです。それを、当時は日本国内のラジオ用のブランド名に使ったそうです)には、2000GXワールドボーイ(RF−868。17,300円)というエライ・カッコイイ(カッコイイの最上級の意味。ほんとか?(^^;))ラジオがありました。新聞広告には<栄光のル・マン>のスティーブ・マックイーンが載っていて、まるで自動車の広告の乗りでした。デザインもソニーとは違うテイストで1時間タイマー内蔵という武器がありました(日本初だったそうです)。この頃のタイマーの音がまたメカっぽくて良かったなぁ…(マニァルカメラのスロー・ガバナーの音みたい)。しかし、こいつ?の弱点は(というより、ナショナル全般ですが)ボディ前面のスピーカーグリルの塗装が弱く、こすれると地肌(アルミ?)が見えてくる事です(音には関係ないけれど。最初美しいだけに気になりました。私はカメラも好きなので、カメラの耐久性を見るために、買う前に量販店にいってチェックします)。後は、トーン・コントロールが低・高に分かれていない事でした(これらは、クーガで改善されます)。それでも、スイッチ・フェチの私には十分OKでした(とほほ;)。チュウニングノブ、スイッチ類、ボリューム類はブラック&シルバーでトータル・デザインされていて、チュウニング・インジケータのデザインもカッコ良かったなぁ…(まるで車のコックピットでした。後に、FM電波を使うトランシーバー機能を附けた、改良機RF−868Dが出ます。そういえば、後に、松下は車の天上に附けるカーステレオを造ります。車の次はジェット機です。勢いがつくとソニーよりも凄い事をするメーカーです)。それから、日立のラジオで記憶にあるのは<KS−1000W>です。FM放送のRchは本体で鳴らし、Lchはワイヤレスで飛ばし、ラジオ2台でFMステレオにするという機能を持つ不思議なラジオでした(流石、技術の日立という感じでした。しかし、ラジオを1台しか持っていない人は困るので、ヘッドホーンでFMステレオが聞けたと思います)。
記念切手
RF−858
RF−858D
RF−868
RF−868D
KS−1000W
私は、病院に日立のマイ・ラジカセ(型番忘れました。トホホッ(^^;))とカセットテープを10本ほど持っていきました。フォークソングや吉田拓郎や井上陽水の歌を録音したものです(FM放送からエアーチェックしたものです)。看護婦のラヴちゃん(名前が愛子でしたので)に貸したりしていました。そういえば、後藤久美子に似ている可愛い小学6年の女の子も入院してたなぁ(食事の用意ができると「食事の用意ができました」と可愛い声で知らせてくれたっけ。遠い目…)。Aさんはオーディオ・マニアでサンパチ・ニトラ(38センチ2トラックのオープン・テープレコーダーの事です)で聴く上条恒彦と六文銭の「出発(たびだち)の歌」は最高だよ、なんて言っていました。私は、とうとうオープン・テープレコーダーは買いませんでした。DATは買いましたが、すぐMDの時代が来てしまいました(MDは規格を換えすぎます。MDLPでLP2モード、LP4モードと進化したと言われればそうですが…。私の知っているジャズ喫茶の60才代のマスターは、カセットで十分だと言っていました。MDの時代は後何年でしょう?DCC((デジタル・コンパクト・カセット))がうまくいけばよかったのですが。なにしろ、あのフィリップスが噛んでいたのですから。でもランダム・アクセスができないからなぁ…)。Bさんは、パナソニックのAM専用でO型にもS型にでも片手に巻けるように変形できるパナペットクルン(R-72)というおもしろいラジオを持っていました(チュウニングダイヤルはS型に変形した時にあらわれます)。よく、それを借りて遊んでいたものです。1週間ほどして、抜糸が済み、ベットから開放された私は街へ出かけました。いく場所は、いつものデパートのラジオ&ラジカセコーナーです。ソニーのCF−1500の時代でした(ハンドルのデザインが丸くなっていきます。1400は四角いので古いというのがわかります)。ビクターは縦型なのにFMアンテナが右下から出ている変わったデザインのラジカセを出していました。それに、ビクターお得意のセルラーホーン(四角いホーン型のスピーカー)もついていました(いたさんのHPに載っているRC1000にもさわったのを憶えているのですが昭和何年かはっきりしません)。それと、スタンダードというメーカーの丸い時計が附いたラジカセが2機種あったのを記憶しています(その1台、SR−T188FJの画像です)。多分ラジオのオン・オフや留守録に使うものだと思いましたが、玩具のようなデザインだったので無視してしまいました。しかし、いまだに憶えているのは、よほどインパクトがあったからかもしれません。その後、スタンダードはスーパースコープとブランドを変更したそうです(あのスーパースコープのステレオ・ラジカセはスタンダードの子孫だったのか)。米国のスーパースコープ社がスタンダードの半株主だった時代があり、その時販売されたブランドだったんですね。スタンダードは今では、日本マランツ、スタンダード(通信機器)と会社は分割してしまい、もうラジカセは造っていないそうです。
出発の歌
R-72
CF−1500
SR−T188FJ
そういえば、DJ事CF−1050(29,500円)はいつ発売されたのでしょう(ソニーの1973年のカタログに1500と一緒に並んでいます。1300の後、1400と同時か後で1500の前だと思うのですが。1972の発売?)。私は当時CF−1050をあまり評価していませんでした。たしかに小さくできていましたが操作性がまだ完成していなかったからです。それは、ロックしないFFボタンがついていたからです(そういえば、ナショナルにもロックしないFFボタンを持ったラジカセがありました)。自分の日立のラジカセが欠陥ばかりなので気になったのです。それにすぐ改良機をだすソニーだからなおさらです。ロックするFFボタンとスリープ・スイッチがつけばOKです(できればテープカウンターも。型番はCF−1050Aでいいと思います。ボディカラーはやはりブラックかな‥。なんてね(^^;))。しかし、ソニーはDJマークU(CF−1050A)は発売しませんでした。そのかわり、数年してPro1150(CF−1150。39,800円)が登場します。ダイヤルライトやフルサイズのラジカセに負けない機能を搭載していました(CF−1500のオン・エア機能まで附いていました)。私は、いつものようにソニーのCF−1500やスカイセンサー5500をいじり倒して(^^;)ラジオ&ラジカセコーナーを出ました。そして、映画館に入り<卒業>を見たのでした(言わずと知れたダスティン・ホフマンのデビュー作であると共に、アカデミー賞受賞作品です。サイモン&ガーファンクルの名曲「サウンド・オブ・サイレンス」で綴られ、映画史上に残るラストシーンが印象的な青春物語の傑作です)。サイモン&ガーファンクルのスカボロウ・フェアという曲は、この映画で知りました。今はこの時の映画館もありませんが‥(去年やめてしまいました)。最近、この映画のDVDを買いましたが(DVDの映画を製作された年を見たら驚いた事に1967年でした)、まさかこんな小さなディスクの中に、映画が入るようになるとは夢にも思いませんでした。映画を見た帰り、卒業の主人公ベンジャミンになりきっている私に(サウンド・オブ・サイレンスのメロディーが頭の中でエンドレス状態でした)、後ろの商店街からトワ・エ・モアの「虹と雪のバラード」が聞こえてきたのでした。我に帰った私は深呼吸をして歩き始めました。さて帰るかな、何しろ病院に黙って出てきたのですから‥。
CF−1050
映画「卒業」
サウンドオブサイレンス
<ジルバップは飛べないアトム?>
ニーの1977年(昭和52年)のカタログのSTEREO・ZILBA’P(CF-6500。CMのコピーが「ジルバを踊ろう、ジルバップ」でした。CMソングは何故かジルバじゃない、ビリー・ジョエルのストレンジャーでした。この頃には、もうビデオデッキが発売されていました)を見るたびに、お金はなかったけれど楽しかった20代前半を懐かしく思い出します。このラジカセは、カセットテープの文字が読める<正立透視型>スタイルでレベルメーターがチューニング&バッテリーメーターとは別に附いていました。そして、カセットテープがゆっくりと出てくるエアダンプ式ソフトイジェクトには驚かされたものです(電機店で何度もイジェクトさせてみたものです(笑い))。値段は57,800円でキャリングケース(LC-6500。5,200円)が別売りされていました。そして、2号機のSTEREO・ZILBA’PマークU(CF-6500U。59,800円。出力が4Wから6Wに変更され、チューナー部にPLL ICを採用し、2電源から3電源方式になります)になり、最後には、3号機の木目(もくめ?)STEREO・ZILBA’P(CF-6600。65,800円。実質的にはマークVですね。スピーカーのカバーも豪華なネット式になります。ジュディ・オングの<魅せられて>がヒットした頃かな)になります。でも、当時の私はこのラジカセ・トリオを無視する事にしました。なぜなら、ドルビーNR(ドルビー研究所がつくったノイズ・リダクション・システムの事です。ドルビーA・NRと言うスタジオ録音用の物と、ドルビーB・NRと言う一般録音用があったのですが、ドルビーB・NRを最初は単にドルビーNRと呼んでいました。それが、ドルビーB・NRの発展型である、ドルビーC・NRができた時に、本来のドルビーB・NRと呼ばれるようになります)を最後まで採用しなかったからです。特に、3号機の木目STEREO・ZILBA’Pが発売された時には電気店に行き、その優雅なスタイルにまいったのですが…(他のメーカーのラジカセが霞んで見えました)。この3台を見るたびに「惜しいなぁ、ドルビーNRさえつけば、すぐにでも買ってやるのに…」と思ったものです(^。^;)。ドルビーNRの凄い所はオン・オフの効果がはっきりしない事でした(?)。ミュージック・カセットテープには、「ドルビーNRを内蔵していないカセットテープ・レコーダーで再生する場合はトーン・コントロールで高音を少し絞って聴いてください。ドルビーNRを利用すれば驚異的(?)なSN比を得られます」と書いてありました。実際には驚くほどではないのですが(笑い)。でも、だからこそ、ドルビーNRは認知されたと思うのです。その後のドルビーC・NR、ドルビーS・NR、ANRS(ビクター製。ドルビーB・NRと交換性があります)の3種類を除き、dbx(dbx社製)、superD(OTTO事、山洋電機製)、adres(Aurex事、東芝製)と強力なノイズ・リダクション・システムはいつの間にか消えてしまいました。これらのノイズ・リダクション・システムで録音したカセットテー プの末路は悲惨だったでしょうね。ラジカセの場合はあまり音量を上げすぎるとアンプのノイズのほうがうるさくなり、カセットテープのヒスノイズどころではなくなってしまいます。特に、若い人が聴くロックやポップスなどはドルビーNRをかけると音がなまってしまいます。私はドルビーNR派なので音楽の間からヒスノイズが聴こえるだけでもいやになります(曲と曲の間の無音状態はなおの事)。多少音がなまってしまってもOKです。しかし、ヒスノイズの低減よりもサウンドが大事と言う人もいます。「ドルビーNRは附いているけど、音が悪くなるから使った事がないよ」と、言う人です。たしかに、当時のカセットテープの品質もよくありませんでしたが、ドルビーNRはあくまでフラットな出力特性を望むのです(カセットテープのメーカーは再生特性を出して「性能が良くなったから特性が上がりました」なんて宣伝をしていましたが、本来なら調整し直さなければいけないのでは?後にオート・キャリブレーションを備えたテープデッキが現れますが)。ラジカセのドルビーNRの音はロック、ポップスなどではキツイものがありました。苦労のわりに得る物がなく(クラシックの静かな曲には合いましたが…。本来の目的はそちらだったのではないでしょうか)、そして、コスト的にも附けない方がいい…。ドルビーNRを附けると他の機構が附けられなくなる…。つまり、ラジカセではあまりドルビーNRのメリットを感じなかったのではないでしょうか。3号機の木目STEREO・ZILBA’Pの紹介が雑誌に載った時に、私は、待っていたドルビーNRが、とうとう採用されたかと思いましたがやっぱりだめでした。ドルビーNRを採用するにあたってはドルビー研究所の厳しい審査があったと聞きますから(ワウ・フラッターや周波数特性などです。ちなみに、ZILBA’Pの周波数特性は50〜13,000Hzでしたが)、あるいは、審査を通らなかったのでしょうか。なにせ、ラジカセはゼネラル・オーディオの製品ですから、ピュア・オーディオのカセットデッキ、アンプ、スピーカーとは規格そのものが違っていたからです(たとえば、ラジカセのレベルメーターとカセットデッキのVUメーターとでは精度に違いがあります)。それとも、車でいえばクラウン、マークU、カローラのうちの、マークUにあたるSTEREO・ZILBA’Pには、クラウンにあたるCF-3800(79,800円)にも許されなかった高級車(?)の証ドルビーNRは格が違うため附けられなかったのでしょうか。結局、CF型番の時代にはドルビーNR内蔵機は現われませんでした。日本のラジカセで最初にドルビーNRを附けたのはどこのメーカーだったのでしょう。ソニーでドルビーNRを初めて採用したのは、STEREO・SIR-V事CFS-D7(79,800円。くしくも、CF-3800と同じ値段です)なのではないでしょうか。私は、いまだにそう思っています。3ヶ月ほど前に<(新)鉄腕アトム>のDVDを買いました。1980年(昭和55年)に放送されたカラー版です(その中の、第21話「イワンのバカ」にカセットテープレコーダーが出てくるシーンがあります。カラー版では2030年の物語と言う事になっていますが、鉄腕アトムのようなロボットが完成するまでカセットテープは存在するのでしょうか)。鉄腕アトムの魅力は7つの威力です。その中でも<空を飛べる>能力こそ、鉄腕アトムを鉄腕アトムたらしめていると私は思うのです。それと同じような理由で(凄い例え(^。^;)。右の画像は25年ほど前のTDKの旧MA-R60と鉄腕アトムです。このカセットテープは、ダイキャストフレームをプラスチックでサンドイッチしてしまったという凄いカセットテープです。ぶつけられたら大怪我をします(^。^;))、STEREO・ZILBA’PにはドルビーNRが必要だったのではないでしょうか。CFS型番でもSTEREO・ZILBA’P・NewAge<CFS-V8>というTVチューナー内蔵モデル(値段69,800円で、なんと3ウェイスピーカーを採用していました。総合出力7Wのビッグパワーでラジカセ少年たちをクラクラさせていました。駅の壁に貼られていたB全版のポスターが忘れられません)が発売されましたが、やはりドルビーNRは採用されなかったと思います。ところで、<ZILBA’P>って、何を意味しているのでしょうか(動物園、知能、知識、身体、活動、遊び…)。カタログには英語が載っているだけなので、単なる語呂合わせなのでしょうか(ジルバで遊ぼう、という意味?)。それはそうと、今日は、原作の鉄腕アトムの誕生日の2003年4月7日です。テレビアニメのNew<ASTRO・BOY鉄腕アトム>の放送日でもあります。今回で3度目のアニメ化ですが、次のアニメ化の時(2020年頃)にも、我が愛するラジカセたちは元気に音を出しているのでしょうか。
ストレンジャー
魅せられて
CF-6500
CF-6500U
CF-6800
CF-3800
CFS-D7
鉄腕アトム
CFS-V8
<昭和45年にタイムスリップ>
回は、昭和45年(1970年)12月のSONY商品のしおりNO.5のカセットコーダーたちについて書いてみます(アイワがソニーの子会社になった次の年ですね)。意外にも、知っているモデルが多かったので、懐かしくて昔に戻った(タイムスリップ)気持ちになりました。この当時は、カセットコーダーのニックネームをマガジンマチックEM(<エ>レクトレット・コンデンサー・<マ>イク内蔵メカという意味でしょうか)といっていたんですね。以前書いた<マイク・イン・マチック>のネーミング・キャンペーンが行われる前の年ですね。TC-1010、TC-1150、TC-1160A、TC-1177はGマーク(デザインがいい製品に与えられるものですが、後にGマークをもらった製品は売れないと言われるようになり、メーカーに嫌われたそうです)をもらっています。それと、ほとんどの製品が充電式電池を使えるようになっているのには驚きました(さすがソニーです)。そして、ほとんど全ての製品にエンドアラームが附いています。すでに、アイワがオートストップを附けた製品を発売しているので、ソニーでもオートシャットオフを附けた改良機が出てもよさそうなものですが、製品の在庫整理ができるのを待っていたのでしょうか。
●TC-1010(マガジンマチックMemo。25,300円。音のカメラというキャッチコピーでした)は、メモ・タイプの<マイクのいらない録音機>で、アポロに乗ったテープコーダーという事で有名です。アポロに乗った日本の製品といえばニコンのカメラ<F3>が有名ですね。現在NASAは録音機器には何を使っているのでしょう。カセットテープは厳密には重力がなければいけないものなのです。カセットデッキが水平ローディングから垂直ローディングに変わりだした時(1975年代)に、一時妙なデザインになったので、ラジカセは平気なのに「なんで、カセットデッキは素直に垂直ローディングにできないのだろう」と思ったものです。垂直ローディングではどうしても巻きムラが残り、ワウフラッターやテープ速度に悪い影響を与えるため、ピュアオーディオの世界では問題になったのです。宇宙で使う時は、モノラルで記録する会話中心だったので問題なかったのでしょう。ひょとして、ビートルズの音楽を聴いたのかも知れないですね(マヂカル・ミステリー・ツアー?)。あるいは、クラシックの<ツァラトウストラはかく語りき>かな。肩掛けホルダー(KH-001。2,800円。肩掛け=K、ホルダー=Hだったのかな(^。^))は、「上着の下に隠してMemoを携行できます」、のコメントが笑わせます。まるでスパイ用具ですね。当時の新聞記者の中にはKH-001でTC-1010を携行している人が結構いたのでしょうか。スタンド兼用のACアダプターはMDプレイヤー用のクレードルの先駆けですよね。まさか、30年前のアイデアだったとは…。改良機TC-1015(MemoU。21,800円。価格が安くなったのはACアダプターがつかなくなったから?)で、テープの頭出しができるキュー装置と、録音・再生中にテープを一時停止できる電子式ポーズスイッチが附きます。そして、改良機TC-1020(Desk。26,800円)で操作ボタンがCF−1050と同じになり、オートシャットオフが附きます。TC-1010とTC-1015のRECボタンの隣の黒いボタンはアンロックの(ロックしない)FFボタンで、REWスイッチはRECボタンとFFボタンの後ろについていたのかもしれません(この写真では見えないので)。
TC-1010
NIKON F3
アポロ
●TC-1177(マガジンマチックEM・GO。19,800円。ワンタッチで同じ個所を何回も繰り返して聞けるレビュー装置を搭載。勉強特訓用?)は、特別な思い出のあるカセットコーダーです。私にとって、最初に見たソニーのカセットコーダーであり、音の宝石箱事<カセットテープ>の魅力を教えてくれたモデルだからです。同級生の秀才Y君が持っていて、当時流行っていたベンチャーズをカセットテープで聞かせてくれたのを、今だに憶えています。小さな楕円形のスピーカーから結構いい音がしました。スピーカー部分の白黒のラインが特徴でした。そういえば、この当時、ヘドバとダビデの「ナオミの夢」が流行っていましたね。この頃は、まだSLの貨物列車が走っていました。
TC-1177
●TC-100F(マガジンマチックEM・100。24,800円。Fはファインの略でしょうか。海外旅行用?)は、ソニーのカセットコーダーの第1号機である<TC-100>にエレクトレット・コンデンサー・マイクを附けた改良機です。外国(おもにアメリカ)でも使えるように、AC電源が110〜120Vと220〜240Vに切り替えができるようになっていました。再生ボタンがすでに▲マークになっています。
TC-100F
●TC-1150(マガジンマチックEM・Pro。25,800円)は、取材用に最適なテープカウンターとアンチローリングが採用されていました(CF−1400に、テープカウンターが附いていないのはコストダウンのため?)。あの名機CF−1500の祖先です(詳しくは、以前のTC-1150の項を参照してください)。「手放しで早送りと巻き戻しができるロックつき」と出ているって事はTC-100なんかは、早送りボタンがロックしないタイプだったのでしょうか。それにしても、今見てもカッコいいですね。改良機TC-1250(newPro。26,500円。さらにカッコよくなります)で、フル・オートシャットオフを引っさげて、衝撃的デビューを飾り、製品としても完成します。TC-100Fと同じくAC電源が110〜120Vと220〜240Vに切り替えができるようになっていました。
TC-1150
●TC-2100(マガジンマチックP&D。28,800円。ステレオデッキにも使える録音マニア用)にも、思い出があります。中学校の体育の時間に、女の先生がラジオ体操やフォークダンスを踊る時に使っていました。モノラル音声しか再生しないのにステレオ・カセットコーダーを使うのはもったいないなぁ、と思ったものです(でも、いい音だったなぁ)。操作ボタンの左横の、エレクトレット・コンデンサー・マイクが円形に見えますが、これは内蔵マイクとライン・インのシャッター型スイッチをマイク側に倒しているからです。ライン・イン側にするとシルバーの蓋が出てきます。スピーカーの周りが木目調に塗装されていました。コード1本でステレオ装置と接続できる録再(DIN)コネクター端子が附いていました。改良機TC-2100A(P&DU。29,800円)となりオートシャットオフが附きます。TC-2100の操作ボタン周りがブラックだったので、P&DUはソニーには珍しく、改良機なのに操作ボタン周りがシルバーになります。
TC-2100
●CF-1300(マガジンマチック1300。27,800円。FM・AMラジオ附き。よく遊び、よく学ぶ録音重視派?)は、ソニーでラジカセ唯一の横型(ホリゾンタル・タイプ)でした。FM・AMのバンドスイッチを切り替えるとラジオダイヤル手前の矢印の色がオレンジに変わるようになっていました(FM←→AMというように)。レビュー装置を搭載していました。そういえば、CF-1300がレコード店のショーウインドーの中に飾ってあったのを記憶しています。それに、ICF-111(スポーツ11)という3バンドのラジオも飾ってあったのを記憶しています(たぶん、この年だったと思いますが…)。このラジオはジープのように全天候型で、アンテナが取っ手になるというなかなかカッコイイ、ラジオでした。当時、松本零士の漫画に出てきたのを記憶しています(かなりデカク描いてありましたよ。SONYと描いていたかは憶えていないですが)。メーターは附かずLEDで同調したかを確認できるようになっていました。スポーツ11の弟分でAM・FMの2バンドになり、LEDと、ラジオダイヤルの下のAFCスイッチがなくなったモデルがあったのを記憶しています。
CF-1300
CF-111
●CFM-8120(マガジンマチックEM・R。32,800円。Rはラジオの意味でしょう)は、ソニーのラジカセ第1号なのではないでしょうか?以前型番のCFMをC=カセット、F=FMラジオ附き、M=モノラルと書きましたが、C=カセット、FM=FMラジオ附きでいいようです(始めは型番のつけ方をラジオと同じ3桁にしようとしたみたいですね)。数字の8は当初ラジカセを表していたのですが、CF-1300が発売された時に、この型番の附け方は中止になったのでは…。CFM-8120は1969年の発売なのでしょうか?エレクトレット・コンデンサー・マイクはどこにセットされているのでしょうか(上部のラジオダイヤルの右側あたりでしょうか?)。操作ボタンもCF−1400とは違い、手前に横に長いストップボタンがあり、その後ろにREC・早送り・再生・巻き戻し・EJECTとなっているように見えます。昔のソニーのカセットデッキにもこのような操作ボタンのものがありました。サイドの太いモールがCF−1400に引き継がれたみたいですね。それにしても、まだまだ謎の多いラジカセですね。
●そういえば、<藤原紀香>主演のテレビドラマ「あなたの人生お運びします」って、時代設定が1973年から始まるんですね。ケンメリ・スカイラインやホンダZが出てきたので嬉しくなってしまいました。これで、ラジカセが出るシーンでもあって、そこにソニーのCF-1500が出演したりすると最高なんですが。
CFM-8120
あなたの人生
<逃げて行ったラジカセたち>
ずかずのラジカセ遍歴(どういう遍歴じゃ(^^;))を重ねてきた私ですが、そんな私の手からすり抜けていったラジカセたちの事を、時々思い出す事があります。新品を買えないのなら単なる金欠病ですが、その製品が数年して、中古になった時に出会うと私は欲しくてたまらなくなるのです。値段も「えー、こんなに安くていいの」と言いたくなるほど安くなっている時があるからです。ちょうどヤフオクで掘り出し物を見つけた時と同じですね。あの時高くて手がでなかった製品が5分の1、あるいは10分の1の値段で売っている時があります。それも、どうしてこんな店であの時のあの名機(?)が…、という場合があるものです。でも、悲劇なのは色んな理由でゲットできなかった時です。いたさんのHPに載っているラジカセのいくつかにはそんな思い出があるものがあります。1番思い出すのはソニーのSTEREO・ZILBA’P・NewAge<CFS-V8>というTVチューナー内蔵モデルです(価格69,800円。総合出力7W)。ラジカセの癖に3ウエィ・スピーカーがついている凄いやつ(^^;)です。木目のスピーカー・グリルがカッコよく、おまけにスピーカー・ネットは外す事ができます。最近のスピーカー・ネットを外せる機種では色違いのスピーカー・ネットを用意している物もありますよね。ラジカセに布製のスピーカー・ネットを採用したのはパイオニアのランナウェー<SK-95>あたりからだと思います。SK-95はネズミに弱い(^^;)が、CFS−V8式ならスピーカー・ネットの予備があればOKです(私は耐久性のない布製は嫌いですが)。レベルメーターはLED仕様(というか、この時代にはアナログ・メーターよりもLED仕様にしたほうがコストが安くなったようですね)で、テープの頭出し機能が附いていました。シルバー・パネルの上にはボリュウム類が、ミキシング・ボリュウムのように整然と置かれ、機能・性能ともに文句の付けようの無い物でした(ドルビーNRが附けば完璧だったのですが)。20年位前(ちょうどソニーのポータブルCDプレィヤー<D−50>を買った頃でした。松田 聖子がCMソング「裸足の季節」でデビューした頃かな。「風は秋色」もよかったなぁ…)、このラジカセと、どこで遇ったかというと、古道具屋というか何でも屋というか(今で言うリサイクル・ショップですね)、古い背広から中古のテレビまで売っている店でした。その日は、日曜日だったのでパチンコをやりに行く途中で、「財布のいいのがないかなー」と、覗いてみたのです。すると、棚の上の真っ黒いケースからラジカセのハンドルが見えました。「あれっ、こんなにでかいラジカセのキャリング・ケースは初めて見るなぁ」と、思い、店のおばさんに断ってからキャリング・ケースを開けて見たのでした。それが、STEREO ZILBAP<CFS−V8>でした。「こんな所で遇えるなんて」私は興奮しながらボディをチェックしました。このラジカセの操作ボタンは凄く軽くできているのが特徴でしたが、その点は特に問題ありませんでした。布製のスピーカー・ネットも大丈夫でした。「いくらですか?」と、聞くと「16,000円でいいよ」との事でした。私は2万円持っていましたが、こんなデカイものをパチンコ屋には持っていけないので、とりあえず元の棚の上に返しました。そして、パチンコ屋へ行き1万円位稼いだのでパチンコをやめて、ラジカセを買って帰ろうと思いその店に行きました。しかし、CFS−V8は消えていました。すでに、誰かが買っていった後でした。オー・マイ・ゴッドと、叫んでも遅かったのでした。私は「後で来るから置いといてください」と言うのを忘れていたのです。パチンコなんかやらないでラジカセを買えばよかったのに…。その晩、私はCFS−V8が逃げていく(?)悪い夢を見てうなされました(;。;)。
CFS-V8
SK−95
聖子様
D−50
パチンコ
<さようなら、ドルビーよ>
2002年2月版のソニーCDラジカセ総合カタログを見ていた私は妙な事に気がつきました。それは、ZS−D55(現在のソニーのラジカセの最高モデルです)の機能表のテープ部を見てもドルビーB・NRの項目がない事でした。私は、オープン価格になってからというもの、カタログもあまり見なくなっていたのでした。そんな、馬鹿な事が…、気が動転したままパソコンのパワー・スイッチを押し、インターネットに繋ぎました。ソニー、パナソニック、アイワ、ビクター、シャープとHPを調べてみましたが、どのメ−カーもCDラジカセ(当然ラジカセも)にドルビーB・NRを附けるのを止めたようです。ソニーとアイワとシャープはミニコンポのカセット附きのものをチェックしてみましたが、やはり駄目でした。日立にいたってはラジカセ部門から撤退したようです(カセットデッキのナカミチもなくなりましたね。30年前、ナカミチ1000の広告の、カセットテープ本体を見えなくしてあるストイックなデザインと価格に衝撃を受けたのが今でも忘れられません。右の画像は1000と1000の子孫1000ZXLです。20年ほど前に発売された、ナカミチ1000ZXLは当時50万円位したと思います。それから、金メッキ仕様が出てさらに驚いたのを記憶しています)。ZS−D55にしてもハイポジ・メタルは再生しかできません。アイワには一機種だけ私ごのみのデザインのラジカセがあったのですが、ZS−D55と同様でした。ああっ、もうCDラジカセ(ラジカセとミニコンポも)では、ドルビーB・NRをかけたカセットテープは聞けないし(厳密には)、ドルビーB・NRをかけて録音もできないのか…。いつかはこうなると思っていましたが、一機種も無くなってしまったとは寂しいかぎりです(パイオニアのLDプレーヤーのように再発売してくれないかなぁ)。VHSビデオのノーマル音声のドルビーB・NRを思い出します。私は、当時ビクターのHR−D755を所有していました。ソニーの一番安いダブル・カセットデッキにはドルビーB・C・NR(ドルビーC・NRはドルビーB・NRの発展型なので回路中にドルビーB・NRが必ず附くそうです)が附くそうです。カセットデッキの無くなる日は何時でしょう。慌てた私は、姉にあげたパナソニックのCDラジカセ<RX−DT7>を事情を話してから返してもらいました(私は、ドルビーB・C・NRを備えたRX−DT9も一時所有していました)。壊れるまで、てもとに置いておく事にしました。10年前に買ったこのCDラジカセはマツダのRX−7のように高性能(メタルテープ使用で周波数特性が30〜18000Hz((EIAJ))でした。すごいのは単一乾電池10個((DC15V))でCDを演奏すると2時間で止まってしまう事です(^^;)。燃費が悪いのもロータリーエンジンのRX−7なみでした。なんてバブリィだったんでしょう)でしたが、最新のラジMDCD(カセット附き)を買うからいらないや、と思ったのでした。まさかこんな事になるとは夢にも思いませんでした…(;。;)。昨日、DVDの「アメリカの夜(1973年フランス、イタリアの合作)」を買って来ました。映画製作の舞台裏や、そこに関わる人々の悲喜こもごもを描いた、巨匠フランソワ・トリュフォー監督の傑作中の傑作です。この映画を観たのは高校2年の時だったと思います。LDを持っていたのですが去年処分してしまったのでした。なんの事はない同じソフトを集めているというわけです。なんと、この映画の中で主演のジャクリーン・ビセットが、ソニーのTC−100Fを子犬のように膝の上に乗っけて、フランス語の練習をする場面があったのです。経過時間1:26:35から20秒ほど出演します。いたさんの「初期ラジカセの研究室」を見てから、映画の見方が変わったようです(^。^;)。TC−100ではなく、TC−100Fとわかるのは内蔵マイクに向かって録音しているからです。斜め上と、斜め横と、斜め後ろしか映らないのでメーカー名とかをわからないようにしているようです(今は広告として映画の中に出てきます。ジェラシック・パークに出てきたニコンのF5なんかもそうですね。今の映画とは大分違います)。フランスでもソニーのテープ・コーダーは有名だったのでしょう。それにしても、この頃のジャクリーン・ビセットは綺麗でしたねぇ、ため息がでました。今、「アメリカの夜」のサウンドトラック(このテーマ音楽もいいんだ)を録音したカセットテープをRX−DT7で聴きながらこの文章を書いています。さようなら、ラジカセのドルビーよ。
ZS−D55
ナカミチ1000
1000ZXL
RX−7
アメリカの夜
ジャクリーン・ビセット
TC−100F
<おお、懐かしの1177よ>
さしぶりでヤフオクでカセットプレーヤーをチェックしていたら<昭和45年にタイムスリップ>編に出てきたソニーのTC-1177(マガジンマチックEM・GO。19,800円)が出品されていました。ああっ、懐かしい…、私の目の前に30年前の景色が広がりました。再生・録音はOKでしたが、巻き戻し・早送りは力ない状態です、とのコメントが添えてありました。おそらく、こんなに綺麗なTC-1177はもう出てこないでしょう。発売 は1969年(昭和44年)11月 という事です。カタログスペックは、レビュー、エンド・アラーム、大きさ 幅223×高さ59×奥行209mm 、重量 2.3kg、周波数特性50-10kHz 、スピーカー 7×10cm(ソニーの製品は楕円形スピーカーが多かった気がします)、 実用最大出力 1.2W、電源 単2×4、AC100V、充電式電池、カーバッテリー(例のCF-1500に使われている4穴タイプです)となっています。という事は、私の持っている TC-5000(1974年発売 。サーボモーター採用、フル・オートシャットオフ、アンチローリング、3ヘッド方式、録音中テープの終わりが近ずくとランプが点滅して知らせる<ビフォアエンド・アラーム>、大きさ 幅247×高さ72×奥行192mm 、重量 2.6kg、電源 単2×4、AC100V、カーバッテリー)と同じようなサイズだったのですね(すべての機能がちゃんと作動します。4年前に古いコンピューターのマッキントッシュなんかを売っている妖しい店で購入しました)。ただ気になったのはボディに型番の表記がどこにも無い事です。この当時はボディ裏にあればそれでよかったのでしょうか(車でいえば、どこにも車名が無いようなものですが…)。TC-100以来のデザインの操作ボタンはイジェクトボタン(青いラインが入っている)のボディ側にはEJECT、巻戻し(左向きの黒いふたつの三角マーク)、停止(■)、再生(右向きの黒い▲)、早送り(右向きの黒いふたつの三角マーク)、録音ボタン(赤いラインが入っている)のボディ側にはREC(英語?)と印字されているけれど、フランスに輸出した時にはどうしてたんでしょうね(アイワなんかは英語表記していたのでもっと大変だったのでは)。日本語表記になった製品が増えた最近では、英語表記の製品が欲しくなったりするのは贅沢でしようか。後、気がついたのは操作ボタンの表面が、どのボタンも同じな事です(このほうがコスト的には有利ですが)。というのは、TC-5000の頃には停止ボタンの表面には小さな四角い∩面(■)、再生ボタンの表面には丸い∪面(●)、録音ボタンの表面には丸い∪面(●)の中に小さな∩面(◎のようになる)、EJECTボタンの表面には6本のラインがあり暗闇でも操作できるようになっていたからです。この操作ボタンのデザインは、TC-D5Mにも引き継がれています(さすがソニーの公式)。そして、TC-1177のハンドルは、使わない時ボディ側にスライドして隠れるようになっていますが、これはCF-1300などと同じです。私の持っていた日立のラジカセ(CF-1300もどき)もスライドするハンドルでしたが、ボディ側にスライドしないでボディの外側をスライドするものだったので、だんだんハンドルのねもとが拡がってきてまいったのを憶えています(^。^;)。TC-1177+FM・AMラジオ=ラジカセ唯一の横型(ホリゾンタル・タイプ)のCF-1300だったのかも知れません(レビュー機構も附いていますから)。メーターなんかはCF-1400よりも立派です。ホリゾンタル・タイプのカセットコーダーはイジェクトボタンを押すとガチャッンとカセットテープが飛び出しビックリします(TC-D5Mでも同じです)。この前、1975年(昭和50年)の山口百恵の映画「潮騒」のDVDを買ってきました。伊勢湾・歌島を舞台に純朴な漁師の若者と婿取りに島に帰ってきた有力者の娘との初々しい恋愛を描いた映画です。有名な初枝(百恵)が新治(友和)に「その火を跳び越して来たら…(経過時間00:40:00)」という名シーンもいいけれど、経過時間01:11:47からの「潮騒」の主題歌がながれる港のシーンもいいですよ。その時、新治(友和)が見る手紙に添えられた初枝(百恵)の白黒写真も可愛かったなぁ。それにしても、TC-1177の新品は綺麗だったでしょうね。
TC-1177
TC-5000
潮騒
<F70よ、ご苦労様さま>
フオクをいつものようにチェックしていると、SONYのラジカセ CFS-F 70が出品されていました。私のもっているラジカセと同じです。「20年位前のものです。長い間、自宅にしまってあったものです。テープの早送り、巻き戻しがききません。またロッドアンテナがありません。外装はアルミパネル(?)で重量は約10キロあります。フェザータッチメカやPLL電子チューナー等、当時10万くらいした高級機でした。」とのコメントがありました。私はロッドアンテナを曲げた事がありません。人によってはAM放送を聞いている時でもロッドアンテナを伸ばすせいでしょうか(意味ないのに)。CFS-F 70は外部アンテナが使えましたので内蔵ロッドアンテナは使った事がありませんでした。私のようにたまにカセットテープを使ってやれば壊れないでないんですよ、なんてね。私は、CFS-F 70に1982年8月1日ANRS(私の初めてのカセットデッキはビクター製だったのでした)をかけて録音したTDKのSA90(ハイポジ、クローム・ポジション)の「HIROMI・GO」(郷ひろみのベストヒット集です)のカセットテープをセットしプレイボタンを押しました。するとCFS-F 70はいつものように派手にLEDのレベルメーターをふらして再生し始めました。なにせ0からマイナス側がほとんど点きっぱなしなのです(デシベルなんてどこにも印字していませんが)。偉そうにしていてもラジカセです(^。^;)。「よろしく哀愁(この歌は1975年頃、書店でナカミチの1000の広告をオーディオ雑誌で見た時に有線からかかっていました。なぜかいまだにはっきり憶えています)」「悲しきメモリー」ときて、片面の最後の私の好きな「哀愁のカサブランカ(この歌の海の中でセミヌードのモデルが出てくる傑作レーザーカラオケがありました。飲み屋で私は大分歌ったものです。たしか第一興商とかいゆうメーカーが出していました)」になりました。そして、片面が終わりそうになり、「哀愁のカサブランカ」だけもう一度聴きたいと思い、そのままの状態で巻戻しボタンを押したのでした。すると「カチッ」という音とともに停止してしまいました。AMS(オートマチック・ミュージック・センサー)が働いて、「哀愁のカサブランカ」がもう一度再生する筈なのですが…。これはひょっとしてヤフオクに出品されていたCFS-F 70の「テープの早送り、巻き戻しがききません」と同じ現象ではと思い、早送り、巻き戻しボタンを交互に押してみました。何度押しても「カチッ」という音とともに瞬時に停止してしまいます。ボタンを押してもリールが回転しないためシャットオフ(停止)動作をしているようです。さすがはフェザータッチメカです。これがメカニカル・フル・オートシャットオフだったら5秒ほど待たなくてはなりません(^。^;)。メカニカル・フル・オートシャットオフはメカが古くなってくるとそのままボタンが戻らない事があります(私はいまだに5秒ほどカウントしてしまいます)。「ガーンッ」もう間違いありません。劣化によりゴムベルトが切れしまったようです(いたさんのHPにCFS-F 70のレポート書いたのは2003年1月17日でした。今日はは5月17日なので、4ヶ月前は元気に動いていたのに…)。ビクターのカセットデッキを買った年にCFS-F 70を買いましたから、かれこれ20年位前になるでしょうか。よくどこも壊れずに、気まぐれな私に付き合ってくれたものです。でも、ラジオとテープの再生だけはできるのでWM-D6をラインでつないで、早送り、巻戻しの補助に使おうと思います(いま思ったのですがシルバーのWM-D6もあれば楽しかったですよね。CF-1980もホワイト・ボディを出していますが、スピーカーが黒くて丸かったのでパンダみたいでした。いつかはWM-D6Cを買おうと思っていたのですがカタログから外されてしまいました)。私の目の前をCFS-F70と暮らした日々が走馬灯のように流れていきました。初めてVHSビデオ(安さに負けてナショナル製を買いましたが、なんと3倍モードでないと特殊再生ができないのです。今では信じられませんが巻戻しサーチもできませんでした。映りも最悪で、オマケにその当時はリモコンもまだなかったのでした)を買った時、初めてウォークマン(WM-D6。ソニーの録音機の名機です。キュー&レビューが附いていますがテープが痛むのであまり使いません)を買った時、初めてCDプレーヤー(D-50。その可愛い姿に似合わぬ実力でCD人気を加速させました)を買った時、初めてHi-Fiのベータ・ビデオ(HF-705。ソニーでなければできない、その薄さで、そのカッコよさで私は大好きでした。ある時パネルを開けた時に、部品が台風の後の木のように倒してあるのを見て薄さの秘密の一端を見ました)を買った時、初めてDATデッキ(その他いろいろ)を買った時に隣で静かに見守っていた、お前をいつまでも忘れないよ…。カセットデッキ部が壊れてもPLL電子チューナー附きラジオ(ライン・イン附き)として使います(^。^)。そういえば、1982年にはブレードランナーが製作されましたが、私は映画館では観ていません。ビデオの字幕がやけにでかくて、慣れてくるとデッカードのモノローグがうるさい「完全版」と、DVDの字幕がやけに小さくて、スマート過ぎるラストの「最終版」を持っています。しかし、「最終版」を「これこそ、まさに本来の姿を取り戻したSFハードボイルドの傑作」というのもどうかなぁ。一番驚いたのはデッカードを演じたハリソン・フォード本人だったのでは(あんなに、頑張ってモノローグをいれたのに)。私は「完全版」のラストのバンゲリスの音楽(サウンドトラックが存在せず、手に入るのは再録音したものだそうです。映画版のシャープ感がないのが残念です)をバックにスピナー(垂直離陸航空機)で空を飛ぶデッカードとレーチェル(ショーン・ヤングが美しかったですね)がよいと思うのだけれど。この物語の設定は2019年11月のロサンゼルスだったんですね(後17年ではレプリカントは出来ないでしょう。今度のアトムはレプリカントのようですね)。F 70よ、ご苦労様さま。そして、これからも。
CFS-F 70
TDKのSA
郷ひろみ
WM-D6
ブレードランナー
ショーン・ヤング
<悪夢のstereo2700D>
れは忘れもしない3年前の冬の事でした。私は朝の8時に宅急便の事務所の前に立っていました。個人売買でSONYstereo2700D(CF-2700D。CF-2700と同じ64,800円でした)とTA1700(TA-1700。36,800円)を買ったからです。私は現物を早く見たくて我慢できなかったのでした(土曜日に配達に来た時家にいなかったのです。それに日曜日でしたので)。CF-2700Dはstereo2700(CF-2700。64,800円)の改良機です。CF-2700のラジオダイアルがブラックなのに対してホワイトになります。それから、カセットホルダーの色が黒のプラスチックから銀色に変わります。この2台は当時高校生位のラジカセ好きの人にとっては欲しくても買えない、憧れの「ラジオカセット(ソニー流に言えば)」だったのではないでしょうか。かく言う私も欲しくても買えない一人でした。なにせ、アンプのTA-1700とスピーカーのSS-1010(19,800円)を買わなければ本来のステレオにならないのです(CF-2700とセットで揃えると121,400円です)。CF-2700は、今思うにチューナーにステレオ・カセットコーダーを附けたモデルだったんですね。冷静になって考えれば単体ではモノラルでしか聞く事しかできないという困った機械でした。ヘッドホンを付ければ別ですが、それでも、音量調整が2段階しかありません。さすがのバリアブルモニターもステレオには対応していなかったんですね。フル・オートシャットオフもラジオまでは止められません。でも、これは、わざとスリープスイッチで止めるようにしたのかも知れません。エアチェック中にカセットテープが終わったからといって、いちいち止まっていたのでは面倒だと思ったのではないでしょうか。TA-1700の「高域ノイズをカットするハイフィルター」はドルビーを内蔵していないCF-2700を補助するものだったのでしょう(そういえば、ドルビーがカセットデッキに附くまではハイフィルターが附いていましたね)。ヘッドの(F&Fヘッドならよかったのですが、CF-2700はパーマロイ・ヘッドだったと思います)寿命が心配でしたが、やはりコストの壁があったのでしょう。TA-1700とスピーカーをもっていれば、DINコード(今はもうありませんが、録/再が1本のコードでできる)1本でステレオに変身できた訳です。プレーヤーPS-2700(37,800円)を買えば立派なステレオ・システムになります。CF-2700の魅力はなんといってもそのスタイルにありました。テープ操作部は<カセットデンスケ>風に出来ていますが<イコール>ではありません。カセットデンスケ・シリーズは後にテープ操作部の下にボタン・ガード(正確な言い方は知りません)を附けて、スマートなスタイルがワイルドになりました(ランボルギーニ・カウンタックのプロトタイプは最初スマートなデザインでしたが、エンジンの冷却能力を上げるため、市販モデルはラジエーターを巨大化させたのに似ています)。そして、チューニング・ノブとボリュウムの形です。ソニーのオーデォ機器の、チューナーのチューニング・ノブと、アンプのボリュウム・ノブのミニチュアになっているのです。でも、このボリュウム・ノブの材質は半透明のプラスチックにメッキをしたものです。古くなってくると中の半透明のプラスチックが顔を出します(もっともその前にメカの方も壊れますが)。そして、驚くのが底の部分と後ろ以外を金属で囲んでいる事です。新品の時の輝きといったら、それはもうカッコイイの一言でした。そういえば、バック・ツゥ・ザ・フューチャーに出てきたDMC・デローリアンも外装にステンレスを使っていて塗装はしていないそうです(そのままでは、あまりにも鏡のように周りを映すため、磨りガラス状に表面処理されているそうです)。私は東京にいた時、デローリアンの本物を見て興奮したのを憶えています。でも、車の色がステンレスの色だけというのも寂しいですね。後、CF-2700とCF-2700Dの違いはテープ切替スイッチです。CF-2700がノーマル(TYPET)とクローム(TYPEU。ソニーは最初クロミテープと呼んでいました。もっとも私はクロミテープの頃には買った事がありませんが)で、CF-2700Dはノーマルとフェリクローム(TYPEV)に変更されていました。CF-3800はノーマル・クローム・フェリクロームと3ポジションありました。これもやはりコストの壁があったのでしょう。フェリクロームは普通のカセットレコーダーにも使える(本来の性能はでませんが)というので発売された時に買ったのを憶えています。当時のソニーの<デァアド・フェリクローム・カセットテープC60Duad>が1本だけ残っていました(A面が黒、B面が銀で向かって左上にカセットテープがデザインされています。CF-1600のボディ左下についている、あの○_○です。A面なら左の○にA、B面なら右の○にBと表示されています。オマケにA面の○にAは凸面になっているので暗闇でもカセットテープのA面、B面がわかります)。中身はというと富田勲の「宇宙幻想」でした。これは、アイワのステレオラジカセのTPR-820で録音したものでした(最近、TPR-820の取説が出てきました。懐かしかったなぁ)。最初にフェリクロームがなくなりましたからCF-2700Dは可哀想でしたね。最もクロームもTYPEUというポジションが同じだけで、材質にはもうクロームは使っていないそうです。CF-2700Dにはテープ走行を一定に保ち、ワウ・フラッターを向上させるサーボモーターが採用されていたそうです。そういえば、8年位前に、CF-2700を知り合い(この人は、当時、新品の白い<ポルシェ911>を1,300万円で買いました。凄いのはその年、三菱の店にパジェロを買いにポルシェで行った時です。私も付き合いで一緒に行きましたが、店の人たちも驚いていました。リッチな人というのはいるものです)から1週間ほど借りた事がありました。古いためボリュウム・ノブの中の半透明のプラスチックが顔を出していましたが外観は綺麗でした。カセットテープを聴くと音が揺れて駄目でした。でも、立派なキャリングケース(4,000円もしました)には感心しました。キャリングハンドル(1,980円)を附けるとまたカッコイイですね。ソニーの永遠のライバル松下のナショナルRS-4400で憶えているのはチューニング・ノブに触るとダイヤル・ライトが点く事です。それに、ワンタッチで脱着できる肩掛けベルトが、当時クーガをもっていた私にはカッコよく見えたものです。でも、CF-2700に比べてサイズが大きいのがネックでした。いたさんのHP第55弾のソニー・東芝・松下のデンスケタイプ・ステレオラジカセ4機種の中の東芝RT-8400Sがテープ操作部の下にボタン・ガードを附けているので一番新しいのでしょうか。それにしても、ソニーのCF-2700の影響は大きいですね。東芝・松下はテープ操作部の表示が英語と絵文字の両方になっているのが笑わせます。絵文字はソニー製品を使っていた人用でしょうか?個人売買で手にいれたCF-2700DとTA-1700は、どちらもひどい状態でした。CF-2700Dは「ラジオダイヤルに少しキズがある」という事でしたが、キズどころか何かをぶつけた<ドデカイ・ヒビ>が入っていました(T。T;)。そして、カセットテープを聴くと音が揺れて聴いていられません。チューニングもできませんでした(メーターも動きませんでした)。TA-1700はパワースイッチの銀色のメッキ部分がありませんでした。ボリュウムにはガリがあり、オマケにバランス・レバーのツマミ部分もありませんでした(CF-2700DとTA-1700は2年前に処分しました)。私はすっかり使う気がなくなりました。それでも、なにか使える部品はないか捜してみました。そして、CF-1980マークUのアンテナ押さえ(本当は何と言うのでしょう)と同じ物が使われているのを発見しました。消耗品らしくネジで簡単に外す事ができたので、CF-1980マークUに、CF-2700Dから外したアンテナ押さえを附けました。今でもCF-1980マークUのアンテナを見るたびにその事を思い出します(ああっ、悪夢だ)。1万円のアンテナ押さえは高かったなぁ(;。;)。
CF-2700
CF-2700D
カウンタック
デローリアン
<隣のラジカセが気にかかる?>
ブルラジカセの先祖って皆さん知ってますか。私の記憶ではソニーのCF-1750(39,800円)だったと思うのですが。モノラル・ラジカセに再生専用(カーステレオ用?)のサブ・メカを搭載していて「テープ編集ワンタッチ」というものでした。HP第115段の昭和52年のソニーのカタログに載っています。それは、私が東京の会社の寮(アパートのような古いマンションでした?)に住んでいた頃(1977年ですから、26年ほど前です)の話です。3月の日曜日の10時ごろ、「ピンポーンッ」と、チャイムの音がしました。ドアを開けると、そこに立っていたのは同僚の麻美(仮名^。^;)ちゃんでした(マジで小林麻美の若い頃にそっくりでした。今はどうしているんだろう…)。なんと、私の部屋の隣には同じ会社の女の子が住んでいたのでした。「どうしたの?」と聞くと、「あたしも、ラジオカセット(今となっては懐かしい言い方ですね)を買ったんだけど、使い方がいまいち分からないの。だから部屋に来て教えてほしいの」との事。私がラジカセに詳しいのを彼女も知っていたのでした(つまらない事を知っている変な奴だと思ったことでしょう^。^;)。CF-1775(43,800円。第122弾のソニーのLLラジカセ参照)を買ったばかりの頃だったので、それを持って彼女の部屋に行きました。麻美ちゃんが買ってきたのはソニーの<CF-1750>でした。麻美ちゃんが言うには、カセットテープのコピーをとる為に買ったという事でした。私は2台を並べて置いて機能の違いを説明し始めました(まるで秋葉原の電気店の店員です。その頃、すでに私はソニーの製品を全て暗記していました)。新発売のCF-1750は色んな面で画期的な機構を採用していました。カセットテープの編集が1台でできる<サブ・メカを搭載>、ボタンひとつで録音できる<ワンボタン録音方式>、プログラムの合い間に無音録音(あき)を作るREC-MUTE機構(テープデッキのメカでした)、サブ・メカには発光ダイオード採用のエンドストップ(という事は、ストップしないでブザーを鳴らすだけのエンドアラームのように、光でテープエンドを知らせる発光ダイオード版エンドアラーム?)、スリープスイッチ(この頃にはフル・オートシャットオフを採用しないモデルに附けられるようになったみたいですね)、テレビの1〜3チャンネルの音声が受信できるFMワイドバンド(アメリカに輸出するFMラジオの周波数と同じです。アメリカのFMの帯域は日本に比べて広かったのです。ようするに部品の共通化ですね)、8X12pだ円形スピーカー採用(珍しい。スペースを稼ぐためだったのでしょう)などです。メカのレイアウトも変わっていました(これから書く事は、26年前の曖昧な記憶だけで書きますので、間違っていたらごめんなさい)。まずテープ操作部のボタンが、録音(ワンボタン録音)、早送り、再生、巻戻し、停止/イジェクト(アイワみたいですね)の5個になります。たしかソニー式のワンボタン録音は、録音ボタンを押すと再生ボタンも同時に押されてロックしたと思います。私はナショナル式のワンボタン録音のデザイン(録音ボタンと再生ボタンが隣にあって、録音ボタンを押せば再生ボタンも押され録音状態になる)が嫌いでした。それに、録音ボタンと再生ボタンが隣同士というのは何となく危険な気がしました。現在のパナソニックのビデオのリモコンの録画ボタンがワンタッチ・タイプで何となく怖かったのですが、ある日ビデオを再生中に録画ボタンを押してみました。なんと、再生中は作動しないようになっているのでした(ちゃんと説明書を見ないと駄目ですね^。^;)。それでは、問題のテープ編集が1台でできる再生専用のサブ・メカを搭載しているのですが、その動きを説明してみましょう。サブ・メカ用の操作はカセット・イジェクトレバー(ハンドルの右側の前に見えている黒いレバー)のみです。カーステレオ用と同じでカセットを入れれば、即再生を始めます。その時、テープの音はサブ・メカの音声に切り替わります。その間に<メイン・メカ>はいらない曲の時にはREC-MUTEを作動させ<あき>を作り、ポーズレバーを押すという作業を繰り返すという訳です。単なるカセットテープのコピーなら、メイン・メカに生カセットテープ(?)を入れてポーズレバーを押してから録音ボタンを押し、サブ・メカに、コピー元のカセットテープを入れてポーズレバーを解除すればOKです。サブ・メカは早送り、巻戻し、停止はできません。テープエンドになったら発光ダイオード採用のエンドストップが点いてイジェクトされるのを待ちます。そして、カセット・イジェクトレバーを下に動かせばイジェクト(=停止)されます。REC-MUTEのレバーとポーズレバー(カセットホルダーの右側)ですが、ポーズレバーは下げてオンですがREC-MUTEの操作法を思い出せません。REC-MUTE(アンロック)のレバーを押して数秒したらポーズレバーを押せばよかったかな…(あーっ、思い出せない)。それにしても、現代のステレオ・ダブルラジカセとは比べ物になりませんでした。それでも、CF-1775より価格が安かったのですから面白いラジカセでした。CF-1775はそれだけよく出来ていましたが、麻美ちゃんにはあまり自慢はしませんでしたが…。一通り説明してからタバコを吸おうと「灰皿ない?」と言うと、「タバコの匂いがコタツ布団につくからいやなんだけど」と言いながら、インスタントコーヒー(ネスカフェ?)と灰皿を出してくれました。タバコを吸わないのに灰皿なんかあるのは変だなぁ、と考えながらセブンスター(なんと、この当時150円でした)を1本吸いました。そして、「それじゃあ、何か解からない事があったら、また、遠慮しないで来てね」と言い麻美ちゃんの部屋から出ました。3月の日曜日の空はどこまでも青く澄みきっていました。「さて、秋葉原にでも行ってくるか」20歳の私は、部屋にCF-1775を置き服を着替えて国電(今のJRです)K駅へと向かったのでした。
麻美ちゃん
麻美さん
CF-1750
CF-1775
<studio1775の思い出>
フオクのラジカセ・コーナーを見ていたら、真新しいSONY・studio1775(CF−1775。43,800円。キャリングケース3,500円)が出品されていました(懐かしいなぁ…)。画像を開いて見ると、なんと箱つきです。この当時のソニーの製品のパッケージは斬新なもので、捨てるにはもったいないと思ったものです。CF−1775は忘れもしない、自分で働いたお金で買った、初めてのソニーのラジオカセットでした。なぜpro1900(CF−1900。38,800円)を買わなかったというと、1977年(昭和52年)にはもうカタログから消えていたからです。それと、LL1765(CF−1765。39,800円)も消えていました。つまりCF−1775は、CF−1900(父)とCF−1765(母)という親から生まれたスーパー・ボーイだったのです(値段も高いわけです)。「アフレコ(先に録った音を消さずに吹き替えできる、4トラック2チャンネルLL方式)、ミキシング(ミキシング再生・録音OK、アフレコと組み合わせて5重ミキシングが可能)、スピード・コントロール機構搭載。LL(Language Laboratory)学習もOK。痛快プレイが飛び出す<マルチプレイ・カセット>」というコピーが附いていました。その他の機能として留守録音ができるタイマー・スタンバイ機構(CF−1900の機構です。もちろんセルフ・スタートとしても活躍します)、マイク・フェーダー(studioシリーズの一員の証拠です)、テープを再生しながらワンタッチでアフレコができる後追い録音方式(CF−1765の機能です)、LLバランサーつまみ、録音済みテープの誤消去を防ぐ<ラジオON&ライン・イン/OFF/LL>切り替えスイッチ(手前からLL/OFF/ラジオON&ライン・インとなっている)はCF−1775で新採用したスイッチです。ラジオはフル・オートシャットオフすると自動的にOFFポジションに戻りますが、LLポジションからはフル・オートシャットオフしてもOFFポジションには戻りません。これは、教材を消さないための工夫です。このスイッチは、便利なもので、CF−1765でのLL/NORMALスイッチを無くしました。LLポジションからOFFポジションにするにはカセットテープをイジェクトさせます)、サーボモーター、ラジオの(FM)AFC/(AM)ISSスイッチ、ポーズスイッチ(CF−1900ではポーズ・スイッチとタイマー・スタンバイ・スイッチが共用でしたが、CF−1775では別々になりました。そのため軽快な操作感となりましたが、タイマー・スタンバイ・スイッチが押されているとポーズ・スイッチは働きません(^。^;)、フル・オートシャットオフ、キュー&レビュー(ワンタッチ・レビューも可能)、ラインイン・モニター、スピーカー12cm(出力2Wで以外といい音でした)となっています。後にも先にも、こんなに操作がややこしい(楽しい(^。^))ラジオカセットはありませんでした。ボタン操作もLL機構のために再生ボタンが押されていても、録音ボタンを単独ロックができ即録音でき、巻戻しボタンを録音中に押すワンタッチ・レビュー(録音ボタンが戻り、巻戻しボタンを離せば即再生)を使えば簡単にLL学習ができました。そして、DC(12時間用電池式)タイマー<T−19H(6,500円)>を使えば現在のラジカセ同様、留守録音ができるようになります(かなりアバウトですが(^。^;))。このT−19Hの凄いのはCF−1775が電池でも作動できることです(CF−1775のタイマー・ジャックにつなぐだけでOKです)。プログラムタイマー(24時間用AC式)のPT−24も使用できました(というか、ACコードがつなげればどこのメーカーのものでもOKです。私はナショナルのオーデォタイマー<TE−65>を持っています)。私はどちらかといえばスリープ・タイマー代わりに使っていました。そのCF−1775ですが、1年もしないうちにテープの再生が出来なくなってしまいました(当時はF&Fヘッドではないので壊れたのかなぁ、と思っていました)。即、購入した電気店に持って行き修理に出しました(私はキャリングケースも買っていました。随分立派なキャリングケースでした)。1週間ほどして修理が出来たと電話連絡があり、夕方6時頃、CF−1775を引き取りに秋葉原へ行きました。電気店で持っていったカセットテープをセットして再生ボタンが押すと元気に音が出ました。嬉しくなった私は、ついでに、ヘッドホンとマイクが一体になったLL学習用ヘッドセットHS-25(4,900円)を買いました。その日は土曜日でしたので、私はCF−1775を肩に掛けたまま飲みにいく事にしました。いきつけの、スナックMのママ「みずき(仮名)」さんは、25歳位の鼻の左側に小さなホクロ(色っぽい)のある長髪でスマートな美人でした(奥村チヨに雰囲気が似ていました)。その店には、フォークギターとリズムマシンとマイクが置いてあり、たまにフォークの好きなお客さんが歌ったりしていました。その時にママが、「あたし、泣いちゃうから<22才の別れ>は歌わないでね…(可愛いハスキーな声でした)」と言っていたのを記憶しています。その頃はまだジューク・ボックスが置いてあり、「気絶するほど悩ましい(ギタリスト・チャーが1977年6月に発売したシングル) 」をよく聞いたものです。「どうしたの?ラジオカセットなんか持ってきて」と聞かれたので「修理ができたんで、秋葉原から肩に掛けてきたんですよ」と答えました。その日は、土曜日の8時だというのに客は私だけでした。私は「誰もいないから、カセットテープを聴いてもいいかなぁ?」と言い、彼女が「いいわよ」と言うので、CF−1775の再生ボタンを押しました。ポール・モーリアの「シバの女王」が二人しかいない店の中にながれました。「ああっ、これって、ナッチャコパックの音楽よね」みずきさんは、細い煙草に火を点け静かに懐かしそうに言いました。「このラジオカセットは留守録音ができる<タイマー・スタンバイ機構>が附いているから、ナッチャコパックも留守録音できるけど、120分のカセットテープでも1時間しか録音できないのが悩みの種なんだ(^。^;)」と私は言い、冷たいビールを飲み干したのでした。26年前の土曜日の夜はこうして静かに過ぎてゆくのでした…。
CF−1775
奥村チヨ
22才の別れ
ジューク・ボックス
ナッチャコパック
ポール・モーリア
<pro1900よ永遠に>
週の<藤原紀香>主演のテレビドラマ「あなたの人生お運びします」にPro1900(CF−1900。38,800円)が出演していました(右の画像はテレビに登場したCF−1900です)。キャリングケースに入れてありました。このキャリングケースはカメラ・ケースのように底にネジが附いていて、ケースに本体をロックするようになっていました。<昭和45年にタイムスリップ>編に、「ソニーのCF-1500が出演したりすると最高なんですが」なんて書いていたものですから驚きました。番組の最後のほうにラジオを聴くシーンに出てきましが、カセットテープを聴くシーンがなければつまらないですね。そして、カセットテープも、あの時代の物でなければいけません。私は、高校3年の頃にTDKからもらったGolden Cassetteをまだ持っています(相当金メッキが汚れていますが(^。^))。買ったばかりのTDKのカセットテープをセットするシーンでもあれば最高なのですが。電池で動いている設定でしたが、最近私は乾電池恐怖症になってしまいました。というのも、ソニーのスカイセンサー5800(ICF-5800。18,800円)に電池を入れっ放しにして液モレさせてしまったからです(電池モレで中のバネが錆びてしまいました。そればかりか、左サイドの5センチほど下のメッキが取れてしまいました。綺麗なICF-5800でしたので、ほんとに涙がでました(T。T))。残念ですが、この面白いドラマは今週が最終回だそうです。CF−1900はCF−1500(テープコーダーの<Pro>事TC−1150と、ラジオの<THE11>事ICF−110の子供にあたります。CF−1500のラジオダイアル下のAFCスイッチ周りに面影がありますね)の最終形態です。CF−1900のラジオダイアルのデザインは、同じ<THE11>でもICF−1100の方に似ています。このCF−1500系の操作ボタンはCF−1700系とは違い、羽のように軽くできているのが特徴でした。キュー&レビューはできませんでしたが、再生ボタンを中指で押したまま、人差し指で早送りボタンを、薬指で巻戻しボタンを押せば同様な事ができました(最後に再生ボタンを押すのがポイントです)。私はそうゆうふうに使っていましたが、別にトラブルはありませんでした。モノラル機にF&Fヘッド(CF−1900の他はTC−5000だけだったと思いますが)を使うなんて事はソニーにしかできない事だったと思います。カセットホルダーの上の<F&F>マークが誇らしく見えたものです。それに、当時のソニーのピュアオーデォに使用されていたULM(ウルム)スピーカーを搭載していました。CF−1700なんかにもULMスピーカーを搭載していましたね。ULMスピーカーのマークもカッコよかったです。ポーズ機構もソニーのラジオカセットではCF−1900が初採用だったと思います(カタログの機構図を見て納得したものです。でも、冷静になって見ると上下が逆ですよね)。これで、東芝にデカイ顔をされないですむようになりました(^。^)。このポーズ機構は、<タイマー・スタンバイ>機構を兼ねているのですが、それを知らない人にはわからないようになっていました。正面のポーズレバーの隣のSONYのロゴの下に「TIMER STAND BY」とあるだけなのです。PAUSE↓は押してONで、上にあげればOFFなのですが、TIMER STAND BY機構を使うには、タイマージャックにDCタイマー<T−19>のジャックを挿して置かなければなりません。このCF−1900のポーズレバーは電源を切るまでは、再生(録音)のポーズのままですが、一端電源が切れて再び電源が入ると数秒後に自動的にポーズ・オフとなり、再生(録音)が始まるようになっています。ラジオの留守録音は当然として、スリープタイマーをセット(60分まで)/ラジオをオンにして選局/カセットテープをセット/ポーズレバーをオン/録音状態にする/DCタイマーのタイマーセットつまみを希望の起きる時間にセット/すれば、ラジオを聞きながら寝むり、カセットテープにラジオ番組を録音しながら目を覚ます事ができます(もちろん、好きなアイドルの歌の入ったカセットテープをセットしておけば、アイドルの歌で目覚める事ができます)。さすがにカセットテープ再生→ラジオは無理です。なんと、これを全てメカニカルに行うのです。なんと巧妙な機構でしょう(さすがに音量は変えられませんでしたが)。フル・オートシャットオフは当然として、初採用されたのはラジオ・ダイアルのメモリーライトです。メモリーライトはスカイセンサー5500Aにも採用されていましたが、ワンタッチすると10秒間ほどラジオ・ダイアルが照明されるというものです。高校時代の記憶の中のCF−1900は、メモリーライトのスイッチの黄色がやけに鮮やかで紫がかった黒のボディに映えていました。私の所有していた、2台のCF−1900も程度のいいものでしたが、新品のCF−1900の美しさは別物でした。私は2台のCF−1900を所有していましたが、昔は2台も買えるなんて思ってもいませんでした(まだ、まともな神経を持っていた頃です(^。^;))。しかし、15年前に1号機は(19年前に買ったものです)モーターからアンチローリング・メカへ掛かっているゴムベルトが切れてしまいました(CF−1900のカタログ参照)。2号機も(17年前に買ったものです)F&Fヘッドが再生できなくなってしまいました。困った私は2号機は内部メカを利用する事とし、F&Fヘッドは1号機から拝借する事としました。2号機のゴムベルトを1号機に利用するのが安全な方法なのですが、アンチローリング・メカの分解と設定に困ってしまったのでした。アンチローリング・メカはカタログのイラストで原理は知っていましたが、現物は始めて見ました。その時に気がついたのは、1号機と2号機のモーターの色が違っていた事でした。それに、アンチローリング・メカ用のモーターはゴムで振動を遮断するようになっている事でした。それと、本体のネジ穴(4個ぐらい)に金属がインサート(埋め込んであった)されていた事です。さすがにPro1900は違うなぁ、と思ったものです。裏の上部に隠しネジがあって気がつくまで30分かかりました(^。^)。アンチローリング・メカ(これもカタログのメカの写真は裏表が逆のようですが)は、セットを揺らしても再生&録音する音が揺れにくくなるというメカニズムです(TC−1150の機構です)。ソニーのラジオカセットを買った人は、一度は再生中に揺らしてみたのではないですか。やっと修理した2号機でしたが、3年前にゴムベルトが切れてしまい、分解したままにしておいたのですが、修理できないので去年処分してしまいました。残念ながら、私のCF−1900はもうありません(T。T)。CF−1900の事を思い出すたびに、私はカメラのニコン<FM2>に似ているなぁ、と思うのです。ニコンFM(20年以上前のカメラです)の改良機なのですが、4000分1秒のシャッター速度を持っていました(そのためにニコンはチタン製のシャッター幕を開発してしまいます。その後、アルミ合金製のシャッター幕に改良されましたが)。ニコンFM2の改良機ニコン<ニューFM2>はつい3年ほど前まで現役でした。ニコンF3(最高機種)の時代に発売されましたが、フラッグシップのニコンF3の電子シャッター(2000分1秒のシャッター速度)よりもシャッター速度が速く、それがメカニカル・シャッターなのですから傑作でした。抜群のスタイルと、数々の新機構と、軽い操作ボタンを持ち、モノラル機なのにF&Fヘッドを持つ<CF−1900>に似ていませんか。私の中のpro1900は永遠に不滅です。
CF−1900
あなたの人生お運びします
Golden Cassette
CF−1500
TC−1150
ICF−110
ICF−110B
ICF−1100
ニコンFM2
<プロジェクトF70>
食の後パソコンを立ち上げると、「榊さん、こんにちは。『榊さんとコンタクトがとりたいメール』が届きました」という、いたさんからのメールが届いていました(5/30/17:44に)。内容は「こんにちは、はじめまして。田中(仮名)というものです。以前より<ラジカセ・コラム(今、榊が付けました(^。^;))>を拝見しておりました。実は、当方榊さんと連絡を取りたいと考えております」というものでした。
《ここで、中島みゆきのCDシングル「地上の星」を1曲リピートをかけて音を出してください(お持ちでない人は「地上の星」を聴いている気分になってください(^。^;))。♪風の中のすばる〜ラララ〜》横テロップ【助かるのか。ソニーの20年前の名機】【F70の機能は甦るのか?】【名エンジニアは語る。F70の秘密】縦テロップ【悪魔のシールド線】横テロップ【全バラに陥る罠とは】縦テロップ【下される決断】横テロップ【甦る感動】《♪〜ラララ〜何処にあるのだろう》
<■=日付、時間が変わった事を表します>
《(6/1/12:38)(6/1/17:00)多少話が前後していますが、私と田中さんの受け答えです》
<★=榊>こんにちは、始めまして。1965年生まれの榊です(^。^)。
<●=田中さん>こんにちは、田中と申します。私は1967年生まれです。
★私も、ステレオラジカセが好きですが、少年時代のモノラルラジカセもすてられません。
●モノラルラジカセよりはステレオラジカセが大好きだったりしますが、壊れたラジカセを修理するのも好きなんです。
★これは、驚きました。ひょっとして、エンジニアですか?レストアして楽しめるなんてうらやましいです。
●エンジニアのなり損ないです。夢を未だに追い続けた結果かもしれません。当方もCFS-F70を所有しております。用件というのは、はF70の修理の件です。早送り・巻き戻しが出来なくなるのは、内部のグリスの固着が原因です。同型機をお持ちで、このまま眠らせてしまうのは勿体ないと思い、メールさせて頂きました。ソニーの製品は半田付けをはずさないと分解すらできないものが多いのです。
★CFS-F70は値段が高かったので、それほど生産していなかったと思います。ソニーのエンジニアの夢の結晶だったのではないでしょうか。ただし、あまり儲けにはならなかったのかもしれませんね。
●実は、そうなんです。F70はあまりに高価(確か128,000円)だったせいでさっぱり売れず、そのときはすでに、お客の興味が単品コンポに移っていたのです。
■《(6/2/12:52)(6/2/23:21)(6/4/9:28)》
●こんにちは、田中です。
★そうですね。ホンダのNSXみたいなものだったのですね(F70が、あまり儲けにはならなかった、のに対して)。企画の失敗ですね。それともフラッグシップだからよかったのかな。
●CFS-F70とCFS-F40は当時のラジカセとしては最高だったと思っています。ほかにはZX-7もそうです。70〜80年代前半のソニーは、小型ラジカセといえども気合いの入った造りをしていました。CFS-F70あたりは今でも音質的には一級品だと思います。何しろ小型ラジカセにロジックメカを大量投入したメーカーはAIWAとSONYくらいでしょうか。CFS-F70が使用しているゴムベルトは3本です。左右のリールはアイドラ駆動です。
★わずか3本ですか。シンプル・イズ・ベストな造りですね。左右のリールはアイドラ駆動だったのですね。
●ベルトは少ないのですが、動作モード切替(いわゆるモードスイッチ)のカムレバーASSYが弱点でもあります。F70のメカは通称Fメカと呼ばれているらしく、CFS-F5・F40・F70でしか使われていないそうです。ソニーの修理担当泣かせのメカらしかったですが。
★へぇー、そうだったんですか。修理担当の方も大変だったんですね。是非、修理をお願いしますm(_)m。
●了解いたしました。丁寧な作業を心がけるように致します。同型機を持つお仲間ですし、ラジカセが輝いていた頃を共に過ごされた先輩にたいして、できる限りの手を打つつもりです。この機体の消耗品の在庫はSONYにもキャプスタンベルトしかありません。ただ幸いなのはシャットオフベルトはほとんど伸びませんし、カウンターベルトも同様です。キャプスタンベルトのみ純正交換で、シャットオフベルトとカウンターベルトの両方は、部品メーカーのベルトが適合すれば交換をするという形でいかがでしょうか?シャットオフベルトはテンション等が微妙なので、現在のベルトの状態をみてから判断し、お知らせして作業を進めるという方法もありますが。
★アイドラローラのアームが固着しているのを直すとして、キャプスタンベルトは純正交換 し、シャッ トオフベルトとカウンターベルトの両方は、部品メーカーのベルトが適合すれば交換をするという形でお願いします。そして、現在のベルトの状態をみてから判断し、連絡しあって作業を進めるという方法でどうでしょうか?
●こちらもそういう形の方が助かります。
■(6/4/21:43)
★こんにちは。榊です。今日、CFS-F70を宅急便で送りました。明後日の18時ごろにそちらに着くそうです。
《♪風の中のすばる〜ラララ〜//ここで画像の説明をします。(1枚目)分解した右側リール台を正面から見たところです(2枚目)内部カバーを外したところです。右側リールに、問題の固着するアームがあります(3枚目)問題の固着するアームです。この部分の軸を清掃してから、セラミック・グリスを塗布します(4枚目)右側リール台をセットしたところです//♪〜ラララ〜何処にあるのだろう》
■《(6/7/1:30)(6/7/6:57)(6/8/2:34)》
●修理の現状です。とりあえず早送り・巻き戻しは動作するようになりました。このパーツはカセットドア側からアクセスできるようになってますから。ただ、ネジを落とすと全バラに陥る罠がありますが。現物を見て驚いたのは、程度の良さです。うらやましい限りです。
★なんと、そうなんですか。私は間違っても手を出しませんのでご心配なく(^。^)。車と同じでワン・オーナーですので…。しかし、なんといっても一度も故障しなかったのが大きいと思います。
●ピンチローラ・キャプスタン・ヘッドの清掃をして音出しをしましたが、いい状態を保ってます。ヘッドのヘタリもないようです。 ここからが本題です。とりあえず不具合を解消し、動作は問題ないのですが、キャプスタンベルトの交換のためケースを分離しようとしたところ、あちこちに引っかかりがあるのです(F70は正面のブルーのラインから分離できるのですが、榊さんのF70は完全には分離できないのです)。よくよく調べてみると、ノイズ対策のためのシールド線があちこちに配線されているようです。
★そうですか。とりあえず不具合が解消され、動作に問題ないようなので、今回はこれで終わりにしましょう。最初は分解すればメカ部が簡単に顔を出すと思っていましたので…。
●あちこちでケーブルが半田付けされてい るようです。おそらく榊さんの機体は最終型ではない思います。 ノイズ対策の多さから推測した次第ですが。
★ソニーの製品はそれぞれに個性があるようです。ちなみに私のF70はシリアルNo.11499ですが田中さんのF70は何番ですか?
● サービスマニュアルなしで、行き当たりばったり、自分の機械ならば多少の失敗も許されますが、他人様の愛着のある機械を壊す結果になるのを恐れている自分があります。当方の1号機は10027で、2号機は14577です。当方の2号機の方が新しいようですが、例のアースはしてなかったような。確かに、ソニーはよく基板変更をするようですから。
★そうですね。10000の1は桁を表す数字だと思いますので、5000台は造ったようですね。それにしても27と1499と4577ですか…。20年経って遇った3台は何を思っているのでしょう。私もソニーのBCL ラジオのバンド切り替えが調子悪いのでつい手を出してしまい壊してしまった苦い経験があります。今回のアームの固着の修理はできたのであれば十分OKです。私もあまりにもあっけない結果に驚いています(^。^)。田中さん、ほんとうにありがとうございました。感謝していますm(_)m。
●こちらこそ、<初期ラジカセの研究室>のラジカセ・コラムを拝見しては、当方と同じくラジカセ(ステレオモデル)が好きな人がいて、しかもソニーのラジカセのフラッグシップモデルのF70をお持ちであることを知り、そのF70がオブジェとなってしまう危機を知ったため、ご連絡差し上げた次第です。久しぶりにF70で苦労させられつつも、動作したときの感動を甦らせていただきました。現状のまま梱包を致しました。
■(6/8/20:55)
●こんばんは、田中です。
★どうも、お疲れ様でした。
●ありがとうございます。ある意味なれた作業ですが、ネジやEリングの紛失をしないように気を使う部分はあります。まあ、実生活すべてにおいてそうなんですが。
■(6/8/23:40)
★こんにちは。榊です。
●申し訳ありませんが、仕事の都合で発送は火曜日になりそうです。
★了解しました。
■(6/10/19:42)
●こんばんは、田中です。とりあえず発送しました。
■(6/10/21:21)
★今晩は。榊です。わかりました。着き次第メールいたします。今、ラジカセ・コラム(?)の<studio1775の思い出>編を書いています。
《ここで、中島みゆきのCDシングル「ヘッドライト・テールライト」を1曲リピートをかけて音を出してください(お持ちでない人は「ヘッドライト・テールライト」を聴いている気分になってください(^。^;))。♪語り継ぐ人もなく〜ラララ〜》
■(6/12/21:15)
★こんにちは。榊です。CFS-F70着きました。なんだか感動してしまいました(^。^)。早速、各部の動作を確認をしました。帰ってきたF70に早送りさせてみました。画像がハッキリしないと思いますがリールがしっかり動いています。AMSも異常なしでした。今回は、ほんとうにありがとうございましたm(_)m。
《<早送りするF70>の画像の説明です。SONYのロゴの下がボリュウムです。ボリュウムの右横の赤い長方形LEDがOPR/BATTで、その下のオレンジ色の長方形LEDがDORBY-NRです。OPR/BATTの右側にある黄緑色の丸型LEDがTUNINGで、その下の赤い丸型LEDがFM-STです。<シーリングドア>の画像は、F70の白眉シーリングドアをオープンしたところです。そして、レベルメーターの上に赤い周波数インジケーターを輝かせ、元気に<AM受信中>のF70です。ちなみに、FM6局、AM6局が記憶できるのですが、何番目のボタンを押したのかは表示されません。ただし、もよりの18個のLED1個が光り、メモリーされている局の周波数を表します。その下にあるのが悪名高い(^。^;)レベル・メーターです。L‐ch8個、R‐ch8個で左右に拡がるように表示されます。−20〜−3が黄緑色5個、0〜5が赤色3個です》
■(6/12/22:20)
●こんばんは、田中です。この機種のメカの修理なら今のソニーの技術者にも負けません(電気回路は読めないので勝てませんが(^。^;))。しかし、忘れないでください。F70の旅は、まだ終わっていないのですから。
《♪〜ラララ〜旅はまだ終らない…》
今回は画像ファイルをクリックすると大きい画像が開きます。

右側リール台
固着するアーム部
軸を清掃
右側リール台をセット
帰ってきたF70
F70の取っ手
早送りするF70
シーリングドア
AM受信中
<謎の円盤UFOはどこへ?>
♪チャララー、ラッ、チャ、チャ、チャララー〜。(タイプライターの音)SHADO SUPREME HEADQUARTERS…ALIEN FENCE ORGANISATION…「1980年、すでに人類は地球防衛組織SHADOを結成していた。…UFO撃退の準備はできた!」〜♪ジャッカ、ジャッカ、ジャン!私は1970年(昭和45年。中学1年の時でした)に、「謎の円盤UFO」の第1回放送を友達の家で見ていたのでした(漫画か何かで放送予定を知ったのでした)。何でか、というと私の家のテレビアンテナでは電波の方向が違うため、写らない番組だったからです。この番組のスポンサーはトリニトロン・カラーテレビで有名なソニーでした。「♪ワンガン、スリービーム。ワンガン、スリービーム。ソニー、世界のカラー(サイケデリックなCMをいまだに憶えています)」でお馴染みでした。「謎の円盤UFO」は、ストレイカー最高司令官(エド・ビショップ。声=広川太一郎)のスマートな声と演技が素晴らしかったですね。それに、何と言ってもゲイ・エリス中尉(ガブリエル・ドレイク。声=松島みのり)のセクシーでキュートな「キャットスーツ」姿が忘れられませんでした。25年ほど前に東京にいた頃、深夜1時頃に再放送していたのを憶えています。そういう私は、6月27日に発売されたばかりの「謎の円盤UFO」BOX・1(BOX・2は2003年11月発売予定だそうです)のDVDで第1話を興奮しながら見たところです。30年前の番組なのに、その保存の良さと画質の高さに驚きました。私の頭の中は、今もオープニングのテーマ曲がエンドレス状態です。ただ、ソニーのトリニトロン・カラーテレビのCMと「小森のオバチャマのコーナー(こんな名前だったかな?)」が見られないのが残念です。でも、「小森のオバチャマのコーナー」で時間を取られたらしく、DVDでは毎回3分ほど英語字幕(放送時にカットされていた、吹き替えされていない部分だけ、自動的に字幕が出るようになっています)になるのが玉に傷ですが(最初知らなかったので驚きました^。^;)。「謎の円盤UFO」は「新世紀エヴァンゲリオン」に影響を与えたそうです。そして、驚いた事に「新世紀エヴァンゲリオン」がアメリカの映画会社で実写化されるそうです。 さて、前置きが長くなりましたが、ヤフオク(ラジオのコーナーです)に、ソニーのラジオカセットCF-1300が出品されていました(管理人いた注・・・いたも入札していたのですが、残念ながら落札できませんでした。みなさん、ごめんなさい)。懐かしさで思わずクラッとしてしまいました(^。^;)。CF-1300は昭和45年(1970年)に発売された、TC-2100という世界最初のポータブル・ステレオ・カセットコーダーのモノラル・ラジオカセット版です。TC-2100をテープレコーダー事業部が、CF-1300をラジオ事業部が開発したのでしょうか(理由は以前のラジカセ・コラムを参照願います)。「初期ラジカセの研究室」に載っている、ソニーのラジオカセット「CF-1X00番台」の、1100(CF-1050が該当すると思います)、1400、1500、1700(1800は存在しないと思います)、1900の中になかった1台<CF-1300>です。ラジオのコーナーに出ていたところを見るとカセット部分は使えないようです。なにせ、私が「謎の円盤UFO」を見ていた30年前のモデルなのですから。アンテナが右側側面に附いていていて、赤いアンテナ・キャップ(当時のソニーのラジオと同じです)が附いています。ラジオ・ダイヤルの手前にFMを表すオレンジ・マークが見えています。FM←→AMとなっていて、FM/AMのバンドスイッチを切り替えるとラジオ・ダイヤル手前の矢印(だったと思います)の色がオレンジに変わるようになっています。現在のようにLEDを使えないのでアナログ式に色が変わるようになっていたのです。5年ほど前に買ったソニーのラジオICF-800にも、この機構が採用されていてCF-1300を思い出したものです。ソニーの遺伝子が生きていたという事でしょうか。エンドアラーム機構はまだ生きているのでしょうか。エンドセンサー附きのソニーのカセットテープを入れれば、再生できなくてもアラームだけは聞こえるかもしれません。カセット操作レバー(私の日立のラジカセとは違い頑丈な造りでした(^。^))、ボリューム、トーン、ラジオ(ON/OFF)、バンド切り替え(FM/AM)とスイッチ(ソニーは使いよさを考えて、スライドスイッチではなく、スナップスイッチを多用していました)、メーター(バッテリーチェックと録音時には録音の目安になります)、エレクトレット・コンデンサーマイク(メーターの右側のスリット)は全て前面にデザインされていて暗闇でも操作可能です。スピーカー部のデザインがCF-1400やCF-1500に比べて荒い感じでした(私の記憶では)。バリアブルモニター、エンドアラームの他は、「≪(巻き戻しマーク)/REVIEW(レビュー)」が唯一の機構です。それでも、ソニー唯一のホリゾンタル・タイプのボディがステキでした(^。^)。カセットテープの残量を見やすくする、オレンジ色の部分(なんて言うのかな?)が目に染みます。このモデルはコーンシールド(必要ない時は隠れる)・ハンドルになっていて、使わない時にはボディ前面に隠れるようになっています(このハンドルも頑丈な造りでした)。ただ、カセット・ホルダーを固定する爪が壊れやすいのが欠点でした。まあ、単なる蓋の役目だけでしたので体勢に影響はなかったのですが(CF-1300を持っていた、私の友達も爪が壊れたので、カセット・ホルダーを外してしまっていました)。私は、このCF-1300の単品カタログ(総カタログの他に用意されていたはずです)を見た記憶がありません。「CF-1X00番台」の最初のモデルだと思うのですが、電気店のラジカセコーナーにもすでに置いていなかったと思います。ただ、私がよく利用していたレコード店のショーウインドーの中に飾ってあったのは記憶しています。そういえば、CF-1300を持っていた友達のお姉さんがソニーに勤めていて、<ソニーニュース>という社内報を5冊ほどもらいました。<今月の新製品>とかいうコーナーがあって、ラジオカセットとかの紹介をしていました。マガジン・マチックEMR事CFM−8120が白黒写真で載っていたのを憶えています(初期ラジカセの研究室を見なかったら型番もわかりませんでした)。「音のいいモノラル・カセットコーダー」 というコピーを憶えています。それにしても、このCF-1300はよく存在していたものです。この当時のソニー製品は本当にオーバー・クオリティーそのものだったのですね。30年経ってもブラック&シルバーのボディは綺麗なものです。カセット操作レバー上部と前面の金属(アルミ?)が効いていると思います。私は、このラジオカセットにはサイモン&ガーファンクルの名曲「明日にかける橋」が似合うと思うのです。「僕は君のためなら身を投げ出し、明日にかける橋になろう」というフレーズが有名ですね。レコード会社はたしかCBSソニーでした。というわけで、ラジカセ・コラム「今度はモアベターよ!(^。^)v」という事で「さよなら、さよなら、さよなら」…。
謎の円盤UFO
ストレイカー
ゲイ・エリス
新世紀エヴァンゲリオン
CF-1300
サイモン&ガーファンクル
<CFM-8120のDNA>
●CFM-8120は1970年に発売されたソニーの<ラジオカセット>の第一号だという事です。これは、最近買った「ソニーのDNAを受けついだ11人(集英社インターナショナル)」という本に載っていたのです。まさか<ラジオカセット>関係の話が載っているとは思いませんでしたので驚きました。私が中学1年のときで、たしか、スカイセンサー5500が発売される少し前でした。私が見た「ソニー・ニュース」は、わりとリアルタイムで見ていた事になりますね。
●CFM-8120をデザインしたのは東京芸術大学でプロダクト・デザインを専攻した<大矢寿雄>さんという方です(1968年卒業だそうです)。大矢寿雄さんは1976年には飛行機のコックピットを参考にデザインしたジャッカル(FX-300)も担当しています。テレビ画面つきのスタイルはコックピットというよりもオシロスコープかレーダーのようですが(ジャッカルも15年ほど前に遭遇しているのですがボディの痛みが酷く購入を断念しました)。そして、1977年には有名なサイテーションを手がけたそうです(私もサイテーションのオーナーでした)。いたさんのHPの第192弾<ソニーの昭和47年(1972年)の総合カタログ>にはCFM-8120、CF-1300、CF-1400はすでに載っていません。すでに、1972年には生産中止になったようです。CFM-8120は単品カタログに載って終わりだったのでしょうか。私の想像ではソニーの<ラジオカセット>の第二号はCF-1400で第三号がCF-1300だと思うのですが。
●話は飛びますが、最近「ソニークロニクル」という本も購入しました(ソニー製品の歴史をまとめた本のはずでしたが…。欲しくても、もう販売していません)。この本ではCF-1400は1971年発売という事になっています。しかし、画像はCF-1400Aになっています。ちなみにICF-5600(スカイセンサー5600)の型番はICF-5500Aとなっている凄い本です。画像だけ楽しんで文字は気にしない方がいいようです。よくこんな本が出たものです(^^;)。この本は間違い探しの本なのでしょうか?なんでもソニーのコンピュータの歴史をまとめた、「ソニー・バイオ・クロニクル」なんていう本も企画していたそうですが中止になったそうです(題名は違ったかも…)。見たかった気もしますが…。
●さて、CFM-8120は端正な箱型スタイルとスッキリとしたブラック&シルバーで、操作スイッチ類を上部に集中し、ワン・スピーカー・ラジオカセットの基本スタイルとして長く踏襲されました。私の記憶している「ソニー・ニュース」CFM-8120は正面から撮った写真だけでしたので詳細は不明です。でも、私がラジオカセットを好きになった頃には、デパートの電化製品コーナーからは消えていました。<音のいいモノラル・ラジオカセット>というキャッチコピーが付いていました。CF-1400のデザインはCFM-8120の子供にあたります(型番の付け方も変わりました)。サイドのシャープなラインにCFM-8120の面影があります。操作ボタンは前後2段になっていたようで、1列のCF-1400とは違っています。エンド・アラームは付いていたと思いますがECM(エレクトレットコンデンサーマイク)の位置は不明です。ラジオダイアル部はCF-1050に似ているようですが…。そして、CF-1980(U、1990はVにあたるのでしょうか?W、マーク5となり、マンモス化しながら、ステレオ・ラジオカセットの時代が来るまで続きます)となります。私は最近CF-400A(輸出用モデルは千の位が無くなるようです。合理的ですね)という古いラジオカセットを手に入れました。これは、CF-1400A(CF-1400の改良型)の輸出用モデルです。FMが88〜108MHzとなっているものです。オート・シャット・オフ・モデルなのですが、エンド・アラームと印刷されたカセット・ホルダーが付いています(前オーナーが改造したのでしょう。カセット・ホルダーはワンタッチでは外れないようです)。オールブラックのボディが素敵です。カセット・メカはしっかり動くのですが、なぜか、カセットの音は聞こえません。ヘッドをさわっても反応しないので断線しているのかも知れません。現状ではAM(FMはTVの1chと3chは聞こえますが)専用ラジオになっています。やはり、なぜ後のモデルがFMの周波数を拡大させたのかが分かります。電池ボックスも綺麗なので何とか復活させてやりたいものですが…。キュー&レビューはカセットテープが伸びそうで使いたくない機能ではありますが便利ではあります(操作ボタンの重さは記憶通りでした)。
●私の想像ではソニーの<ラジオカセット>の第四号がDJことCF-1050で、第五号と思われるCF-1500を最近購入しました。なかなか綺麗な状態でしたが、上部の文字が消えているのとメーターが止まっていました。部品取り用にもう1台購入したのですがやはりメーターが止まっていました。CF-1400は単純なREC/BATTでしたがCF-1500はTUNINGまでおこなう物なので耐久性は劣るようです(といっても30年も前の機械ですから止まってあたり前です)。<ブロードキャストインマチック>と<フルオートシャットオフ>が初採用されたCF-1900の先祖にあたるラジオカセットです。CF-1900に比べ一回りコンパクトでした。CF-1900は右サイドにAC電源ソケットがありますがCF-1500は右裏にあります。ハンドルもロックしないCF-1900とは違い後ろ90度でカチッという音と共にロックします。CF-1900はアンテナ押さえの形状も変更されています。私のCF-1500は大丈夫でしたが、性能には関係ないとはいえ折れていると気分が悪いものです。CFシリーズのアンテナ押さえ用に黒色で型取りした部品ができないでしょうか(ICFシリーズにも使われていますので)?後、CF-1900は簡単に裏ブタを外せるように改良されていますが、CF-1500はアンテナ線と電池ボックスの電線を切らなくてはなりません。最初、フルオートシャットオフが機能していませんでしたが、カセット・ホルダーを外し(ボディのプラスチックの厚みが薄く、丈夫なCF-1900とは違い華奢で注意が必要です)、シャットオフ機構を掃除したら復帰しました。フルオートシャットオフのないCF-1500はクリ○○の入らないコーヒーみたいね物ですから(古い…)。本当は専用のグリスを塗るようですがとりあえずOKとしました。ブロードキャストインマチックは最初、カセットテープを再生し<ON-AIR>スイッチを押し、用意したスカイセンサー5600でFM電波を同調してみたのですがON-AIRされたカセットテープの音はしませんでした。古いメカへの御呪いでスイッチを10回ほどON-OFFを繰り返し再度同調してみると「ナッチャコパック」が聞こえてきました(これは数年前にニッポン放送でON-AIRしたものです)。このCF-1500は何年ぶりでブロードキャストインマチックを作動させたのでしようか?これで、やっとメーター以外は完動になりました。私は長い間ON-AIRスイッチを押した後本体のボリームで音量を変えられるものだと思っていました。ON-AIRされたFM電波の音量は一定だったのです(少し考えれば分かることですが…。トランスミッターと同じだと思っていたものですから)。CF-1500のECMの外装はコスモス型ですが、やけに輝いているので確認したところ、正面のアルミパネルを打ち出した後、磨きをかけたもののようです。その姿は30年前の光を受けて輝く星のようでした…。
CFM-8120
FX-300
CF-1300
CF-1400
CF-1400A
サイテーション
CF-5600
CF-1050
CF-1980
CF-1500
しかし読みごたえありますねぇ。当時のラジカセブームを知っている者にとってはまさに涙がチョチョ切れます。
私もソニーのカッパブックスサイズのラジオ無しテープコーダー持っていますが、FM付きが出たときにかなりショックでした。欲しかったけど買えなかったなぁ。技術をここまで凝縮しちゃいましたがいかがでしょうか?って問いかけてくるようなソニーの製品を手にとってしまうと、その機能美、センスに圧倒・魅了されちゃって。かといってテクニクスのコ・デッキのような無骨な製品も好きなのですが。
私の守備範囲はモノラルラジカセまでなのですが、榊さんはステレオラジカセまで守備してますから。まさに猛者じゃっ。
企画開始2003年1月15日(今日がほんとの成人の日じゃっ)。
榊さんが原稿を送ってくださってますので、どんどん追加していきますヨ。
コ・デッキ