ブラックジャックに出てきたラジカセの正体を探るでございます。
手塚治虫氏のブラック.ジャック、私も好きで文庫版で全巻持っているのですが、「あるスターの死」という一編のなかにラジカセが登場します。マリリン・スワンソンという往年の美人女優の遺言を、医師団がブラック.ジャックに聞かせるシーンに登場するのです。縦置きのラジカセなのになぜか横に置いて再生されます。さて、このラジカセのモデルは何でございましょう?
メーターが丸いこと、スピーカーのセンター部にロゴか何かがあること、この2点の特徴のみでそれらしき機種を想い出すことができたあなたは、なんとも素晴らしいラジカセ博士でございます。そう、ビクターのRC515です。でもでもちょっと待ってください、ボタン類の並びが逆じゃありませんか?というわけで鏡像処理してみました。おお、術中ハック、あ、変な変換になってしまった、十中八九515で正解でございましょう。
手塚氏のアシスタントさんがこのラジカセを聴きながら仕事をしていたのかもしれませんね。というわけでめずらしく一件落着なのでございます。
ラジカセが出てくる漫画も時々見かけるのですが、これほどまでにキッチリ描きこまれているものはなかなかありません。さすが大巨匠の漫画です。「まことちゃん」や「みどりのマキバオー」にもラジカセは出てきますが、特定のモデルはないようでございます。
細かいところでは違いがあるものの(わざと変えてあるのか、うろ覚えで描いたのかわかりませんが)、まさにこの機種がモデルであることに相違ないのでございます。
2001.10/1記。