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実は私、この機種は記憶にないのです。1630という型番がまた中途半端な番号ですね。持った感じもかなり軽量ですし、ラジカセブームも後期のほうの機種だと思うのですが、短波帯も受信できる3バンドラジカセとなっています。手元にある資料のなかにCFM848という機種が載っていたのですがデザインが極似していますぞ。CFMシリーズに移行する時期なのかな。右上部に「ダイナミックサウンド16」と記されていますがこれが愛称だったのかな?16はスピーカー径だと思われます。 ピアノタッチキーに近いテープ操作系スイッチ、またダイヤルスケールが上部にあるとはいう珍しいデザインとなっています。再生ボタンは押さなくても良いワンタッチレコーディング式採用してます。また、メーターはチューニングおよびパッテリー残量のみ表示し、録音レベルはLEDが担当しています。マニュアル録音の機能は省かれていますから、レベルメーターはあってもそんなに意味がないということでそういう設計になったのでしょうか。 |
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音はスピーカー径があるわりに低音がイマイチなのですが、なかなか抜けの良いアコースティックサウンドです。 テープ操作ボタンの感触はかなり初期のピアノタッチキーに極似しています。ソニーのメカにしてはしっとり感が不足していますね。スライド式ボリュームとスライド式トーンコントロールはバリオーム部が見えない(溝にゴミが入らない)設計となっています。というかスイッチ類は全てそう。なんだ、なかなか丁寧な作りですよ、このカセットコーダーbyソニー。
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渡辺さんから、右の情報をいただきました。本当にありがとうございます。 この機種は1977年頃のカタログに載っているのですか。私が思春期まっただ中の中3から高1の頃かぁ。この時代になるとモノラルラジカセ時代はそろそろ終焉をむかえ、電気少年の興味はステレオコンポやキングオブホビー(懐かしいフレーズです)アマ無線などに移行していったのです。 まさに歴史の過渡期の悲劇の名将といったところでしょうか(涙)。 |
CF1630はソニー"CF総カタログNo.23 1977年6月印刷 1-A-0121AILP-1(C1-0131050)"に「新発売」として掲載されています。うたい文句は「音質の良い16cm大口径スピーカー内蔵 基本機能を満載,実用面を大切にした堅実カセット」で定価\30,800となっています。実用最大出力2.7Wで初代のCF-1980より大きそうです。ついでにこの号のカタログであの「BCLラジカセ教Hifi分派」および同教「倒立型ステレオラジカセ分派」を激しく攻撃,BCLラジカセ教を絶滅に追いやり,その後のラジカセを末期症状的にまでに巨大化させた「ステレオラジカセ教-正立透視型ソフトイジェクト派」の開祖と言われる(勝手に思っているだけですが)初代STEREO
ZILBA'P (CF-6500)が巻頭見開きを飾っています。そ れまでラジカセ類でマイナーな存在だったステレオラジカセ科を爆発放散させた正立透視型ソフトイジェクト派自体は,BCLラジカセ教の最終破壊兵器CF-9590の影響を受けて派生したらしいので歴史とは皮肉なものです。 |
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2001.7/27記、28追記。 2002.1/14渡辺さんからの情報を追記。 |